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typhoon6103

typhoon6103

2013/04/09
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青木文教『秘密乃国西蔵遊記』内外出版、大正十年(1921)
大正元年九月二十二日(木)(1912年)


ネパールとの国境で、一歩進むと身はすでにチベットの領域に入るのである。峠の頂上の両側には拳大の小石えお積み重ね数本の小旗を樹て、旗にはチベット字で梵語の呪文を印刷してある。山神を祀るものであるという。隊商はこの頂点を過ぎんとする時、突然声高らかに『ハロー、スルロ、ハ、スルロ、キイキイ、ソ、ソ、ハ、ゲェロー、ハ、ゲェロー、ハ、ゲェロー』神を供養し奉る。

キイキイ、ソソ(讃嘆詞)神は(悪魔に)勝つ=と祈祷し、続いて小声で誓願文を誦する。かれらの信仰によれば総て山の頂には常に夜叉の諸神棲み、旅人もしこれに供養敬礼を行わない時じゃ神罰たちに至るとなし、峠を通過する際には必ず右の祈祷を上げ、時に若干の供養を奉ることを忘れないのである。



012年9月26日 ふたつめのルンバサンバ峠へ

ひとつめの反対側(南)にパルンコーラ右俣があって源頭にこの向後さんの言う主峰がある。ルンバサンバの7っのピーク、3番目の標高(5740m)だが、一番ピラミダルでカッコウのいい山で主峰にふさわしい山だ。この正面の頂上右肩の氷壁をルートにして、今日はI 沢とK斐のふたりで登る。

アイスバイル1本、ダイニーマのフィツクス100mとケブラー・ロープ100mとスノーバー2本、ハンドル・チタン・アイススクリュー1本、ハーケン3本は緊急脱出(懸垂用)、I 沢は皮トレッキングシューズ、クランポンは両者なし、K斐はトレッキングシューズ。ヒマラヤ・トレイル・ランナースタイルで軽量第一としたので装備はこれだけ・・・、ワンディ・アセントで氷が出てきたら敗退としていた。

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峠からガラガラの岩の歩きづらい、不明なルートで新雪が被っている。振り返るとひとつめの峠が逆行の中にあって、M実が続いて来た。

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しばらく水平にトラバースしたが、新雪とガラ場で歩きづらく、正面に岩稜も出てきたのでバルン・コーラの源頭へ降りてルートへ出ることにした。オランチュンからバセ・ダダ(Base Dada)のサノロデン(Sano Loden:4850m N27 39 12 E87 43 51)へチプタ・ラへの二俣3キロ手前から右俣側からこの峠を越えて、パルン・コーラ上部にポカリ(池)が多数あって、恰好の放牧地(トン)で、このルートを考えていたけど雨でとても荷を担いだヤクは進めないとのことだった。

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Delphinium brunonianum デルフィニウム・ブルニアヌム(キンポウゲ科)

5100mの岩礫、岩がゴロゴロしている新雪を被り凍っても薄紫の丸い、大きな群生する花は広くネパールで出会う。葉は長い柄と深裂した5センチぐらい、花には柔毛、ガク片5枚が重なり、中には黒い花弁と金色の鋼毛があって、太い距が垂れ蜜腺が花弁の基部に入る。甘粛、青海、四川、雲南、西蔵、ブータン、ネパール、シッキムに生育している。和名のビエンソウ(飛燕草)の仲間でアコニチンが含まれ毒草で、トリカブト属だが猛毒があるかどうか?食してないので解らない。ヨローッパで改良され、多くの新種の美しい花が生まれた。

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ひとつめの峠が遠くなって、コルの向こう遠くに、カブール、ラトン、ドームが覗いていた。

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ひとつめの峠の向こう正面に向後元彦さん『一人ぼっちのヒマラヤ』ベースボール・マガジン社、1964.
テゥダムからオンボ・ラ(Ombak Bhanjyang 5232m 国境標識78)の広い峠に向後さんは立って、『西蔵側に7000mの山を見た』とあったので、アンプルバ・シェルパと観に出かけたが、多分それは国境のTsetse Kang(Cheche Kang)6430mだと思う。そんな高い山はヤンマ・カンの西峠Ghan La(Lumo Garak La)5246m、キマタンカ(Kimathanka La 2765m)を越えて偵察したが、7000mの山はなかった。

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                  ふたつめの峠、向後さんの言うカング・ラはこの向こう

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IMG_0239.jpg Lumba Samba peak 5740m North Face

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大阪府大のヌプチュー(6028m)N27 48 23 E87 55 12(故中尾佐助隊長)の隊員であった故西岡京治・里子夫妻らはオランチュンで調査を終えていて、向後さんは逢えなかった。ボクらが上がって来たルートを下り、オランチュンへ。
カンチ初登頂隊のC・エヴァンス隊長の隊員だったノーマン・ハーディとジャクソンはチャムラン偵察時に帰路やって来てこの峠を越えたか?、それともティプ・ラから越境してオンボ・ラ経由でトゥダムへ達したか?ルートはよく解らない。


昨日のこと

SAKAWA S寺から『また友人から送られてきた』というラッキー・メールがありまして『皮むき器』持ってるメンサーブは興奮しました。『ダァ~いスキ・ボンタンのおスソわけ!』ということで・・・。

早速マーマレード製造工程と作戦が展開されまして、見事なるものが出来上がりました。今朝からトーストにのっけて頂きました。『うまかったぁ』


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Last updated  2013/04/10 12:34:29 PM
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