桜と門デフＣ5765

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桜と門デフＣ５７６５号機

昭和４８年３月

この写真はいつの月日か分からない。場所も分からない。

桜が写っているから春でしょう。（当然です）

まずは、写真をどうぞ。

後方に信号機があることから、どこかの駅の発車です。（あたりまえか）

Ｃ５７６５番は大学１年の夏の撮影ではいなくなっていた。

デフが少し丸みをおびている。６６番との連番で在籍していました。

ということは、大学入試が終わってからの春休みですね。

昭和４８年３月でした。やっと分かった。

勉強不足の自分は２月の一期校入試を失敗して（当たり前や）、

二期校受験までの一ヶ月間必死で勉強した。

起きているときは飯を食うか、トイレか、勉強。

こたつの下にふとんを敷いて寝る、起きる、食べる、勉強する、食べる、勉強。

今までにさぼりまくったせいで、惨めな成績だった。

担任からはボロクソにけなされた。

「おまえみたいに成績が下がった奴は初めてや。」

「現役で入らなあ、浪人したってどうせSLばかり写しに行くので合格は見込めん。」

「どこでもいいから、入れるとこに入っとれ！」

返す言葉がなかった。それで、これはいかんと真剣にがんばった。

なんせ、カメラを買ってくれた母に申し訳ない。

勉強もがんばるからという約束で買ってもらったのに、ひたすらSLに

狂った。

でも、息抜きも必要です。２月から３月の日曜日ごとに関西線へ行っている。

試験一週間前にも。そして、試験が終わると、早速九州へ。

このときは夏休みほど計画はきっちり出来ていなかったが、

三回目だったから、まあなんとか撮影行程はすんなりと決まった。

一週間ほどの旅行だったと思う。いくらなんでも結果は気になります。

そろそろ、通知が来る頃だなあと、家に帰った。

周囲から見ればのんきに見えるでしょうね。（ほんまにそうやんけ）

なんとか合格できました。やれやれです。

担任への報告。

学校へ行って合格したことを担任へ報告した。

「おまえなあ、おまえほど高校で好き勝手に遊んだ奴はおらんぞ。

おまけにちょこっと勉強して合格しただと。あきれるわ。」

「へぇ、すんません。」

「これからもあっちこっち写しに行くんやろ？」

「当然です。はい。お世話になりました。」

ボロクソに言われながらも、合格できて良かったと安堵の気持ち。

担任もクラスの半数が合格できて、嬉しそう。

「４５人の内おまえで２３人目や。過半数いったなあ。」

にこにこでした。でもよくがんばったなあの言葉はありません。

担任はニコニコでも、僕らは地方へ飛び散ることになった。

成績が悪い奴らが多かったので、都市部の有名大学は無理。

地方へ、地方へと分散した。結果良ければすべて良し。

（悲しい苦笑いでした）

写真一枚だけで、短く終わろうと思ったのに・・・・

受験を控えている高校生へ、とりあえず勉強はしとけよ。

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