[春の歳時記]の記事一覧 | 　四　季　折　々　（俳　句）

芽柳に別れを告げて歩きけり

多摩川の岸辺はとてつもなく広い。その岸辺に一本の大きな楊柳があった。楊柳は柳の種類の一つである。今将に芽吹き始めたばかりで、この色を萌葱色というのであろう。柳の上流の鉄橋を新宿行きの電車がゆっくりと通過し、下流では母と子が遊んでいる姿があった。いつまでも此処にいたいと思ったが私はゆっくりと和泉多摩川駅を目指した。　　芽柳に別れを告げて歩きけり　　　小豆と餅米を買いました　　　　　　クリックしてね　　　　　　　　↓　　人気ブログランキングへ

2010年03月19日

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竜天に鋼色なす水と空

所用で和泉多摩川へ出かけた。ついでに多摩川の岸辺へ歩をのばすことに。小田急の電車から、何度も見下ろした川であるが、やはり傍から見る眺めは新鮮であった。川岸に座りお結びを二つ食べながら、堰を切って流れる落ちる水の豊かさに感動した。水の流れは絶えることを知らない。今日は彼岸の入りで、麗らかな陽気であった。が、空も水面も鋼色をして堅い表情をみせていた。じっと水面を見つめていると、この淵に棲む竜が天へ登って行ったような気配を感じた。　　竜天に鋼色なす水と空　「竜ハ春分ニシテ天ニ登リ、秋分ニシテ淵ニ潜ム」　　　　　　クリックしてね　　　　　　　　↓　　人気ブログランキングへ

2010年03月18日

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のどけしや児を待つ母の立話

マンションの敷地内にある公園。同敷地内に子鹿幼稚園があり、お迎えの母親たちが話に花を咲かせている。このあと幼稚園から出てきた子ども達がぶらんこや滑り台で遊ぶ光景が見られ、長閑な時が流れる。ポストへの投函の往き帰りが楽しみである。　　のどけしや児を待つ母の立話　　　きょうも応援ありがとう　　　　　　クリックしてね　　　　　　　　↓　　人気ブログランキングへ

2010年03月17日

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井戸蓋の青竹太し花馬酔木

或る寺に古い井戸があり井戸には寛永と彫られていた。井戸の蓋は真竹でこしらえてあり、青々としていた。井戸の近くに手押しポンプがあったので、ポンプを動かしてみると水が勢いよく出てきた。馬酔木の花が咲く古刹であった。　　井戸蓋の青竹太し花馬酔木　竹の青さに感激し水の温さに癒された日　　　　　　クリックしてね　　　　　　　　↓　　人気ブログランキングへ

2010年03月16日

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卜伴に見入るをんなや顔寄せて

椿の種類は沢山あるようだ。一つ一つ覚えていけばいいと気楽に考えている。昨日句会帰りに大井町線の線路沿ひを歩いていたとき、とある家の卜伴が塀の上に沢山咲いていた。五・六人の女性から「えゝ、これが今日句会にでていた卜伴」と声があがった。　　卜伴に見入るをんなや顔寄せて　出かけますので早めの更新です　　　　　　クリックしてね　　　　　　　　↓　　人気ブログランキングへ

2010年03月15日

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山茱萸の全き晴となりにけり

山茱萸に朝の日差しが眩しいく照り、花は金色に輝いていた。何か嬉しい便りが届きそうな予感がする。　　山茱萸の全（まつた）き晴となりにけり　　出かけますので早めの更新です　　　　　　クリックしてね　　　　　　　　↓　　人気ブログランキングへ

2010年03月14日

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川風と戯れてをり雪柳

野川に春雪が降らなくなると雪柳が咲きはじめる。雪柳の枝は柳のように枝垂れ、少しの風に揺れ、いつまでも揺れている。　　川風と戯れてをり雪柳　きょうも応援ありがとうございます　　　　　　クリックしてね　　　　　　　　↓　　人気ブログランキングへ　　

