福岡市個別指導塾慶應修学舎の記憶「石橋の思考」

[経営論] カテゴリの記事

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• 人が育つ会社こそ、真に強い会社―自己成長を大切にする企業文化のつくりかた

  会社の成長とは、いったい何でしょうか。売上が伸びること。利益が増えること。もちろんそれも大切な指標です。けれど、私にはもう一つ、見逃せない成長のかたちがあるように思えます。それは、「人の成長」です。会社を構成するのは、言うまでもなく「人」です。一人ひとりの社員が日々の仕事を通して学び、挑戦し、昨日より少しでも前に進んでいく——。そうした積み重ねが、組織そのものの厚みとなり、やがては売上や利益といった数字にも反映されていくのではないでしょうか。私たちが目指しているのは、そんな「人が育ち続ける会社」。単にスキルを伸ばすだけではなく、「自分らしく成長できる」と感じられる環境。仲間と助け合い、壁にぶつかっても共に乗り越えていける風土。そして、自分の変化を素直に喜べる空気。それらが自然に根付いた企業文化を築きたいと思っています。「人が育つ場所」とは、心地よい刺激がある場所です。たとえば、自分にはまだできないことが目の前に現れたとき。それを恐れるのではなく、「やってみたい」と思える気持ちを大事にしたい。たとえ失敗しても、咎めるのではなく、「チャレンジしたこと自体に価値がある」と周囲が認めてくれること。その積み重ねが、自分の殻をやわらかくし、次の挑戦への扉を開いてくれます。そして、人の成長は、他者の成長と連鎖します。誰かの頑張る姿に励まされ、自分も一歩踏み出してみる。自分の変化が、思いがけず周囲を動かしていく。そんな風に、社内のいろいろな場所で「小さな成長の波紋」が広がっていけば、それはやがて大きなうねりとなって、会社全体の力になります。だから私たちは、これからも「人の成長」にこだわっていきたいと思います。制度を整えることも大事だけれど、それ以上に大切なのは、日々の声かけや、感謝の言葉や、「あなたらしくていいね」と言える文化。そうした何気ないやり取りの中にこそ、人が安心して羽ばたける土壌があると信じています。「会社を成長させたい」と願うすべての人へ。まずは隣にいる誰かの成長に、やさしく気づける自分でありたい。そんな想いを胸に、私たちは今日も働いています。

  2025.06.06

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• 【職場で疲れているあなたへ】組織で働くということは、「期待を背負うこと」ではなく「期待を共有すること」

