2011/08/03(水)23:25
仏は語る(薬師寺):太古の神4~小説:奈良白日夢奇譚
金堂につく。
今日はもう遅い為人もまばらになっている。
16時前位なら僧侶による薬師寺の説明会が聴けるのだが残念。
この説明会、僧侶がなかなか絶妙な話術で話すので中々楽しい。
薬師寺に行かれる機会があればお聞きする事をお勧めする。
堂内の中央に薬師瑠璃光如来、向かって右に日光菩薩、
向かって左に月光菩薩が祀られている。
月櫻は軽く日光菩薩殿と月光菩薩殿に挨拶をした後、
薬師如来の前で祈る麗珊(リーシャン)の横に立った。
祈る麗珊の前に、もう一人の花仙・麗珊が現れた。
薬師如来殿が優しく声をかけた。
『目的を成しましたか?そろそろ…根を下ろしますか?』
花仙麗珊は首を振った。
麗珊は花仙時代で生じた課題や出来事、人生観などが今の人生に影響を与えているようだ。
~何か目的があるらしいな…
最近月櫻が依頼されてセッションをした人物も花仙の過去生があった。
その方の場合は、人間と古代から関わっている植物で、関わった人々を助けたいとか、人としてこれをやってみたいとか…、花仙時代の出来事などが今の人生の目的に大きくかかわっていた。
麗珊も目的があるのだな…。
薬師殿にも御縁があったのだろう。
「なんか色々浮かんできたけど」という麗珊に薬師如来殿の言葉を伝えた。
そのまま如来像の後ろの方に回ると、釈迦十大弟子の像がある。
このお弟子様方、それぞれ得意技をお持ちである。
いわば十の学びの学歴一位表彰者の様な感じだ。
例えば、舎利弗(しゃりほつ)は「智恵第一」。
仏陀の弟子の中で美男で名高い阿難は「多聞第一」。
面白い事に、月櫻は参る度に「我に必要な師は?」と問うと違う像が答える。
今回は「神通第一」の目連が名乗りを上げて下さった。
ちなみにウキペディアの一節では、
『神通によって釈迦の説法を邪魔する鬼神や竜を降伏させたり、異端者や外道を追放したため、多く恨みをかったこともあり、逆に迫害される事も多かった。』という。
・・・
・・・
・・・
天河で何があるんだ?・・・。
ちなみに麗珊には「密行第一」の羅?羅(らごら)であった。
その時は、麗珊にある方法を授けてくれた。
ほんとに何があるというのだろう・・・?。
それぞれの師に礼をいい、
次に大講堂に向かった。
金堂と大講堂の間には蓮の鉢が多数並んでいた。
ちょうど花が咲く時期であった。
鉢の中で咲く蓮は一人一人がその鉢の主役であり、
池で無数に咲く蓮とはまた一風変わった趣で美しかった。
「あ…なんか呼んでいる気がする…」
麗珊はそういうと、鉢列の方に向かって言った。
ふふ、なかなかいい感をしているね。
月櫻はほほ笑みながら後をついていく。
ほら、蓮達がこぞって言っている。
『麗珊、りーしゃん、お久しぶり』と。
麗珊は数ある鉢の中から、ある鉢を選び出した。
「これ!!。これが何か凄く惹かれる!!!」
ああ、その花仙も凄く懐かしそうだよ。
確かにこの中で一番縁がある花流の様だ。
とても嬉しがっている。
しかもなかなかの美人だ…。
花仙麗珊とは又雰囲気が違うが、誠に花仙は美男美女が多い。
青丹(あおに)よし
奈良の都は咲く花の
薫(にお)うがごとく
いま盛りなり
強い冬から緑萌え花咲く春に向かう喜びを表した歌だが、
実は歌人小野老朝臣(おののおゆあそみ)は、
その時見えた風景を歌ったのではなく、大宰府にあって都の春を思い偲んで歌ったと言う。
青丹(あおに)よし
奈良の都は咲く花の
薫(にお)うがごとく
いま盛りなり
数千年の時をこえ、
友が向かい合う風景が今再現された。
その思いも又、遥かな時と場所を思い偲んで飛ぶのであった。
*金堂 http://www.nara-yakushiji.com/guide/hotoke/hotoke_daikodo.html
*大講堂
http://www.nara-yakushiji.com/guide/hotoke/hotoke_daikodo.html
****************************
久々にぶっ飛び系の日記が続いているから、
コメント無いのもしょうがないよなぁ~と思いつつ、
ちょっと寂しかったり:笑。
けど、伝えてって云う事が多々あるから…
だから月櫻を作って小説にしています。
にほんブログ村←30数人のお陰さまで累計3位まで上がってまいりました。ありがとうございます!。良かったらぽっちり読んで下さいませw