2010年03月13日

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飾りものの三輪車かな黄水仙

水仙は海岸に咲く冬の花として知られているが、黄水仙は庭に咲く早春の花である。近づくと鮮やかな黄色の花から香気が漂ってくる。この家には三輪車と子どもの自転車が置いてあった。以前はどこの家庭でもこどもが三輪車に乗って遊んでいたのだが、最近そんな姿を見かけなくなった。　　飾りものの三輪車かな黄水仙　　　天候が落ち着きませんね　　　　　　クリックしてね　　　　　　　　↓　　人気ブログランキングへ

2010年03月12日

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パワーショベルに掘り起こされし春の土

マンションの敷地の駐車場や駐輪場や道の整備にシミズ・ビルライフケアが入っている。今年一月から少しずつ改装し、今日ようやく我が家の真下に着手した。目下男の子のあこがれのパワーショベルがフル回転している。何十年も前の土が掘り起こされトラックに積まれていく。これも春の土である。　　パワーショベルに掘り起こされし春の土　当分の間通行止めになるようです　　　　　　　クリックしてね　　　　　　　　↓　　人気ブログランキングへ

2010年03月11日

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麗かや役行者の膝光り

役行者は七世紀後半から八世紀にかけての山岳修験者。多分に伝説的な人物で、大和国葛城山に住んで修行、吉野の金峰山（きんぶせん）・大峰などを開いたという。役の小角（えんのおづの）ともいう。この像がある青物横丁の品川寺（ほんせんじ）を訪れたのは三月はじめの麗らかな日であった。お参りした人達が健脚を願って役行者の膝を撫でていくので、膝頭がツルツルに光っていた。　　麗かや役行者（えんのぎやうじや）の膝光り　品川寺は京浜急行青物横丁下車徒歩５分　　　　　　クリックしてね　　　　　　　　↓　　人気ブログランキングへ

2010年03月10日

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春雪の野川や鳥の小競合

春なのに雨が霙に変わり、午後３時頃には本格的に春雪が積もりはじめた。その度に野川へ写真を撮りにでた。それで判ったことは雪よりも霙の方が寒いということである。野川では春の鴨がピーピーと笛を吹きながら川底の藻を食べていた。春の鴨たちは突如鴉の声に驚き一斉に飛びたち近くに着水し、水脈を引いた。　　春雪の野川や鳥の小競合（こぜりあひ）　俳句は歴史的仮名遣いで書いています　　　　　　クリックしてね　　　　　　　　↓　　人気ブログランキングへ

2010年03月09日

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雨あとの日差眩しや君子蘭

歩くことは健康に繋がり、俳句の材料にも行き当たる。セールスマンは歩いて稼げ（顧客を増やす）と言われるが俳人もまた歩いて稼げ（俳句を詠む）ということである。ある日の午後ある家の前に君子蘭を見付けた。こんな日は君子蘭のように心が華やぐ。　　雨あとの日差眩しや君子蘭　いつも応援ありがとうございます　　　　　　クリックしてね　　　　　　　　↓　　人気ブログランキングへ

2010年03月08日

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三椏の花や夕べの雨飛んで

一本の枝から三本の小枝がでているところから三椏（みつまた）の花と呼ばれている。樹の繊維をとって和紙の原料とする。野川沿いに三椏が咲いている。駅から合羽を着て野川沿いを帰ってきた。今日の雨はことの他冷たく春の手袋が欲しいと思った。　　三椏の花や夕べの雨飛んで　最後までお読み頂き有り難う御座いました。　　　　　　クリックしてね　　　　　　　　↓　　人気ブログランキングへ

