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ユダヤが解ると真実が見えてくる

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2012年04月27日
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カテゴリ:ユダヤの基礎
 ユダヤ教の数ある祭りの中でユダヤ人にもっとも親しみあるものといえば、何といってもそれは「過越し祭(あるいは過越しの祭り)」。原語では「ペサハ」という。最新の調査では99%のイスラエル人がペサハを守っているとのこと。

 ユダヤ人について知りたいと思う人は、まずこの祝日を理解することから始めるのが近道ともいわれる。ペサハはユダヤ人の歴史に根ざしたもっとも古い伝統を誇る祭りで、旧約聖書によればモーセによるエジプト脱出、いわゆるエクソドスとも呼ばれる出エジプトを記念した行事。つまり、イスラエル民族の贖い(救い)を記憶し神に感謝するためにある祭り。時期的には春の祭りで、農耕と牧畜に起源をもつ祭りと歴史が一緒になったもの。

 子供たちも一緒に参加する過越し祭を通じて、ユダヤ人は彼らの民族の歴史と信仰を連綿と伝えてきた。そのようにして、ユダヤ人は幼い時から、出エジプトの物語を覚えてしまいます。そして、先祖を苦難から救った神が自分たちも救ってくれるという信仰が培われてきた。ペサハごとに「すべての代々において、人は自分自身をあたかもエジプトから脱出したかのように見なければならない」(ハガダー)と唱える。

 この頃にイスラエルを旅行すると、ホテルに泊まっても普通のパンはなく、「種入れぬパン」しか出ない、不便でもペサハの雰囲気を味わうのは得難い機会。

 過越し祭の特徴は、家庭で祝われる祭日だという点。最初の夕べ、家族全員が集い、独特の食事をしながら、決まった式次第にそって祈ったり歌ったりして楽しく過ごす。この日は家族以外の友人や大切なお客さんを招待するのがしきたり。来賓を迎えるのは家族にとっても喜び。もしユダヤ人の家庭から過越し祭の夜の招待状を受けたら、それは大変なことになる。

 過越し祭(ペサハ)は聖書の中に記された3大祭りの1つ。この3大祭りは、それぞれ季節の変わり目にある。春を告げるペサハ、夏のシャブオット(七週の祭り)、秋のスコット(仮庵祭)。

 19世紀の聖書学者の考えによれば、元来、ペサハは別々の2つのお祭りが一緒になったものといわれ。1つは農業祭で、ハグ・ハマツォットと呼ばれたもの。翻訳すると、「種入れぬパンの祭り」、つまり酵母(イースト)の入っていないパンの意味。日本語の聖書には「除酵祭」とある。もう1つは、ハグ・ハペサハです。これは牧畜民の祭りで、共に春のニサンの月に祝われていた。

 この2つのうち、ハグ・ハペサハのほうが古く、これはまだユダヤ人が遊牧民だった頃、春の到来と共に家畜を犠牲に捧げて祝ったなごり。ハグ・ハマツォットは、農夫たちが穀物の収穫の始まりを祝って初穂を捧げた春の祭り。

 時が経つうちに、2つの祭りは民族の歴史に起こった出来事、出エジプトと結び付いていったのです。聖書には次のような物語が書かれている。

 1.神がエジプトに災いを下そうとしたとき、犠牲の子羊の血を入り口の柱に塗った イスラエルの人々の家は、神が「過ぎ越して」いったので救われた(出エジプト記12章)。「ペサハ」の意味は「過ぎ越す」です。ここから「過越しの子羊」を指す言葉にもなりました。ハグ・ハペサハ(過越し祭)という言葉は出エジプト記34:25に出てきます。

 2.種入れぬパン(ハマツォット)は、イスラエルの民が急いでエジプトから出て行くときの様子と関連しています。「民はまだパン種(イースト)を入れない練り粉」を持って出発したことが書かれています(12:34)。

■ペサハのセデル

 ペサハの最初の夕食はそれぞれ家庭で、伝統的な形式に則って守ります。そのために式次第のような本があります。これをハガダーといいますが、そのテキストに沿って行なわれるこの夕食の儀式は、セデルと呼ばれるようになった。セデルとは、「順序」という意味のヘブライ語。


