月夜に夢を　　

いくら子供のいない　夫婦ふたりの生活っていったって
ＬＤＫにあるのが　ダイニングテーブルとＦＡＸ台とパソコンのみって
あまりにシンプルすぎるんじゃないの？ってぐらいのお住まいにお邪魔した。

掃除があまり得意でないあたしは　勿論ごてごて飾るのは好きではないし
わんさかモノがあふれていると疲れて帰ったときにちっともくつろがないので
基本的に我が家のインテリアもシンプルな方ではあると思う。

が　それをはるかにしのぐレベルの潔さ。
ラグもカーテンもなんせ音を吸収するファブリック類が全くないため　話し声が響くほどだ。
もし壁に鏡があれば　ここは間違いなくレッスン場だと思えるほどの空間。
踊っちゃうよ　ほんとに。


中古で購入したのだというそのマンションは　綺麗にリフォームされていたが
その住まい方が見事に彼女の雰囲気を表現している。
住まいはひとをつくる？・・・逆？

なんだかんだでモノってのは増えるものなのだ。
それをこんなに抑制できるなんてすごいよなあ。
家具もきっとよほど気に入ったものしか買わないのだろう。
アンティーク調のアイボリー色が　シンプルな空間に映えて素敵だった。

うーん。

帰って来て反省して　少し玄関を片付けてみた。
あんまり買わないようにしよう　なんていうあたしの決心なんて
そう長くは持つまいとは思いつつも
本当に気に入ったモノだけを厳選して暮らす　という
あたしのいわば最終目標でもあるその姿勢　暮らし方　生き方が　
彼女の手によって具現化されているのだということをせめて忘れないでいよう。