2010年03月07日

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啓蟄の雨の野川となりにけり

【啓蟄】啓蟄、すなわち冬ごもりの虫がはい出る意味。二十四節気の一つ。きょうがこの日に当たる。土曜日で天気がよければ人や犬が野川沿いを散策するが、生憎の雨でほとんどが家に籠もっているようす。雨でも春の寒さが和らいで来たとみえて野川には亀が一匹水中の土の中から這い出ていた。しばらくして再び亀を探したが、亀はいなかった。　　啓蟄の雨の野川となりにけり　　川沿いの草のみどりが目立ってきました　　　　　　クリックしてね　　　　　　　　↓　　人気ブログランキングへ　　

2010年03月06日

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いつよりか木瓜の緋色を疎みけり

木瓜（ぼけ）はバラ科の落葉低木。葉に先だって濃紅（緋木瓜）、淡紅、絞り、白など、径３センチほどの趣のある鮮やかな五弁花が咲く。一重と八重咲きがある。枝に棘があるのもバラ科の特徴である。これほど鮮やかな緋色にであったのは初めて。この色の洋服を着るには歳を取りすぎた。　　いつよりか木瓜の緋色を疎みけり　春は淡い色の洋服がいいですね　　　　　　クリックしてね　　　　　　　　↓　　人気ブログランキングへ

2010年03月05日

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入稿を終へし寧けさ姫辛夷

とある印刷所へとある原稿を持って３人で行った。その帰りに立ち寄った寺に辛夷の木があった。辛夷はまだ蕾であったが、すこし紅を帯び明るく見えた。入稿して３人とも肩の荷が下り、足取りも軽い。　　入稿を終へし寧けさ姫辛夷　肩の荷が下りると木々も華やいで見えます　　　　　　クリックしてね　　　　　　　　↓　　人気ブログランキングへ

2010年03月04日

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雛祭哀しきときは目を閉ぢて

新宿の京王プラザホテルに伊豆稲取の吊し雛が飾ってあった。本場の稲取の吊し雛は素朴ですこし寂しげであったが、ここでの吊し雛は豪華絢爛である。そのことが返って私には寂しい。それは稲取へ一緒に行った人の中に、すでに天国へ召された人のことを思い出したからかも知れない。　　　雛祭哀しきときは目を閉ぢて　　皆さんの雛祭りはいかかげしたか　　　　　　クリックしてね　　　　　　　　↓　　人気ブログランキングへ

2010年03月03日

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金盞花雨の似合はぬ花なりし

金盞花はキク科の一年草。茎がしっかりしていて手折ることは出来ない。それほど丈夫なので切り花として重宝されている。葉は楕円形で軟毛が生えている。菊に似た花は鮮やかな橙色をしている。花期が長いので「常春花」、「長春花」とも呼ばれる。金盞花が雨雫を結んでいたが、つくづく雨が似合わない花だと思った。　　金盞花雨の似合はぬ花なりし　　　明日は雛祭りですね　　　　　　クリックしてね　　　　　　　　↓　　人気ブログランキングへ

2010年03月02日

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雨あとの河津桜に近づきぬ

道から庭の人が見えたので、婦人に綺麗な花ですねと声を掛けたところ、河津桜です、鉢植えで貰ったものですから・・・・、土に植えればもっと大きくなるのでしょうが・・・・と応えてくれた。その翌日、人目がないのを見計らってパチリ。朝の雨が止み、桜は昨日より俯き加減に淡い色合いに見えた。　　雨あとの河津桜に近づきぬ　曇っていて春満月は見られないですね　　　　　　クリックしてね　　　　　　　　↓　　人気ブログランキングへ

2010年03月01日

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津波来とミモザは雫零しけり

スーパーの往き帰りにいつも何の木だろうと眺めていたが、蕾が付くうちにミモザではと思い始めていた。きょうは何と満開で重そうに枝垂れていた。やっとミモザだと判った。ちょっと触れるとミモザの雫がバサッと零れて驚いた。２７日午前３時３４分頃南米チリでＭ８．８の大地震が起きた。その影響で津波が発生し、日本には午後１時３０頃から岩手、宮城などで津波の影響が出ている。津波は北海道から最南東端の南鳥島まで広範囲にわたっているという。この驚きはミモザの雫とは比べものにならないが、記録として詠んでみることに。　　津波来とミモザは雫零しけり　津波お見舞い申し上げます　　　　　　クリックしてね　　　　　　　　↓　　人気ブログランキングへ

