2012/02/21(火)01:52
創作戯曲『こちらSDN商事第48営業所』15
KONAN、焼き鳥屋のおばちゃんに話しかける。
KONAN:「おばちゃ~ン、エエ匂いさせとんねェ♪」
おばちゃん:「おや、KONAN君かい。ま~たサボってんのかい。」
kONAN:「うわ~相変わらず口悪いなおばちゃん。これでも外回りの途中なんやで。」
おばちゃん:「ああ、そうだったのかい。で、どこへ行くの?」
KONAN:「それはまだ決めてヘン♪」
おばちゃん、ズっこける。
おばちゃん:「ああ、あんたらしくて良いねえ(^^;;)。。。」
KONAN:「おおきに♪ところでおばちゃん、これ何?なんや見慣れンモン焼いとるね。」
おばちゃん:「ああ、これかい?これはね、新メニューの焼きニンニクだよ。」
KONAN:「へェ~美味しそうやなァ。チョッと食わせて♪」
KONAN、串を1つつまんで食べる。
おばちゃん:「あ、コレ!・・・まったく、アンタは食い意地ばっかり1人前で。今のお金もらうよ!」
KONAN:「固いこと言わんといてェな♪」
おばちゃん:「そうやってアンタにいくつおごってやったんだよ!」
KONAN:「ちゃんと出世払いで返すがな♪」
おばちゃん:「何言ってんだい!アンタの出世待っていたら100年掛かっちまうよ。」
KONAN:「大丈夫やて。おばちゃん、その頃まだ生きとるがな♪」
おばちゃん:「・・・私ゃ今いくつだと思ってんだい、アンタ。」
KONAN:「ところでさあ、おばちゃん…。」
おばちゃん:「なんだい?何か食わせてくれって言うならお金が先だよ。」
KONAN:「そうじゃなくてさ。実はこのカバンに入っているチケット全部売らなアカンのやけど、買ってくれそうな家とか知らへん?」
おばちゃん:「おやおや、そんなにたくさん売らなきゃいけないのかい?大変だねェ…。う~ン、そうだねェ、あ、3丁目の洋館の人なら買ってくれるかもよ。」
KONAN:「ようかん?それ昨日つまみ食いしたら、さっき所長に怒られてもうた♪」
おばちゃん:「私ゃあれに栗が乗っているのが大好きでね・・・て違うよ!それは『羊羹』。私が言っているのは、西洋風のお屋敷の『洋館』」。
KONAN:「ああ、その『ようかん』ネ♪で、その洋館の人ってなんて名前?」
おばちゃん:「う~ン、なんて言ったっけね?『ババ』だったか『バンバ』だったか・・・。」
KONAN:「ババさんか、バンバさんね。うん、分かった。それだけ分かればエエわ。サンキュー♪」
KONAN、下手より退場。
おばちゃん:「あ、これ!お代~!・・・ま~た食い逃げされちまったよ。」
おばちゃん、ぶつぶつ言いながら再び焼き鳥を作り始める。
(暗転)
(続く)