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テレビはよく見るほうだと思います。だから大きなテレビを買っています。
退職したら、テレビばかり見ているようになるかと心配していたのですが、勤めていたころのようには見ていません。 それでもけっこうテレビ、つけています。 なんとなくテレビをつけると、食べている場面が多いですね。街の話題のお店、遠くへいけば、その土地の定番のお店が、タレントさんの食べるシーンとともに紹介されます。 「おいしいですね」「いいですね」と言われれば、何処だろうと気になります。 そして、行けそうな所、行ってみたい所があれば、思わずメモしています。しかし、しばらくするとメモしたことも忘れてしまっています。 永六輔さんが「文藝春秋」(8月号)にテレビの食べるシーンは恥ずかしいと書いています。 「最近のテレビはグルメ番組が乱立してこれでもかこれでもかと食べるシーンを映し出す。『旨い』『凄い』の繰り返しだけで旅番組をつくる恥ずかしさ。食べるというのはカメラの前で排泄しているのと同じくらい恥ずかしいことです。マメリカの友人に『日本のテレビは何か食べているか、仲間で悪ふざけをしているばかりだ』と言われました」 ( TVが王様「恥ずかしい国・日本」) 永さんは、テレビが日本人を恥知らずにしてしまったのだと言います。 「本来日本人は、『恥じらうとか』、『はにかむ』、『含羞』といった美徳を大切にする人々でした。 「たとえば、昔の日本人は、人前でモノを食べることを恥ずかしいとしていました」 「私も『遠くへ行きたい』でモノを食べたことは一度もありません」 平気で、テレビの食べるシーンを見ていた自分を恥ずかしく思いました。 永さんの旅の番組に食べるシーンはなかったのか、そうなのと感心しました。 意識してテレビを見ると、確かに食べるシーンは多いです。昼間のテレビ、ほとんど食べる番組ばかりという印象さえ受けます。 多くの人が、話題のところ(おいしいより、話題性が優先します)食べに行きたいと思っています。それにつけこんで、テレビ局はつぎつぎとお店を探して、タレントに食べてもらって、番組を作るのでしょう。ある意味で、安易ですね。 しかも、1日に何軒もお店を回って食べる番組も少なくありません。 「あんなに食べられっこないよ!」と思います。「おいしい」「おいしい」と言いながら、たくさん食べ残しているお皿が写ることもあります。 「ほとんど食べてないのよ」とどこかで聞いたことがあります。 一種のやらせではないですか。 先日も知人から、「テレビでやっていたけど、お宅の近くにある、階段をトントントンと上がっていく、しゃれたレストラン、どこか分かる?」と聞かれました。 それだけでは当然分かりません。でも、階段をちょっと上がる店があると、ここかなと思ったりします。 ほんとうに、すっかりテレビに染められています。 恥を知らなくてはなりません。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
まったくあなたがおっしゃるとおり。
わたしもずっとむかしイギリス人にいわれました。「なんで日本のテレビは食べるシーンがあんなに多いの?」って。 「マメリカの友人に」? (2021.04.25 14:54:54) |