未踏峰に登る
2013年10月31日(木) 2013/10/9 カグベニから元気な声で、ベニへの車ン中からメールが・・・、タサルツェ とタシーカン北峰にソロで挑んでいたS.Y田嬢から『稜線に出たけど強風、 時間切れで引きえした』と。でも、サイコーに愉しんできたともあった。 昨日 10/31 はカトマンズだろうから、数日後には大阪に真黒になって帰 ってきて愉しいルートだった・・・との報告を聞ける。元気なオクダの声も 昨日・・・。それにコリアンクライマーの呉君(Oh)も・・・。 まず、みんな自分なりに愉しんで頂上をめざした。素敵な日々だったろう。 夢でなくて、目標へ真直ぐ勇気ある選択に『乾杯!』だ。禁酒中だけど? でも、Y田は少し残念だなあ。体力をもう少しつけ、ひとりで登れる自信を。? (上写真)1958年西北ネパール学術探検隊の帰り、ムクチナートを訪ねた ときの、R.T山先生のジャジャルコットのゾンとタシーカン・レギュレーション ・ピークとタサルッエを望む。(下写真)はダウラギリ主峰とトゥクチェ・ピーク につづきの 1900年六月十八日『・・・(略)大仏の座禅せるが如き雪峰を東 北にに見て(南東に見て)西南に進む。同峰より出(い)で来れる二つの渓流 (Dhundok Khola and Jharche Khola)を案内者の背に負はれて渡る。・・・(略) 奥山直司直司編『河口慧海日記』講談社学術文庫、2007.から Photo by Prof.,R.Takayama トゥクチェ・ピーク6920mに北へつづく、タシーカン2座とタサルツェ峰 タサルツェ峰西稜とピナクル岩峰、慧海師に大仏の如し峰と言わしめた。 Photo by Typhoon 2008 & 2012 WinterExpedition Report: for AAJ 2014.Windy Couloir, First Ascent of Amphu 1 by Three Koreans / by Young Hoon Oh Amphu I 6840m 9/Oct./2013. climbed route name : Windy Couloir.First Ascent of Amphu 1 (6740m ) NW face and West ridge by Three Koreansクーンブ・ヒマールの未踏峰が10月9日韓国の3人の若者によって登攀された。アマダブラム峰の東、カリ・ヒマール6985m(すぐ横にバルンツェ7129m)の間、アンプ・ラプツァ(峠)のすぐ東にある。レギュレーションでは6985mだが、地図1:50000では6740mである。2012年広島のN越とM島のふたりは北壁に取り付いたが敗退、以前は2008年にドイツ隊がAmphu middle 6238m,2013年秋には Amphu South 6146m にスペインのジョルディ・トーサスがソロで登ったが、今回のリーダーのアン・チョィ・ヤン、キム・ヨン・ミと私、ヤン・ヤン・オゥはメラ・ピークで順応、ノーマルのもうひとつ北東尾根を試みるも深い湿雪で雪崩誘発して敗退、ホングー・コーラを遡上して 9/27 パンチ・ポカリにBCを設ける。10/8 500mの上天気で容易な氷河を上り、の雪稜の内、北西壁の凹角状のクロワールにルートを求めて、上部の西稜上に出ることにした。ほとんど毎日強風が吹き荒れ、スノーシャワーと氷柱が落ちてくる最初の9ピッチは全てイージーなリード、殆ど友達がハング気味の氷柱なり、登攀は傾斜が増してきた。ボクたちは氷壁のビバーク地を見つけるのに苦労し、キク君は10ピッチリードして8:30 Pm 小さなテラスを見つけビバーク、凹角内のハングした氷柱で『アリゲーターの口』と名付けた。翌朝8:30 Am キム君が再びリードしてバーチカルアイス上にソフトな雪が被い、ボクたちはナイフリッジにソフトスノーがつづき、スノーバーは利かない。リッジの下部は全くデリケートなクライミングを必要とした。斜上して長いトラバースがつづき、3:00 Pm 頂上に達した。下降はこの恐ろしいリッジはプロテクションが取れず、各自クライミングダウン、ボクたちは『アリゲータの口』でビバーク、翌日、3時間の懸垂下降で氷河上に降り立った。このルート名を『強風のクロワール』と名付ける。(AI5 WI4 XI ED2, 1800m (incl. glacier 500m)) Report by Young Hoon Oh. 訳:Typhoon クーンブ山群 P53 (写真)故藤田弘基『ヒマラヤ名峰辞典』平凡社、1996. アンプ・ラプツァから見た、西稜の凹角出口とナイフリッジがよく解かる写真。 ところで呉(Oh)君はW田(城)がなかなかいい奴であると紹介した。西ネパールの 未踏峰に興味があって、数座の写真がほしいと言ってきた。W田(城)が紹介した くらいだから、素敵な若者だ。マカルー・シェルパの研究をしているUCLAの学生で、 LA在住のヒマラヤクライマー、Ms.OhとかMr.Oh In Hwanとも交流あるとか言ってた。 TyphoonともSeoulで会ったと・・・。