2010年02月28日

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園児らはエンゼルなりし春の雨

はー君の音楽会を見にＫ保育園に行った。はー君のこともＫ保育園のことも以前書いたので覚えている人もあろう。そんなの知らないという人のために、はー君は２歳８ヶ月。Ｋ保育園はこどもは年中裸足で、木登り・やぐら登り何でもＯＫ。音楽会といってもはー君は自由行動が大好きなので、缶のようなものを棒で叩いていた。あとはぴょんぴょん跳ねていたが、あっという間にはー君の音楽会は終わった。昨日の南風がおさまり春の雨が園庭をどろんこにしていた。その中を園児等は天使の羽を持っているかのように庭を駆け、やぐらに登りはだしを楽しんでいた。　　園児らはエンゼルなりし春の雨　Ｋ保育園の木々が芽吹くと眩しいよ　　　　　　クリックしてね　　　　　　　　↓　　人気ブログランキングへ

2010年02月27日

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良き便なら受止めん春一番

気象庁は昨日関東地方に「春一番」が吹いたと発表した。東京の最大瞬間風速は１４．４メートル、最高気温は１８．１度となった。春一番は今日の夕方になっても収まらない。畑けの傍を歩いていたら砂が目に入った。野川はさざ波が走り、土の中から亀が這い出していた。春一番は良い便りを運んできてくれたのであろうか。　　良き便（たより）なら受止めん春一番　　歴史的仮名遣いで表記しています　　　　　　クリックしてね　　　　　　　　↓　　人気ブログランキングへ

2010年02月26日

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母の忌もきのふとなりぬフリージア

母の忌を忘れていた訳ではないが、独りで母との思い出に浸りたかったので俳句が今日になってしまった。　　母の忌もきのふとなりぬフリージア　文鳥カレンダーに出番をお願いしました　　　　　　クリックしてね　　　　　　　　↓　　人気ブログランキングへ

2010年02月25日

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日溜に肩寄せあうて犬ふぐり

市民テニスコートの駐車場の草の上に青い星が点々とちりばめたように犬ふぐりが咲いていた。テニスの球がラケットに当たる度にポンポンと小気味よい音を発する。犬ふぐりはそのたびに小躍りしながら犬ふぐりどうし笑っているように思えた。日溜りのある昼下がり、上着なしに歩いた。　　日溜に肩寄せあうて犬ふぐり　　　　あふ＋て＝ウ音便　　　　　　クリックしてね　　　　　　　　↓　　人気ブログランキングへ

2010年02月24日

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紅梅や褒められてゐし顔の相

紅梅が咲き満ち、花びらの一つひとつに日の光が燦々と注いでいる。こんな光景を目にすると思わず顔が緩び笑みがこぼれる。あるひ若い女性から顔の相を褒められたことを思い出した。この時、何か売りつけられてはと思い礼を述べてすたすたとその場を離れた。が、その日は一日中気分爽快であった。　　紅梅や褒められてゐし顔の相　褒められるってうれしいよね　　　　　　クリックしてね　　　　　　　　↓　　人気ブログランキングへ

2010年02月23日

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白梅に由緒あるらし竹囲

白梅と言っても緑がかっていた。なんでも実の月影という品種らしい。私が接写で撮っていたら老女が話しかけてきた。液晶モニターを見せると、佳い写真ですねと褒めてくれた。褒められると相手が素人であっても嬉しいものである。　　白梅に由緒あるらし竹囲　いつも応援ありがとうございます　　　　　　クリックしてね　　　　　　　　↓　　人気ブログランキングへ