  「もっと自分に期待してほしい」と願う一方で、「その期待に応えられるか不安だ」と感じたことはないだろうか。あるいは、「あの人は何を考えているのかわからない」「何を求められているのか不明確でつらい」と思ったことはないだろうか。組織で働くというのは、しばしば「期待されること」と「応えること」の繰り返しである。上司、同僚、取引先、社会…そのすべてが、私たちに何らかの期待を抱いている。その中で働くということは、いわば、無数の「誰かの期待」を背負って日々を進むことでもある。だが、その“期待”が言語化されていないとき、問題が起こる。言語化されない期待は、やさしくない「よくやってると思ってるよ」と笑ってくれる上司。「もっと自主性を持って動いてほしいな」と言う先輩。「あなたに任せてるよ」と言ってくれたけれど、結果が出なければがっかりされた。それらの言葉の裏にある“本当の期待”が、明確でないことは多い。そして私たちは、明示されないままの期待を、勝手に読み取ろうとする。「これが求められてるのかも」「あれが足りなかったのかもしれない」と。その結果、自分の中に無数の“想像上の期待”が積み重なり、知らず知らずのうちに心がすり減っていくのだ。頑張る人ほど、すり減ってしまう理由とくに責任感が強く、まじめな人ほど、「きっとこれは期待されているはずだ」と思い込み、言われてもいない期待にまで応えようとする。そして、「本当にそれでよかったのか」と不安になり、必要以上に疲れてしまう。がんばり屋ほど、勝手に自分を追い詰めてしまう。なぜなら、“言葉になっていない期待”を抱え続けているからだ。「期待」は、共有されて初めて力になる人は、誰かに期待されることで、前を向けることもある。「あなたならできる」と言われることで、「やってみよう」と思える。でも、それはその期待がちゃんと“見える形”で届けられているときだけだ。目に見えず、言葉にもされていない期待は、やがて不信に変わってしまう。だからこそ、組織の中では「期待の言語化」が必要なのだ。「あなたにはこれをお願いしたい」「こういう理由で期待している」と伝えること。そして、「何に困っているか」「今の自分にできること・できないこと」も、遠慮なく共有できる空気をつくること。期待を伝え合う組織が、人を守るかつて、私が所属していたあるチームでは、週に一度、上司と部下が5分だけ「期待と今の気持ち」を伝え合う時間があった。「今週はこの部分を期待しています」「今は少しキャパオーバーなので、調整が必要です」最初はぎこちなかったが、数ヶ月後には、そのチームの雰囲気が明らかに変わった。一人ひとりが自分の立場や役割を安心して受け止められるようになり、やりがいを感じられるようになったのだ。なにより、「何を求められているのかわからない」という不安が減ったことで、ミスも減り、人間関係のトラブルも格段に少なくなった。組織で働くとは、「期待に応える」ことではなく、「期待を育て合う」こと組織で働くことは、誰かの期待を一方的に背負い続けることではない。それは、「期待を共有し、言葉にして、育て合う」という共同作業だと思う。上司が部下に、部下が上司に、そして同僚同士も。期待を押し付けるのではなく、丁寧に差し出す。無理に背負わせるのではなく、一緒に持つ方法を考える。そうやって、期待を「重荷」から「信頼」へと変えていけたなら、組織の中で働くことは、ずっと優しいものになるはずだ。最後にがんばっているのに苦しくなっている人へ。もしかしたら、それはあなたの努力が足りないのではなく、「何を期待されているのか」がちゃんと共有されていないだけかもしれません。だからまず、聞いてみてください。「何を期待していますか？」と。そして、伝えてください。「こういう風に働きたいです」と。期待は、言葉にして初めて、誰かを支える力になるのです。

  2025.05.29

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• 「判断」と「決断」の違いについての私的考察

  決断という航海――「判断」と「決断」の違いについての私的考察人生には、選び取らねばならない瞬間が幾度も訪れる。目の前に並ぶ分かれ道。そのとき私たちは、「判断」するのか、「決断」するのか――この二つの言葉は似て非なるものであると、私は思う。「判断」とは、過去に対して客観的に評価を下す行為である。すでに起こった出来事や積み上げられたデータ、実績、経験をもとにして、合理的に「何が正しかったのか」「どれがより優れていたのか」を見極める。そこには感情を差し挟む余地はあまりない。いわば、冷静な観察者として世界を見つめる態度であり、慎重さや分析力が求められる。一方で「決断」は、未来に向かって主観的に方向性を打ち出すことだ。まだ何も起きていない「これから」を、自分の意思で切り拓こうとする。その選択に正解はない。だからこそ「決断」には〝覚悟〟が必要なのだ。判断が「秤（はかり）」だとすれば、決断は「羅針盤」に似ている。前者はすでにある重さを量る道具であり、後者は進むべき道を指し示すための道具である。羅針盤はときに狂い、嵐の中で役に立たないこともある。それでも私たちは、羅針盤を頼りに航海に出なければならない。なぜなら、未来を創るのは「判断」ではなく「決断」だからだ。もちろん、どちらが優れているという話ではない。判断には冷静な視点と知性が宿り、決断には情熱と信念が宿る。判断がなければ、私たちは同じ過ちを繰り返すだろう。だが決断がなければ、私たちは一歩も前に進むことができない。たとえば、ある進路に迷ったとき。「この道の方が将来的に有利だ」「こっちは過去に多くの人が成功している」という判断は重要である。だが最終的に「それでも私はこっちの道を行く」と言えるかどうか――それが決断であり、その一歩には必ず、自分だけの物語がついてくる。判断は他者と共有できるが、決断は自分ひとりで背負うものだ。だからこそ、決断には「自分の人生を自分で引き受ける」という強さがある。それは孤独でもあり、しかし同時に自由でもある。私たちは日々、判断と決断を繰り返しながら生きている。時に冷静に、時に大胆に。過去を見つめ、未来を選ぶ。そのどちらもが人生には必要であり、どちらか一方では不完全だ。羅針盤を手に、これからも私は航海を続けていく。嵐に見舞われる日も、静かな凪の日も。判断という航海図を携えながら、決断という帆を高く掲げて。

