空からのサプライズ。
浅い春に雪が降ってきた。いっぱい。いっぱい。横殴りに吹雪きはじめた。Office内ではみな顔をしかめて空を仰いでいた。私ひとり黙ってウキウキしていた。雪の降る帰り道寒さよりも嬉しい気持ちを踏みつけるようにペダルをこぐ。童謡の中の犬みたいに雪の中を進む。咲きかけた桜がまさにフリーズしている。雪の舞う映像にミスマッチな沈丁花の香り暗い路地では、雪の降る姿が見にくいけれど街灯の下には夏の虫のように雪がいっぱい集まっている。すれ違った人があきらかに似合わない傘をさしている。異様に透明のビニール傘が多い。でももう透明でなく不透明な傘になってしまってる。サプライズな事はなんだって楽しめる自信がある。わーって気持ちで楽しく雪の中を帰宅したら「幸せの黄色い封筒」なるものが届いていた。全くのサプライズにふわふわと雪の中に舞って行きそうだった。