月夜に夢を　　

秩父へ通じる道は混むと思っていたのだが　結構すいていた。
そりゃそうだ、いくらなんで朝五時半に出発すれば。

芦ヶ久保駅→（尾根沿コース）→二子山（△882.7）→（沢沿いコース）→芦ヶ久保駅
→琴平神社→芦ヶ久保駅

芦ヶ久保駅から出て左にしばらく車道をくだっていくが
左折後　登山口がよくわからず　キャンプ場の方まで登っていってしまった。
途中標識を見落としたのだ。あくまで線路をくぐるんです。乗り越えた時点で間違いです。

で。いきなり滑りやすい急斜面。軍手大活躍。
ところがちょっと行くともう降りてくる男性とすれ違う。え？この時間に？まだ八時前だよ。
いったい　何時から登り始めたんだろう。

視界が開け　おお頂上だ　これが雌岳か　と思ったら浅間神社だった。なーんだ。
本物の雌岳の頂上では女性がおひとりでストレッチされていた。
若い（ったってあたしと同じぐらいに違いない←なぜ張り合う）女性の単独というのが
珍しいなと思ったらその後何人かお見かけしたから　秩父はどうやら多いようだ。
まあ　ひとも多いから危険も少ないってことだろう。

しっかしナイスバディーだったよな～と　しばらくしてコイビトがつぶやく。
あんたの嫌いなタバコ吸ってたじゃん　と何故か悔しいあたしは言ってみるけど
彼はまったく意に介すそぶりもなく　遠い目をして回想モードにはいっている。
にゃろめ。くそお見てろ。あたしだってそのうちに。

とまあそんなこんなで雄岳へとすすみ　ちょっと降りたところで絶景ポイント発見。
岩がせり出しているところに腰掛けられるところがあって　そこで　どら焼きを食す。
いやーこんなに美味しいどら焼きは　生まれて初めて食べた。
超安売りスーパーのなんてことないどら焼きなんだけど　感動。

ほんとに眺めがよくて　セメントのために相当削られた痛々しい武甲山がよく見える。
そのうち登るぞと　となりでコイビトが誓っている。あたしはまだ無理。
そこから武川岳へ向かう人も多いのだが　あたしたちは芦ヶ久保へ沢沿いの道を戻ることに。

ちょろちょろ沢が流れ出したあたりで　適当な岩に腰かけお昼。
水場大好きな彼は　大はしゃぎで汲んでいる。得した気分になるそうな。

芦ヶ久保駅に戻ってもまだ時間があったので　道路をはさんだ日向山を目指したのだが
登山道が探せず　琴平神社で挫折。また今度ということで戻ることにした。


帰りは武甲温泉で汗を流す。

洗い場は外にまであるので　結構混んでも大丈夫かもしれない。
ただ　脱衣所から外に出られるテラスと　露天風呂とが隣接しているので
服を着た人間に　裸体をさらすってのがどうも抵抗あるけど。

地元で一回500円で提供されているぶるぶるダイエットマシンが一回百円なのに心魅かれる。
あの乗るだけで振動で痩せるってやつだ。ほんとかな～。
クライアントの接骨院でも導入したらしいから　そのお手軽さが受けてるんだろう。
山登ったって全然痩せないもんなあ。あっちの方が簡単だよなあ。

脱衣所で冷たいお水が無料で提供されていてありがたい。
懐かしい瓶の牛乳を一本飲んで　日が傾いてきた秩父を後にした。