2010年02月22日

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躓きつつ丘を登れば野梅かな

いわゆる野に咲く梅、または野生の梅を野梅という。野梅には一重と八重があるが一重の方が慎ましく、気高く咲いている感じがする。　　躓きつつ丘を登れば野梅かな　　曇りより青空がいいですね　　　　　　クリックしてね　　　　　　　　↓　　人気ブログランキングへ

2010年02月21日

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枝垂梅和服とほせし母のこと

枝垂れ梅が地にすれすれに枝を伸ばし咲いていた。ちょっと芝居に出てきそうな雰囲気を醸し出している。このような枝垂れ梅が咲く家に住みたいと思った。同時にいつも和服を着ていた亡き母のことが思われた。　　枝垂梅和服とほせし母のこと　　　もうすぐ母の命日です　　　　　　クリックしてね　　　　　　　　↓　　人気ブログランキングへ

2010年02月20日

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濡れ土に足取られたる雨水かな

今日は二十四節気の一つ雨水である。「気雪散じて水と為る」とも「土脈潤起（うるおいおこる）」ともいわれ、降る雪が雨に変わり、積もった雪が解けて土が潤いはじめる。サイクリング道路から石段で河岸へ出た。コガモが１４・５羽いたので河岸から河原へ下りた。いかにも土が軟らかく滑りそうなので、注意しながら下りた瞬間足が滑って尻餅をついてしまった。昨日の雪が解け土が濡れてすべりやすくなっていたのだ。わが足で自ら雨水を感じたが、笑うに笑えないとはこのことである。　　濡れ土に足取られたる雨水かな　　土手がすこし青みてきました　　　　　　クリックしてね　　　　　　　　↓　　人気ブログランキングへ

2010年02月19日

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やはらかと歓ぶこども春の雪

予報通り今朝は春雪となった。午前８時にベランダへ出てみた。木々も車も一面の銀世界である。時折登校の小学生の歓声があがる。春雪を手にしたこどもが「やわらかい！！」と奇声を放つ。「えゝ冷たい！！」じゃないんだと私は呟く。この銀世界も日が照ってお昼頃にはすっかり消えてしまった。　　やはらかと歓ぶこども春の雪　　寒気は一旦おさまるようです　　　　　　クリックしてね　　　　　　　　↓　　人気ブログランキングへ

2010年02月18日

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ほどほどの暮しでよかり蕗の薹

ベランダの洗濯物が乾かない。鳥取で暮らしていた頃は洗濯物がカチカチに凍り棒のようになったことを思えば未だましかも。とは言え何でこんなに寒いの。此の春寒の土から蕗の薹が顔を出していた。やわらかそうで、さ緑色も美しく、食べたら苦いなんて微塵も想像できない。蕗味噌・天麩羅などと食べ頃なのに採らないのかな、盗んじゃえなんてそんな気が湧いても我慢我慢。内緒だけれど、先日ある人から蕗の薹をもらい蕗味噌にして食べた。その苦かったこと、美味しかったこと。　　ほどほどの暮しでよかり蕗の薹　　此の暮らしいつまで持つかしらね　　　　　　クリックしてね　　　　　　　　↓　　人気ブログランキングへ　

2010年02月17日

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春寒やシャッターチャンスいち度きり

いち早くかわせみを見付けた。その５メートル先に小鷺が・・・・。とりあえずかわせみをデジカメに収め、小鷺が１歩ずつかわせみに近づいている。もう少し、あと少しというところでシャッターを押した。何しろシャッターがすぐに下りない安物のデジカメなので、チャンスは一度きりですぐに小鷺は遠のいてしまった。まだまだ春の寒さが身に凍みる。　　春寒やシャッターチャンスいち度きり　小鷺と比べてかわせみの小さいこと　　　　　　クリックしてね　　　　　　　　↓　　人気ブログランキングへ

