「伝わる話し方」の秘密は、“楽しそうに話す”という小さな魔法
同じことを話しているはずなのに、すんなり受け入れられるときと、なかなか伝わらないときって、ありますよね。言っている内容は変わらない。思いも変わらない。むしろ「絶対に伝えたい」と強く思えば思うほど、空回りしてしまうことさえある。不思議です。だけど、よくあることです。実は僕、よくこんなふうに言われるんです。「あなたの話って、スーッと入ってくるね」って。どうしてだろう?と自分でも考えてみたことがあります。そして、ある日こう聞かれました。「その“スーッと入る話し方”って、どうやってるの?」そのとき、僕は少し考えてから答えました。「実はいろんなことに、こっそり注意してるんだよ」って。声のトーン、話すスピード、間のとり方、相手の表情。細かく言えば、きっと20個くらいは挙げられるかもしれません。でも、その中でも一つだけ「これは大切にしてるなあ」と思うことがあります。それは──楽しそうに話すこと。どんなに素晴らしい内容でも、どんなに熱意を持って話しても、相手が“構えて”しまったら、心のシャッターは閉じてしまいます。でも、楽しそうに話すと、相手は「なにか面白いことが始まりそうだ」と感じて、ふっと心のドアが開く気がするんです。これは、授業でもプレゼンでも、友達との会話でも同じだと思います。たとえば、授業。僕が教える立場だったとして、「これは絶対に大事!」と思うテーマがあったとします。そのとき、真剣な顔で力説するのも悪くはない。でも、僕が大切にしているのは、目を輝かせて、心から楽しそうに語ること。「これってね、すごく面白いんだよ!」「知ってた?こんなふうにつながってるんだって!」そんなふうに話していると、自然と生徒の目も輝いてくるんです。話の内容がスッと届くのは、話し手の“心の温度”が、そのまま言葉に乗るからなのかもしれません。だから僕は、楽しそうに話すことを、話し方の「基本のき」として大切にしています。これは小さなコツですが、きっと誰にでもできる、ちょっとした魔法のようなもの。もしあなたが、「どうしてあの人の話は伝わるんだろう?」と感じたことがあるなら、あるいは「自分の話がなかなか伝わらない」と悩んだことがあるなら、一度、“楽しそうに話す”という魔法を、試してみてほしいのです。相手の心にスーッと届くように。優しく、あたたかく、そして、楽しそうに。