SDGsとISO14001その1 22.04.11
オリジナルのブログはこちらです。本日の提案いつも私は皮肉だけで建設的なことを語らないと思っている人は多いかもしれない。では今日は最後に建設的なことを語ろうと思う。まず某認証機関の方が書いた文を添削することはほとんど不可能だ。一部の表現を直せば済むというものではない。そしてまたISOMS認証を否定してしまうのはまずいだろう。ということで、まともな論理でSDGsとISO認証をつなぐ一文をしたためてみよう。ちなみに元の文章で、SDGsとISO14001の関連を語っている部分は692文字である。よって700文字でSDGs実現のためにISO14001が効果的であると宣伝する文章にトライしてみたい。企業の目的は企業理念の実現である。その遂行過程において関係する法律や社会的要求を遵守することはもちろんだ。 さて今、持続可能社会実現のためSDGsと称する包括的な社会的要求への対応が求められている。これは従来の顧客要求や法規制などに比べ、対象とする範囲ははるかに広くまた漠然としている。それを実現する進め方をISO14001を参考に考えてみる。ISO14001においては環境側面及び順守義務を把握することから始まる。SDGsにおいてもその17項目について自組織が関わるもの、対応すべきものを把握することがスタートとなる。自組織が関わる事項が明確になれば、それらについて目指すところを決め、計画をたて活動を進めることになる。ここで留意すべきことは、SDGs対応の計画・目標・手順を新たに追加するのではない。従来から企業活動を推進してきた方針や業務手順の中に、それを織り込んで進めることになる。それは過去よりしてきた方法と同じだ。例えば新設備導入において、品質、環境、安全・衛生など多面的に検討していたはずだ。そのとき品質マネジメント、環境マネジメント、安全衛生マネジメントなどそれぞれの観点で分けて検討することはありえない(注6)。SDGs対応もその進め方と同じである。SDGsが包括的であるから個々のマネジメントシステムがあるという発想でなく、組織にはひとつのマネジメントシステムしかないという考え方のアプローチしかない。700文字どころか574文字で済んだ。内容はまっとうだと自信があるが……ISO14001も否定してしまったようだ。