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北国の遊び方 ~北海道の釣りブログ~

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2021.05.04
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カテゴリ:小ネタ
​​​​​​​​​​​今回は魚の保存と解凍についてチョイと書いてみます。
一番やりがちな方法が一番美味しくない方法です!!

魚は急速冷凍・解凍しないと美味しくないって本当?





最大氷結晶生成帯が一番の山!!

水は氷になると体積が増える事は学校で習うことなので皆さんご存知かと思いますが、何故体積が増えるのかと言うと、この水分子ってのは曲がった形をしているんですね。
で、この水分子は隙間がある形でしか結合できないもんで、水分子が0℃を下回ると動きを止めて、結合した時に体積が増えるワケです。


その​体積が増える量は約1割​ほど。

かなり増えますよね。


で、その過程で​最大氷結晶生成帯​と言う温度帯があります。



大体マイナス1,2℃~マイナス5℃のことを言います。

この温度帯をゆ~~~~くり凍結させると、魚の組織が膨れて損傷するワケです。
もちろん、ゆっくり解凍すると2回この温度帯を通過するワケです。


なので魚を釣ってきて、何匹か捌いて、微妙に常温にさらされてそれから、ラップなり袋に入れて冷凍庫に入れる行為ってのはあまりよろしくないワケです。




今回のこの記事を書くにあたって参考にさせていただいた論文がありました。

クリックでJ-STAGEホームページに飛びます。
↓↓↓
100MHz電磁波で急速解凍したヒラメの組織観察と品質評価
佐 藤 實,故渡 邊 康 一,山 内 晶 子,山 口 敏 康,中 野 俊 樹,落 合 芳 博,片 山 知 史,仁和友香里,山田悠介
(2020 年 8 月 12 日受付,2020 年 12 月 22 日受理,2021 年 3 月 12 日 J-STAGE 早期公開) 株式会社 スマートハンドレッド,東北大学名誉教授,東北大学大学院農学研究科,青葉化成株式会社



比較的最近の研究結果で、3月にJ-STAGEで公開されました。
非常に興味深い内容の論文でした。



そこに、こんな一文がありました。

組織が大きく崩壊し,応力が最も低くなり,ドリップ発生が最も多い,最もダメージを受けた凍結解凍法は,従来から知られていて,現在も広く利用されている緩慢凍結・緩慢解凍法15,16)であった。この処理方法では,解凍ヒラメ筋肉には水を蓄えた大きな空隙が多数認められ,最も多量のドリップを発生した。凍結過程で形成された細胞外凍結水は,解凍過程で水に変わり,「水和」で細胞の中に戻り,タンパク質などの生体 成分に結びつくとされる。3,8) このとき再吸収されなかった水分がドリップとして流出するとされる。緩慢凍結・緩慢解凍は最大氷結晶生成帯を時間をかけて 2 回通過しており,この段階で,氷結晶が巨大化し,組織崩壊が起ると同時に,細胞膜やタンパク質などの生体成分が変 性し,水和機能が弱まり,ドリップ発生に結びついていると考える。官能評価では,噛みはじめから,噛みしめ噛みきり段階まで,最も歯ごたえのない,水っぽいヒラメになると考える。
引用:100MHz電磁波で急速解凍したヒラメの組織観察と品質評価


何が書いているのか簡単に書くと、ゆっくり冷凍して自然解凍のようにゆっくり解凍すると組織が大きく破壊されて大量にドリップがでます。そして、噛みはじめ、噛みしめ、噛みきりまで歯ごたえのない水っぽいヒラメになると書いてあります。


これ、一番やりがちですよね。

美味しく食べるには水を蓄えた空隙をいかに無くすかがポイントのようです。


魚を捌いて、ラップや袋にゴソっと入れて冷凍庫へ!
解凍する時は常温解凍か、冷蔵庫での解凍。
釣り人とは言わずアリアリですな~(^^;



また、ゆっくり冷凍して急速解凍したヒラメは、ドリップ量が多く、噛みはじめはプリプリ感はないものの、噛みしめ、噛みきりはよい。

そして、急速冷凍しゆっくり解凍したヒラメは、ドリップ量が少なく、噛みはじめのプリプリ感は感じられるもの噛みしめ、噛みきりはあまりよくないことが書いてあります。


誤解のないように追記すると、魚種によって、凍結でダメージを受ける魚種と解凍でダメージを受ける魚種があるそうです。

じゃぁ魚はどうやって冷凍すればよいの?