2010年02月16日

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旧正の野川辿ればアヒルゐて

陰暦の正月を旧正月、または旧正ともいう。漁村や農村では陰暦による生活習慣や行事が根強く残っている。皆さんの中に旧正月を祝った人もいよう。我が家では特別なことは何もなく、通常通りである。久しぶりに野川の上流を歩いてみた。運良くすぐにかわせみに出会った。いつものアヒルは上流に居を移したようで、鴨たちと元気に暮らしている。安らかな気持ちになり帰路についた。　　旧正の野川辿ればアヒルゐて　鴨が以前より増えているのは何故？　　　　　　クリックしてね　　　　　　　　↓　　人気ブログランキングへ

2010年02月14日

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飛梅もわれも北野を恋ふるかな

菅原道真が太宰府に左遷されて家を出る時に《東風吹かば匂ひおこせよ梅の花あるじなしとて春な忘れそ》と詠んだ梅の木が道真の配所筑紫まで飛んでその庭に生え匂ったという故事がある。その梅を飛梅と云う。どういう訳か飛梅が世田谷の羽根木公園に植えてあった。飛梅は未だ三分咲きであったがアップで撮るととても清楚で美しい。京都の北野天満宮では２月２５日に道真忌が修される。梅花祭として地元の人々に慕われている。その頃は北野の天神さんの梅も筑紫の飛梅も羽根木公園の飛梅も満開となるであろう。　　飛梅もわれも北野を恋ふるかな　　天神さんの辺りを北野白梅町といいます　　　　　　　　　↓　　人気ブログランキングへ　　

2010年02月13日

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風船を放ちし子の名ポニョかとも

宮崎駿の「崖の上のポニョ」をテレビで見た。以来赤く丸いものを見るとポニョに思えてくるから不思議である。ポニョはさかなの子だそうだが、この風船を持っていた子はもしかしてポニョ。きっと宗介と公園で遊んでいたのかも。　　風船を放ちし子の名ポニョかとも　　ここへ来れば風船見られるよ　　　　　　クリックしてね　　　　　　　　↓　　人気ブログランキングへ

2010年02月12日

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移り気な鳥よ椿の蜜吸ふに

女性に移り気が多いが、小鳥にもいる。紅椿に目白が来たので、写真をと思いデジカメを構えたところ何度も蜜から蜜へ瞬間移動するので、苦心した。やっとの思いで撮ったのがこれ。　　移り気な鳥よ椿の蜜吸ふに　　　　とうとう雨になりました　　　　　　クリックしてね　　　　　　　　↓　　人気ブログランキングへ

2010年02月11日

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紅梅や汀女の選に入りしこと

〈外にも出よ触るるばかりに春の月〉小田急線梅ヶ丘駅下車徒歩５分のところに羽根木公園がある。公園内に中村汀女の句碑があるがその碑の大きいこと。吾が背丈くらいの高さである。梅見には少々早いような気がした。汀女は私が以前世田谷の岡本に住んでいたころ「世田谷文芸」俳句部門の選者であった。私の句が汀女選に入選したときは喜びも一入であった。そのときの冊子は引っ越しのときの段ボールに仕舞ったままで、今やどんな句であったかも思い出せない。汀女の句碑に佇みそんなことなど思いだしていた。　　紅梅や汀女の選に入りしこと　　　土日には野点が楽しめる　　　　　　クリックしてね　　　　　　　　↓　　人気ブログランキングへ

2010年02月10日

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春光やガラスの函に赤い花

朝顔の種が植木鉢に落ち、それをそのまま放っておいたところ芽がでた。引き抜くのは可哀相と言ってＴさんが家の中の硝子の箱に朝顔の芽を入れた。一ヶ月経った今日それが何と花開いた。このところの春光のお陰と感謝している。朝顔の蕾が二つついてるので、明日も咲くであろう。　　春光やガラスの函に赤い花　春に朝顔が見られるなんて驚きですよね　　　　　　クリックしてね　　　　　　　　↓　　人気ブログランキングへ

