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いくつになってもテレビっ子

いくつになってもテレビっ子

ライオン・ボーイ 1

書籍名:ライオン・ボーイ 消えた両親の謎
著者名:ジズー・コーダー
出版社:PHP研究所

感想:
実のところあまり中身に期待していなかったのですが、天野喜孝さんの絵に惹かれて買ってしまったものです。割合読みやすくてすいすいと進みました。
主人公が学校へ行かずに家庭教師についていたり、年長のちょっとこわいにーちゃんがりっぱにちんぴら化していたり、河での生活者がいたり、サーカス団が町を回っていたり、わりと古いイギリスの味を残しているのですがよくよく読み進むと実は近未来の話で。
主人公が猫と話ができる、という設定なのは読む前から分かっていたけれどサーカス団に入ってからの描写はけっこういけます。さらわれた両親を追いかけつつ、連絡を取り、サーカスのライオンたちを脱出させるというなかなか難儀な冒険もの。
設定が近未来であること、さらった相手がどうやらこの世界を大部分支配しているらしい「帝国」と関係があるかもしれないこと、猫のことばが理解できることが今後どのように話にかかわってくるのかということ、先々のルートも分かれているようです。
で、なぜかライオンと一緒にオリエント急行に乗っちゃったり王様と知り合いになったりするのだが、それはどうかな?作り話の中にもそれはあり得ないという部分はあるぞ。ここまで動物は動物として書かれてきているのに、ねえ。これが最初から動物も一個人である書かれ方をしていれば別だけど。
主人公チャーリーは頭がよいらしい。両親が大学教授で個人レッスンを受けているくらいだし、かなりきちんとひとりで生きていくようにしつけられているようだ。日本でいえば、まあ大五郎だな。
もうすぐ2巻も出るので、今後の展開を待ちましょう。


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