3月のライオン
ハチクロ以来の羽海野作品だったけど、やっぱり泣ける。細かいギャグ満載で笑わされて、たった1コマのさりげない表情一つにジーンとして、一気に気持ちを持っていかれてしまう。3月のライオン(1)幼い頃交通事故で家族を失い、一人残された零を育ててくれた「お父さん」はプロ棋士で、17歳ですでにプロ棋士の零と、しょっぱなから二人の対決で始まった。恩を仇で返す。プロであればそんなことは思ってはいけないのだろうけど、零は対戦後しばらくは食事も喉を通らず指は先は震える。 一手一手がまるで素手で殴ってるような感触がした 殴った肌のあたたかさまで生々しく残ってる気がすると、対戦で勝ったことをまるで父親を殺したかのように思ってる。育ててもらった家には零と歳の近い子供達がいて、零に勝てない彼らはプロ棋士への道を諦めざるえなかったことから、零の居場所がその家にはなくなり、自立するための15でプロになり、家具もカーテンも無い部屋で一人暮らしをする零。家庭の愛を知らない零が出会った3姉妹は、そんな凍えた零の感情を溶かしてゆく。まあ、そんなあらすじ。お姉ちゃんの手料理とか、お一人様2個のバーゲン品を買う時は家族総出とか、お盆の迎え送りのきゅうりとナスの馬の由来とか、なにげない日常がこんなに心に染みる。むりやり手伝わされて零が栗の皮を剥くのが早くて、細かい作業が好きだってとこもほのぼの~w。普通の幸せの大切さに気がつけるね。