2010年02月09日

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散策の小径に蜷をみつけたり

国分寺崖線からわき出している水が池に注がれ野川へと流れている。世田谷百景の一つでもあるが、ほとんど人通りがないので、私はここを歩くことを密かに楽しんでいる。この池は蛍が飛ぶことでも知られている。そしてこの小流れには蜷が育っている。　　散策の小径に蜷を見つけたり　蜷はいくつも泥に埋もれています　　　　　　クリックしてね　　　　　　　　↓　　人気ブログランキングへ

2010年02月08日

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梅が香や汀女の句碑をまた訪はん

小田急線の梅ヶ丘駅徒歩５分に羽根木公園がある。只今梅の花盛りで梅祭りの真っ最中である。ご存じかも知れないが女流俳人中村汀女の〈外（と）にも出よふるゝばかりに春の月〉の句碑がある。以前訪れたことがあるが紅梅を見るにつけまた近々行ってみたいと思っている。　　梅が香や汀女の句碑をまた訪はん　　　春寒料峭もまたよきかな　　　　　　クリックしてね　　　　　　　　↓　　人気ブログランキングへ

2010年02月07日

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川沿に消防自動車冴返る

余りに風音が強いので、風を撮ろうと外へ出た。すると消防車がサイレンの音を消し滑るように野川沿いに止まった。何かあるなと思ったら、今度はサイレンを鳴らして救急車が駆けつけた。隣の棟なので野次馬はご免と野川へでた。野川は寒風に煽られ水面に風紋を作っていた。長くは立っていられない。それでも犬を散歩させている男がいた。黒い犬は精悍な顔をして飼い主を引っ張って行った。　　川沿に消防自動車冴返る　春は名のみの風の寒さよ　　　　　　クリックしてね　　　　　　　　↓　　人気ブログランキングへ

2010年02月06日

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早春の雲に力をもらひけり

昨日今日寒いのは寒いが上を見上げると青空に白い雲がぽっかり浮かんでいた。思わず早春と呟いてみた。今から始まる春への私自身の期待かも知れない。境遇の好転を望んでいることは確かだが、行動を起こさなければ、俳句のように向こうからやってくることはないと考えている。　　早春の雲に力をもらひけり　ひらめきを書き留めれば俳句になることも　　　　　　クリックしてね　　　　　　　　↓　　人気ブログランキングへ

2010年02月05日

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立春の野川や寝ぼけ亀二匹

立春の野川に沿って歩いていると、寒風に頬がぴりぴりしてくるのが分かる。そんな中啓蟄にはまだ１ヶ月あるのに亀が二匹土手に上がっていた。きっと寝ぼけて出てきたのであろう。もしもし亀よ亀さんよ、早く寝床へお帰りな。　　立春の野川や寝ぼけ亀二匹　春の景色が整うまでにはまだ日にちがかかりそう　　　　　　クリックしてね　　　　　　　　↓　　人気ブログランキングへ

2010年02月04日

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船上の眉目美しき桜鯛

ふるさとに帰っているＴさんの携帯電話から写真が届いた。海釣りをしていて大きな桜鯛が釣れたという。場所は鳥取市の賀露港（近くに出雲神話でおなじみの白兎海岸がある）沖合。６５センチもある桜鯛は見事である。そのあと鮫も釣れたとのこと。鮫はさめざめと泣いていたという。落ちもよろしく、きっと今晩は盛大な酒宴になるであろう。　　船上の眉目美しき桜鯛　みどりの日であるが季語として定着しにくいようです　　　　　　クリックしてね　　　　　　　　↓　　　人気ブログランキングへ

2009年05月04日

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憲法記念日白い鳥黒い鳥をり

５月３日は憲法記念の日で祝日になっている。ゴールデンウィークはまだまだ続く。しかし浮かれていてはならない。人権や平和、日本の将来を考える日としたい。　　憲法記念日白い鳥黒い鳥をり　世の中はなかなか黒白付けがたいですね　　　　　　クリックしてね　　　　　　　　↓　　　人気ブログランキングへ

