3本の弓
杉藤楽弓社 バイオリン弓 Standard-A (4/4,3/4,1/2,1/4) SUGITO VIOLIN BOW20年ほど前に、杉藤(すぎとう)の弓を心斎橋で購入した。今は幾らくらいしてるのかしらとしばらくネットをうろついた。全体にやはり、価格は上がっている。あたしは、当時、経済的に非常にひっ迫していたので、弾ければいいさと、一番安い1万数千円のを買った。初歩のヴァイオリン教室が近くのコミセンでやってるよと教えてもらい、(楽器本体を安く、分割払いで譲ってくれたいさんの紹介)出かけたところ、その教室の先生が、たまたま、(当時の)東欧からのオーケストラを招聘するお仕事をしておられたこともあって、プラハ交響楽団のメンバーが使っていた、というフランス製の弓(フレンチ・ボウ)、がたまたま、これまた、弓の先が欠けてしまって、(しかし使用には差し支えない)困ったな、となっている、その弓を、一万円でどうか?と言う声かけをたまたま、あたしにした。(たまたまが多い)まこと、人生には、偶然が、、多いものです。今お使いの弓より、余程いいですよ、いい音が出ると思います。今の楽器には相応しいと思う。などと、。今お使いの、と言ってもらったその楽器は、いさんから譲ってもらったオールドフレンチで、横浜に荷が上がった時が、40年前、つまり、いさんが学生時代の時のだ。するってえと、単純に言っても、オールド、と冠の着く楽器が横浜に来たのが、、、ああ、もう計算できひんわ。とにかく、更に古くなった。楽器にふさわしい弓、というご親切なコメントの感じだけは分かったが、きーこーきーこー弾いているあたしの耳にはそれはまだ分からない。その楽器を、コロナ以前に孫に渡して、ヴァイオリンは弾かなくなった。孫は小さいときからお稽古を続けていて、当時はかなりうまくなってた。その時に、、たさんが、孫に、一艇、(ヴァイオリンの数詞)貸してくださったのである。たさんは、お父様が永らくヴァイオリン教室をしておられた関係で、数多くのヴァイオリンをもっておられたのだ。それだけ弾けてるのだったら、、これで弾いてみて。と言う流れ。こっちはきーこーきーこーから、見上げるばかり。お借りして、東京に持って帰り、使わせて頂いていたが、今年、いよいよお返ししようという事になった。ヴァイオリンを専門にしていく、という道は、諦めたようだ。そこそこ弾けるまでになっているので、もういいか。って感じなのかしらね。しらんけど。お返しするのは、弓とセットと思っていたが、手違いがあって、弓が抜けた。案の定、たさんから、弓が・・無いのだけど、、と連絡が入る。ごめんごめん、追って送ります。すると今度は、、娘から、どの弓かしら?と連絡が入る。行きつけの楽器工房に預けてある弓か、ウチにある弓か、なんせ合計3本も「すぎとう」があるのよ。それはまた面妖な。最初のあたしが購入の杉藤、そして、たさんからの杉藤、後1本は??プラハのは、フレンチだし・・。わかりません・・。上を見ればきりのない価格の、この弓が、3本も!一体どうなってるの??疑問は数日後に解決。楽器工房さんが、見間違え。なああんだ。と、ホッとした。(工房の、弓の束を想像してください)弓をお返しする時の作法としては、やはり、毛替えである。馬のシッポの毛を使用する。これらは全部、自然のもので出来ている。、、木にしてもフェルナンブ―コ、と言うブラジル産の木。毛にしても、馬のシッポ、それも白い馬のもの、と今世紀に入ってからはジワジワ少なくなり、規制がかかり、入手困難な状況になってきている。もちろん、それに代わる素材(たとえば、グラスファイバーなどの)が、ちゃんと市場で、回っているので、拘ることは要らないのであるが・・。こうして、回想してみると、運命の女神は、何度も近くまで来てくれていて、あたしの情熱の程度に答えてくれて、遊んでくれているのだなあ、、と思う。ありがたいことである。ちなみに本日のタイトルは、政治とは関係はありません。