  2025.04.17

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• 誰にでも出来ることを誰にも出来ないレベルにまでにすること

  「誰にでもできる仕事」に宿る、ただ一つの輝き新社会人としての第一歩。それは、想像していたような華やかな舞台ではないかもしれません。塾に入れば授業ではなくコピーや製本、過去問の整理。美容室に入ればスタイリングではなく床掃きやタオルの洗濯。厨房に立っても、包丁を握る前に任されるのは皿洗いや鍋磨き。「こんなことのために、ここに来たんじゃない」そう思ってしまうのは、きっとあなただけではありません。けれど、考えてみてほしいのです。なぜ、誰にでもできる仕事が新入社員に与えられるのか。それは、あなたがまだ「何をできる人か、わからないから」に他なりません。技術も知識も、最初からあるわけではありません。では、何を見て、上司や先輩たちはあなたを評価するのか。それは、あなたの「心の姿勢」です。どんなに地味で、誰にでもできる仕事だとしても、それを「誰にもできないレベル」にまで磨き上げる人がいます。コピーの一枚、タオルのたたみ方、床の一拭きにまで心を込め、妥協せず、工夫を重ねる。その一つ一つの所作が、まるで作品のように輝いている。そういう人を、私は「一流」と呼びたい。一流の人は、特別な技術があるから一流なのではありません。どんな仕事にも「意味」を見出し、「誇り」を持ち、「情熱」を注ぐことができる。それこそが、長い目で見たときに技術よりも深い「人間的な魅力」を育てるのです。あなたが真剣に取り組んだ床掃きを見て、あなたが丁寧に磨いた鍋の光り方を見て、あなたという「人」を見抜ける人は、必ずどこかにいます。それが、次の扉を開くきっかけになります。焦る必要はありません。むしろ、焦って近道ばかりを探す人ほど、本質を見失いやすいのです。もし、あなたが「こんな仕事、自分じゃなくてもできる」と思ったときには、「この仕事を、誰にも真似できないくらいに極めたらどうなるだろう？」と問いかけてみてください。その問いは、あなたをただの新人から、「唯一無二の存在」へと導いてくれるでしょう。そして、そんな姿勢が育てる「心」こそが、あなたを誰も届かない場所へと押し上げてくれるのです。さあ、今日からまた、一歩ずつ。目の前の仕事に、あなたの魂を吹き込んでください。それこそが、誰にも奪えない、あなた自身の成長の物語になるのです。頑張れ、新社会人。あなたの未来は、あなたの「心の在り方」次第です。

  2025.04.12

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• リーダーシップの本質とは何か

  共に解釈の編み直う存在リーダーシップとは、単にチームを「率いる」ことではない。威圧的に指示を出し、他者を従わせることでもなければ、誰よりも先に立って突き進むことだけを意味するわけでもない。むしろそれは、メンバー一人ひとりが持つ多様な経験、価値観、そして内に秘めた物語を尊重し、それらに新たな意味とつながりを与える「編集者」のような役割である。現代のチームとは、単一の目的や価値観に基づいて動く集団ではなく、異なる背景や想いを持ち寄った“多声的”な共同体である。だからこそ、リーダーに求められるのは「正解」を提示することではない。それぞれの視点に耳を傾け、共に問いを立て、解釈を編み直していく姿勢である。あたかもバラバラの糸を一つの布へと織り上げるように、経験と意味を織り交ぜることで、はじめてチームは一つの「物語」として動き出す。意味が生まれるところに、自発性も生まれる。リーダーが旗を振るのではなく、メンバー一人ひとりが自らの意志で歩み出すとき、チームは真に生きた存在となる。それは、地図のない旅において、誰かがすべてを決めるのではなく、共に空を見上げ、星の位置を頼りに進むような行為に近い。リーダーシップとは、指導者としての「強さ」ではなく、関係の中で育まれる「対話の力」である。不確かな時代においてこそ求められるのは、共に考え、共に悩み、共に意味を紡ぎ直す力なのだ。そんな姿勢こそが、チームという名の物語に、深みと持続性をもたらすのである。（参考）リーダーシップのあり方