 ところで、セデルの中で食事は象徴的な儀式の一部なので、実際に食べるまで長い儀式が続くので空腹を覚える。

 聖書にはセデルという用語はでてこないが、エジプトでの過越しの夜、イスラエルの民はそれぞれの家で羊を屠って家族で食べた。

 その後、イスラエルでは王国時代、紀元前7世紀のヨシア王まで過越し祭を守っていなかったようです(列王記下23:22)。

 第二神殿時代になって、過越し祭が復活して、出エジプトの意味を伝承していくことが重要な儀式に取り入れられた。過越し祭は神殿を中心に執り行なわれた。この日は全世界から多くのユダヤ人がエルサレムに巡礼し、神殿では子羊が犠牲に捧げられ、その肉はエルサレムに集う人々に分け与えられて、家族で過越しの食事をした。また、もちろんエルサレム以外のユダヤ人の家庭でも過越しの食事が守られ、セデルの原型が出来ていった。

 現代に伝わるようなセデルがいつ定まったかははっきりしないが、一説には、紀元1世紀の終り頃には基本ができあがったとも考えられる。ラバン・ガマリエルの次のような言葉が伝承に残っている。

 「ペサハに3つの言葉を発せぬ者は義務を果たしたことにならない、それはペサハ(犠牲の子羊)、マッツァー(種入れぬパン)、マロール(苦菜)である」(ペサヒーム10:5)

 学者はこれを、ユダヤ人はこの3つを食べ、その意味を書いた文書ハガダーを読むことを義務とした、つまりセデルの原型があったと解釈しているわけだ。

 歴史的には、ローマ人の饗宴(シンポジウム)の習慣をモデルにしたのではないかとの説もある。

 過ぎ越しの祭りのセデルを迎えるとき、テーブルに大きな盆が置かれていて、その上に色々な食品が並べられる。

 これは過越し祭のセデルで用いられる象徴としての食品。式の中で、ハガダーを読み進むうちに次々登場してくるが、その度に詳しい説明がある。何があるかと言うと、

 1) マロール(苦い菜)
 2) カルパス(野菜)
 3) ハゼレット(もっと苦い菜)
 4) ハロセット(くるみとりんごを交ぜたもの)
 5) ゼロア(子羊の前脚のロースト)
 6) ベイツァ(卵)

 6種類の食品はそれぞれ象徴的な意味があるようだ。それを知ると、ユダヤ人の伝統の古さが分かる。

 まず、苦菜と訳されるマロールというのは、わさびか西洋わさびだが、この苦菜はエジプトでの奴隷の苦難を象徴している。

 カルパス(野菜)はエルサレム神殿の時代にさかのぼる。当時、食事の始まりのオードブルとして、野菜を食べたことに由来する慣習。キュウリやレタス、ラディシュ、ポテトなど季節野菜が使われる。

 もう1種類の苦い菜があるが、このハゼレット(苦菜)はマロールと同様な意味の象徴を持っている。聖書の「種入れぬパンと苦菜を添えて、それ(過越しの羊)を食べなければならない」(民数記9:11)とある箇所で、この苦菜は複数形で書かれている。それで、ハゼレットがマロールのほかに苦菜の1つに加えられるようになったと言われている。

 りんごやくるみ、シナモンなどをワインでしめらせて混ぜたハロセットは、エジプトで奴隷であったときのレンガ作りの象徴。時代と所によって、このハロセットは材料や作り方が違っている。

 子羊の前脚のローストを用いたゼロア(脚の骨)は、神の強い手を象徴している。イスラエルの民は神のみ手によって導かれたとのこと。また、過越しの羊をも象徴する。子羊の前脚に代わって、鶏やほかの鳥、または牛などの骨肉も使うことがある。

 最後のベイツァは固ゆでの卵。これは、神殿があった頃の祭にささげられた犠牲の捧げ物の象徴。別の説では、神殿の喪失を悼むための象徴だとも言われる。

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■ペサハのセデルの式のながれ

  1. カデッシュ(聖別)
  2. ウレハッツ(手を洗う)
  3. カルパス(野菜)
  4. ヤハッツ(パンを裂く)
  5. マギッド(物語)
  6. ラハッツ(手を洗う)
  7. モッツィ・マッツァー(パンへの祈り)
  8. マロール(苦菜)
  9. コーレフ(間にはさむ)
 10. シュルハン・オレフ(食卓)
 11. ツァフン(隠された物)
 12. バレフ(食後の感謝の祈り)
 13. ハレル(賛美)
 14. ニルツァ(最後の祈り)






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最終更新日  2012年04月27日 06時48分08秒
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