今のことを考慮するならどうやって冷凍すればよいのか?

と言うところにたどり着くのですが、

まず、魚の下処理段階では可能な限り薄く切る。そして袋に入れたときに何枚も重ねて冷凍しない。ということです。





私なら、​アルミのトレーにのせて、一度冷蔵庫でしっかり冷やしてから、一気にそのまま冷凍します​

一般家庭であればこのぐらいのことしかできませんが、できることをするのであればこんな冷凍方法です。


可能な限りできる急速解凍

それではどうやって解凍すべきでしょうか?

今回参考にさせていただいた論文には冒頭で

解凍は,低温で急速に行うことが理想とされるが,3-5) 現在利用されている解凍法の主流である外部加熱解凍法は,被解凍物が空気や水などの外部媒体から熱を吸収し,解凍を進める方法である。解凍を早めようとすると,外部媒体を加熱する必要があるが,その場合,冷凍品の周辺部が長時間高温にさらされ,その結果,プロテアーゼなどの酵素が活性化され,組織が溶けだし,構造的な損傷を受けるだけでなく,変色や臭気発生など 成分変化が問題になる。5-10)
内部加熱解凍法では,使用する電磁波の特性が問題になる。電子レンジに用いられているマイクロ波(2,450 MHz)は冷凍品への浸透性(電力半減深度)が小さく,表面の水分だけを局所的に強く加熱する熱暴走(ランナウェイ現象)がおきやすく,煮えや焦げが発生することが大きな問題になる。
引用:100MHz電磁波で急速解凍したヒラメの組織観察と品質評価


と書いてあり、ゆっくり解凍したり、加熱して解凍するのは色々と問題になることが書いてあります。


​一番の理想は解凍を素早く行いつつも、低温であることです。​



私が飲食業界にいた時は、​袋に入れて流水で解凍する方法​をよく使っていました。

この方法はデメリットとして、水代がかかりますが、一番間違いが無い方法だと思います。

解凍時間も比較短いですし、ぬるくなったり煮えたりしません。

よく仕込み時間外で、「氷河~、アナゴ入ったから解凍してくれ~!」なんて先輩から声がかかりました。アナゴのような比較的身の薄い魚は一瞬で解凍できましたね♪


また、​ボウルに氷を入れてその中で袋に入れた魚を解凍する方法​もおすすめです。
この方法も解凍時間を早め、ドリップ量を飛躍的に抑えることができ魚の風味も無くなりずらいです。


氷を用意する手間がありますが、オススメの方法ですね。
ただ、一般家庭ではあまりやりずらいかもしれませんね(笑)


以上、私の経験も含め書いてみました。
先輩には「料理は科学だからな!お前そんな大学出てたし、科学得意って言ってだろ?」って口酸っぱく言われて、時間があれば料理の科学の本を読みあさったことを思い出してしまいました。

ってなワケで、お時間があり手間をかけられるのであればお試しあれ!!

まとめ

いや~面白いこと研究される方っているんですね。参考にさせていただきありがとうございます。
偉そうに書きましたが、魚捌いてラップに包んで何段もジップロックに入れてそのまま冷凍庫へ!!
ってやる時は未だにありますよ(^^;
冷凍庫のがパンパンの時もありますから。
でもね、一度冷蔵庫で冷やしてから一気に冷凍したり、流水で解凍すると全然違いますよ!!
ご興味のある方、トライしてみてください(⌒∇⌒)

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Last updated  2021.05.05 08:53:45



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