  2025.04.09

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• 見えない対話が生む、真のリーダーシップ

  良きリーダーとは、決して常に確信を持って突き進む存在ではない。むしろ、自身の中に渦巻くさまざまな価値観、感情、そして未来への不安と丁寧に向き合い、誰にも見えない場所で何度も問い直し、葛藤し、沈黙の中で自問自答を重ねている存在なのかもしれない。けれども、そうした「内面の対話」は外からは決して見えず、また語られることもない。周囲の目には、迷いのない決断や大胆な行動だけが映り、それゆえにリーダーは「楽観的」あるいは「自信に満ちた人物」とすら思われることもあるだろう。だが、その実行力の裏には、静かに、そして誠実に重ねられた思考の積み重ねがある。自分の選択に責任を持つ覚悟、誰かの希望になろうとする意志。そうした見えない対話こそが、リーダーをリーダーたらしめている。本当のリーダーシップとは、迷わないことではない。むしろ、迷いながらも歩みを止めず、誰よりも深く悩み抜いたうえで、それでも一歩を踏み出す力なのだ。そうして下された決断には、誰かの声が確かに宿っていて、だからこそ人はその背中に信頼を寄せるのだろう。高校生　大学入試小論文・面接「リーダーシップを問われた時に考えるべき4つのポイント」

  2025.04.06

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• 採用活動を通じて感じたこと

  選考の過程で、少し不思議に感じることがありました。　私たちの組織に応募してくれる学生たちは、皆、とても優秀で頭の良い人たちばかりで、グループディスカッションでも見事な活躍を見せます。しかし、なぜかその中に、少し違和感を覚える瞬間があるのです。　この違和感は、学生たちが「なぜこの会社を受けたのか」を、自分の言葉でしっかりと説明していないように感じるところから始まります。多くの場合、学生たちは「どうすれば受けが良いか」に気を使い、振る舞いがどこか作られたものになっているように見えます。私たちの採用プロセスは、学生と会社が互いに相性を見極めるもののはずです。しかし、そんな中で「自分を偽っていないか？」「装っていないか？」という疑問が、次第に大きくなっていきました。　まず、私たち自身のことを考えてみると、反省すべき点が浮かび上がります。もしかしたら、私たちは「最高の職場」という間違ったメッセージを伝えてしまったのかもしれません。私たちの組織は「永久ベンチャー」を標榜し、高い意識を強く求めるチームであり、実際には、自分に合わない人にとっては非常に辛い職場になることがあります。だからこそ、私たちの組織は万人にとって理想的な会社ではないということを、もっとはっきりと伝えるべきだと感じています。　私たちの組織においては、単に優秀であることだけではなく、「思考の独立性」や「逃げずにやり抜く力」を持つ人にこそ、最適な環境が整っています。逆に言えば、これらの資質が欠けていると、どれだけ優秀でも、会社の文化には馴染むことができません。この点について、もう少し詳しく説明させてください。「思考の独立性」とは　私たちの組織では、どんな小さな事業でも、その推進にはメンバー各々の独立した考えが欠かせません。「こと」に向かう姿勢が非常に大切であり、それぞれが自分の意見を持ち、発信し、議論しながら進んでいきます。そのためには、場の雰囲気や権威に流されることなく、自分自身の本当の考えをしっかりと持つ必要があります。　このような環境では、他人の意見におもねったり、正解を求めて自分の意見を見失ったりすることは避けなければなりません。逆に言えば、正解が明確でないと居心地が悪いと感じる人や、自分の考えをしっかり持つことが苦手な人には、この環境は合わないかもしれません。議論を重ねる中で、自分の腹から出てくる思いを問い直し、それを発信することが求められます。この過程を経て初めて、チームの尊敬を得ることができるのです。「逃げずにやり抜く力」とは　私たちの組織では、どれだけ優れた知識やスキルを持っていても、逃げずにやり抜く力が足りない人には向いていません。最初からうまくいくことはほとんどなく、逆境を乗り越えていく力が必要とされます。成功のモデルを自ら壊してでも、次に向かって進む力を持つことが重要です。　逆境に耐えられることは基本ですが、それを楽しみながら乗り越えていく人にこそ、この職場の魅力を最大限に発揮できるのです。スマートにこなすよりも、泥臭くとも、最後までやり抜く姿勢が求められる環境なのです。　最後に、このような「思考の独立性」や「逃げずにやり抜く力」を持つ人こそ、私たちの組織には最適だということを、私たちはもっとはっきりと伝えていくべきだと感じています。仕事の選考を通じて、学生がどれだけ自分自身を見つめ直し、素の自分をしっかりと表現できるかが、今後の課題だと思います。これからも、お互いが偽らず、素の自分を出し合う選考を行っていきたいと思います。

