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October 16, 2021
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カテゴリ:思い出話。
今日買ったユリの花を
帰って袋から出すときに
折ってしまった花二輪
食卓に入れた。

秋の夜のこの香りに
通夜の夜を思い出す。

咽ぶほどのカサブランカに
埋め尽くされた華やかな儀場に
ひとり棺の前の椅子で膝を抱いた。


長い夜は静かに暮れて
目まぐるしく始まった
その日の夜明けを取り戻すように
いつまでも時間が経たなかった。


止まった時間
花だけが息をして

私も息が止まったように
ただただ居続けた事で
証みたいに刻んだ。


もう何年もそうしたことのない
なにもしない時間の記憶が
秋のカサブランカ。


















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Last updated  October 17, 2021 12:01:28 AM
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