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悪性リンパ腫になっちゃった!!!

悪性リンパ腫になっちゃった!!!

小腸カプセル内視鏡検査体験記

今日は臨床研究に付き合ってきました。小腸は長くやわらかいので、一般的なケーブルのついた内視鏡が入りません。小腸は新陳代謝が活発な臓器と言われ、病巣もつきにくいところとされています。
 しかし近年、潰瘍性大腸炎やクローン病などの難病は、小腸の潰瘍が原因とされ、小腸を検査できるカメラや方法が期待されていました。
 以前は、小腸造影というバリウムが小腸の中を通過する様子をレントゲン撮影する方法がありました。長い時間気持ち悪いし、苦痛の割りに「良く分かりませんでした」など簡単に言われ、「二度とやんないからな」と悪態をついたほどです。

 この検査は、カメラを搭載したカプセルから小腸内の映像を約5万5千枚受信機に飛ばして記録していくものです。世界ではすでに検査として認められ、11万人の方が受けている検査だそうです。日本では今年の7月くらいに厚生省が認可をだすそうで、がんセンターでも臨床研究を始めることになり、実績を積みあげる為に、小腸の腫瘍が破れた私が選ばれたという訳です。

【検査の流れ】
 前日の21時からは、完全絶食だが水は飲んでよい。朝8時半に行き説明を受ける。カプセル内視鏡担当の先生二人と、いつも内視鏡をやってもらっている先生。私の大腸も十二指腸も知っている上手な先生なので、緊張がほぐれました。

(1)説明
「一日がかりの検査で、自由に過ごしていて良いのですが、カプセルが出ない事がごくわずか起こる可能性がある」と脅かされ、ごくわずかですが開腹して回収する事もあり、自己負担です。以前詰まった方は腸閉塞でもともと切る予定だったと合理的に考えられた。等々・・・でも大丈夫ですから・・・と。それでもやりますか?という主旨の説明が15分くらいある。同時にカプセル内視鏡の起動や基礎データの入力などの準備がされている。
 これで止められないし、それに興味あるし、同意書にサインをする。

(2)電極をお腹の周りにつける
撮影した映像を電波にしてキャッチするらしい
電極装着


(3)記録装置を装着する
左が電池で右が記録装置。電極と電池は記録装置につながれる。記録装置はハードディスクみたいに低温やけどするくらい熱を持つ。重量約1.5〔kg〕

(4)カプセルを飲み込む
泡消し剤を飲んでいよいよ飲み込む。カプセルの透明部にカメラと光源がついている。薬のカプセルよりもわずかに大きいが、水150ccでするっと飲めた。説明から装着解放まで約30分

(5)カメラを飲み込んで2時間後に水分をとって良い。なるべく色のないものと言われた。4時間後に食事が出来る。標準的に4時間で小腸を通過するからだそうだ。昼食をとれるのはうれしい。絶食は慣れているが、せっかく都内に来ておいしいものを食べれなければ、つまらないし第一イライラする。
 8時間後に装備をはずして、終了になる。

 昼間は上野の東京国立博物館に唐招提寺展を見に行った。
昼食は上野アメ横のたいまるでトンテキ(豚あばら骨付きステーキ)を食べた。
 夕方病棟に顔を出した。看護婦さんも見たことがないだろうと思って、見せびらかしに行った。さすがにイメージが湧かなくてと言いながら興味深々で、みんな集まった来た。まるで機械のセールスのように段取りや使った感想などをプレゼンした。

【感想】
 自由に過ごしていいのは良いが、運動量を制限したほうが良いと思った。普段丈夫な私でもかなり疲れた。はじめは軽いし8時間くらいと思った。ゆっくりベットで寝ていればいのかもしれない。遊びに行くと、食事してないから元気でないし、水分もないので気分が悪くなる。

 電極を貼るシールが汗かいてかゆくなる。夏は温度調整が必要だろう。

結果は3月下旬の外来の時に教えてくれるだろう。2005年2月26日


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