2012/06/08(金)06:06
ざんねんながら。
4月の末に3人目の赤ちゃんを妊娠し、
夫婦で望んでいたので、静かによろこんでいたのですが、
ざんねんながら稽留流産してしまいました。
稽留流産というのは、赤ちゃんが亡くなってしまっているのに、
子宮の中に留まっている状態です。
つわりがなくなったり、乳房がまったく張らないという体調変化から、
自分でももしかしたら流産かも…とおもっていました。
そして、流産はすべての妊娠のうち15~20%は起こるものであること、
また稽留流産は胎児側に何か問題があることが多いと知識としてあったし、
周囲からも医師からも何度も言われていたおかげで、
事実を受け止められない、ということはありませんでした。
でも、そんな風に覚悟はしていても、やっぱりいっぱい泣いたし、
不安でたまらず眠れない夜もありました。
仕事以外の時間は、そのことしか考えられず、
仕事があるおかげで正気を保ち、何とか日常生活を滞りなく進められていました。
手術も休養も終えて一段落したこれからも、きっと思いだすだろうし、
そうやって時間をかけて納得していくことだと思っています。
そんな風にいろいろ気持ちが揺れたこの1カ月間で、
忘れたくないことがいくつかあったので、ここに書き留めておきます。
流産の可能性を示されて不安でたまらなかった時、そして流産が確定した後、
マドレボニータのみなさんやPTAなどの先輩母のみなさんから、
「いっぱい泣いて、いっぱい甘えて、いっぱい休んで!」と、
何度もなんども声を掛けていただきました。
いろんな経験もシェアしていただいて、その度に励まされました。
実は私は最初、うまく泣けなかったのです。
病院で流産が確定した日も、「でも仕事がある、子どもたちのお迎えが…」と
無意識のうちに流産の事実から気持ちを逸らしていました。
やっと声を上げて泣くことができたのは、みなさんから声を掛けられ、
そして夫の顔を見て、心の底から安心できてからでした。
一人では素直に泣くこともできなくなっているのか、、、と驚きました。
また、みなさんのアドバイスのおかげでやっとできたことの一つに、
夫への八つ当たりもありました。
八つ当たりって、夫にはホント迷惑な話なんですが、必要以上に自分を責めたり、
「私だけがガマンした、痛かった、つらかった」と後々思わないために、
私にはとても大切なことでした。
つらさの荷物を半分背負ってもらうような、そんな感じです。
八つ当たりしながら、
「私が私自身を守るために、悪いけど今、毒を吐かせて欲しい。
理不尽だけど、このことで私はすごく救われるし、
このことをきっとこの先ずっと感謝するから」と、
ていねいに説明までしてました。
・・・って、若干恩着せがましいですね(苦笑)
実際、受け止めてくれた夫には本当に感謝しています。
これまで2度の出産も、必ず一緒にいて出産経験を共有してくれたのですが、
それと似ている、、、というか、感覚は同じでした。
生まれてくる子どもを迎えるのも、亡くなった子どもを送るのも、
夫婦で一緒に経験できたことで、今この時のみならずこれから先の夫婦関係にも、
今まで以上の信頼をおけると感じています。
そして、こんな風に私の葛藤や理不尽な八つ当たりを受け止めるのは、
夫でなければできない役割だったなと思います。
しんどさもちゃんと共有しようという姿勢でいてくれたパートナーに、
どうもありがとう。
そして「術後はできるだけ安静にして」と、
以前産後クラスや体験会に参加された助産師さんにも、
マドレボニータや先輩母のみなさんからも真剣に言っていただきました。
そのおかげで、自分のために、家族のために、
今後の仕事のために・・・と割り切って、
術後は1週間ほどしっかり休養しました。
結果的に、ここでムリをしなくて本当によかったです。
しばらくはお腹の奥の違和感や痛みはあるし、
流産を「小さなお産」と捉える考え方もあります。
産後の養生は、流産であってもやはり同じように必要でした。
産後クラス延期にご協力くださった参加者のみなさんにも、感謝しています。
お大事に、、、とのお気遣いも、ありがとうございました。
こういうことを、あまり他人に言うものではないと考える方もいらっしゃるだろうし、
聞かされた方も困ってしまうだろうなともおもいます(スミマセン!)。
でも、私に関していえば、
流産の経験と葛藤を、夫婦や家族だけに留めていたら、
ちゃんと泣くことも、悲しむことも、怒ることもできなかったかも知れない。
もっと後々まで、ドロドロした感情を引きずっていたかも知れない。
私と私たち夫婦・家族は、みなさんのアドバイスのおかげで、
きちんとその時に味わうべき感情を味わい、伝え合い共有できたからこそ、
今落ちついた気持ちで、日常生活に戻れています。
声を掛けてくださったみなさま、読んでくださったみなさま、ありがとうございました!
おかげさまで、術後の経過も良好です。
もちろん、必要以上にムリはしませんよ
今回の経験で、体の変化に敏感でいよう、違和感があればガマンせず受診しよう、
そして、これからもきっと、妊娠、出産、子どもや家族の病気などでお世話になる病院で、
疑問や不安があれば、きちんと医師や看護師の方に質問しよう、
自分と家族のからだを大事にできるのはまず私なのだから・・・とあらためて思いました。
不安や不信感をもったまま、大切な体を人に預けることはできないし、
後になって病院や人のせいにするのはイヤですもの。。。
こういうことも、これから教室やブログ、
産後ケア新聞でもお伝えしていこうと思います。
「それが、一度はお腹に宿ってくれた子どもへの感謝の気持ちの表現にもなるよ」
と夫が言ってくれました。私もそう思っています。
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