2009年05月03日

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八十八夜をみなご川へたちまちに

このところ時候の句が並び撮りためた花の写真が役に立たないまま夏を迎えることになる。それらは春の花なので没になること間違いなし。そんな訳で今日も野川の写真となった。立春から数えて八十八日目にあたる。春ももう終わりで夏が近づいたと実感する。この日女の子４人が川へ入ろうかどうしょうかと相談していたが、たちまち靴を脱いで川の中へ。この辺りは川床がコンクリートになっているので、安全である。臨場感のある写真が撮れたが残念ながら顔がアップになったので没とした。　　八十八夜をみなご川へたちまちに　誰と見分けのつく写真は載せないことにしている　　　　　　クリックしてね　　　　　　　　↓　　　人気ブログランキングへ

2009年05月02日

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水の面の燦々として五月来る

夕方から風が出てきた。野川の水嵩が昨日より増えて、家鴨と残り鴨が悠然と泳いでいる。野川に夕日が映え、家鴨は心なしかいつもより美しく見えた。水皺の光りに５月を感じた。　　水の面の燦々として五月来る　５月５日は立夏です。いよいよ夏ですね　　　　　　クリックしてね　　　　　　　　↓　　　人気ブログランキングへ

2009年05月01日

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日当りに犬や家鴨や四月尽

４月も今日で終わると思うと春行くの感慨が伴う。そんな気持ちで野川へ散歩に出た。風もなく日はうららかに家鴨や犬に注がれていた。犬おと犬は仲が悪いが、飼い主のお姉さんとおじさんは仲が良さそうにみえるが、それは犬を連れているときだけで、犬がいなければお互い口を聞くようには見えない。私は犬を飼うひとの心理が読めない。　　日当りに犬や家鴨や四月尽　川岸を歩いていると様々な犬に出会います　　　　　　クリックしてね　　　　　　　　↓　　　人気ブログランキングへ

2009年04月30日

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野川今銀河の如し昭和の日

４月２９日は天皇誕生日からみどりの日になり昭和の日になった。ころころ変わるのは○○党の持論が変わるのと同じで感じがよくない。しかし、昭和の日で一応落ち着くようである。天皇誕生日がみどりの日になったのは仕方がないが、みどりの日が５月４日になったのは変だと思うのは私だけではあるまい。昭和の日があるのなら、大正の日、明治の日があってもいいのではと大正生まれや明治生まれの人は思うであろう。野川の小足立橋から家鴨を見ていたとき、川面に太陽の光が映っていた。とても幻想的に見えた。そこでそれを記念して一応昭和の日を句にしてみた。　　野川今銀河の如し昭和の日　最後までお読み頂き有り難う御座いました。　　　　　　クリックしてね　　　　　　　　↓　　　人気ブログランキングへ

2009年04月29日

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熊谷草女の下駄の佇みぬ

ラン科の多年草。大きな二枚の対の扇形、かつ縦皺の多い葉の中から茎を出し五六センチの大形の花をうつむきに開く。四弁の花は淡い緑を帯びた白で目立たないが、その下の紫色の唇弁は大きな袋状で、源氏の武者熊谷直実が背負った母衣（ほろ）に似ているので、この名となった。諏訪に住むＮ．Ｕさんのお母さんの庭に咲いたもの。お家の離れには温泉が引いてある。Ｎ．Ｕさんが下駄を履き熊谷草に佇んでいる姿が目に見えるようです。温泉に浸かって母子で本金さんのお酒（諏訪に地酒）を汲み、いろいろと話が弾んでいることでしょう。私はこれから家事といきますか。　　熊谷草女の下駄の佇みぬ　　　私もちょっと呑もうかな　　　　　　クリックしてね　　　　　　　　↓　　　人気ブログランキングへ

2009年04月28日

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