テレビや雑誌なので時々みかける、一流の旅館の女将には、えもいわれぬ魅力があります(実際には、そういうところには泊まれないので、本物は知らないのですが)。 お客様を心地よく安心させながらの「おもてなし」。そこには、内面からにじみ出る、凛としたたずまいがあるのです。
そういうことで、一流の旅館の女将には、その一流の品位を感じさせる「品格」が必要となります。
だから、一流の旅館の女将が出てくるドラマは、勉強になります。
NHK連続テレビ小説『どんど晴れ』は、普通の女性が、若女将になる修行の物語です。
「日本の古き良きものの一つに、相手を敬い、思いやりを持ち、笑顔で迎え入れる、そんな『もてなしの心』があります。この物語は、そのおもてなしの心を代々受け継いだ、伝統と格式をもつ、盛岡の老舗旅館、加賀美屋を舞台に、横浜育ちの主人公の夏美が、いかに若女将として成長していくのかを描いています」 (脚本家の小松江里子さん)
脚本家の小松江里子さんは、以前、これもまたNHKのこれは夜の時間でしたが『女将になります!』の脚本も書いていました。
これは、兵庫県の城崎に実在する「女将塾」という、旅館の女将を養成する学校を取材したノンフィクション『旅館の女将に就職します』を原案にドラマ化されたものでした、
『どんど晴れ』は女将、第2弾になるのでしょうか。
その時のドラマの解説で、女将修業は「仲居さんの仕事である掃除、お運び、布団敷きに始まり、接客、フロント業務、そして自立した女将に必要な経営学まで、プロの女将になるために、日々精進して勤め上げていくのです」と書いておられます。
『どんど晴れ』は舞台が遠野の岩手県なので、「民話」がもう一つの柱です。
「タイトルの『どんど晴れ』は、民話の最後に使う『どんどはれ(めでたしめでたしの意味)』という言葉と、岩手の広く晴れ渡る空のイメージから取りました。民話の世界では、人間本来の感情をむき出しにし、ぶつかり合うことで、最後に『どんどはれ』が訪れます」
そういうことで、毎朝、楽しみ見ています。
聞くところによると、舞台になっている盛岡は、かなり盛り上がっているようです。
キレイだし、観光増えているかもしれません。じゃじゃめんも食べてみたいし。
残念ながら「加賀美屋」という旅館はないようです。
平成9年のNHK連続テレビ小説は『あぐり』でした。美容家として知られる吉行あぐりの物語ですが、結婚してしばらくいたのが岡山だったので、岡山が写りました。
私の田舎の古い建物、道筋なども出てきました。今でも町を歩くと「『あぐり』撮影場所」の碑が建っています。