  2014.12.13

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• 120秒の出会い―読書とともに歩む日々

  読書の秋。気温が少しずつ下がり、木々の葉が色づいてくると、どこか本を手に取りたくなる季節がやってきます。けれど、私が読書をすすめたい理由は、決して“秋だから”という風流な理由ではありません。むしろ、どんな季節であろうと、本を読むことそのものが、日々を豊かにしてくれる習慣だからです。「毎日1冊。」これは、私が長く続けている読書習慣です。一見、無茶に聞こえるかもしれませんが、慣れてくると、むしろ生活のリズムになっていきます。もちろん、最初から無理をする必要はありません。「1週間で1冊」でもいいし、「1日15分だけ読む」といった形でも、立派な読書です。大切なのは“量”ではなく、“続けること”。そして、本と向き合う時間の中で、自分と出会い直すことです。読書は、たくさんの発見をくれます。まだ見ぬ考え方、知らなかった世界、心を打つ言葉……。それらは、まるで旅先での一期一会のように、静かに、でも確かに、自分の中に何かを残していきます。これまで、読書は私に多くの“出会い”をもたらしてくれました。そして、これからもきっと、そうであり続けると思います。それは本の中の登場人物との出会いかもしれないし、あるいは、読みながらふと浮かんだ“自分自身の新しい面”との出会いかもしれません。私が毎日読書をするのには、もう一つ理由があります。それは、塾での「号令の時間」、つまり、毎日の冒頭に塾生たちへ贈る短い講話のためです。毎朝、私は1冊の本と向き合い、そこから「伝えたいこと」を選び抜き、資料を整えます。準備にかける時間はおよそ120分。けれど、それを講話として届けるのは、たったの120秒。わずか2分の中に、120分の思考と情熱を凝縮して伝えるのです。私はこの時間を、とても大切にしています。本で得た知見を、自分の言葉にして届ける――それはただの情報共有ではなく、塾生たちの“考えるスイッチ”を押すための、小さな種まきです。「120分が凝縮された120秒。」誰でもできることを、誰にもできないくらいに、丁寧に、真剣にやる。そんな信念を持って、私はこの仕事に向き合っています。だからこそ、私は思います。自分が誰よりも塾生たちのことを考え、日本の教育について真剣に悩み、行動しているという自負がある限りは、教育という現場に立ち続けたいと。そして、もしその情熱や覚悟が薄れてしまったときは――潔く、その場から身を引くときだとも思っています。でも、今の私はまだ、読書という日々の習慣とともに、塾生たちの未来のために120秒を紡ぎ続けたいと、心から願っているのです。本とともに生きること。それは誰かの未来に、小さな火を灯すことなのかもしれません。だから私は、今日もまた1冊の本を手に取り、そのページを静かにめくります。

  2014.10.26

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  夢に選ばれる生き方

  「起業のきっかけは何ですか？」「なぜ挑戦しようと思ったのですか？」ありがたいことに、そんなふうに尋ねられることがあります。でも、正直に言えば――僕には「これだ」というきっかけなんて、ありません。世の中は、わかりやすいストーリーを好みます。「あの日、あの出会いが人生を変えた」とか、「この言葉に背中を押されて…」とか。けれど、人の人生というものは、そんなに都合よく整理できるものではないように思うのです。人生は、もっと入り組んでいて、もっと曖昧で、気まぐれで、たくさんの偶然に満ちている。だから、僕はいつも後輩たちにこう言います。「“きっかけ”を探すのはやめておいたほうがいいよ」って。“やる気”や“きっかけ”は、誰かがくれるものではないし、道端に落ちていて拾えるようなものでもない。目の前にあること。少しでも心が動いたこと。やってみたいな、面白そうだなと思えたこと。そういう「小さなやってみたい」を、毎日、少しずつ丁寧に重ねていく。その先に、気づいたら立っていた場所。振り返れば続いていた道。それが、いま僕がいるところでした。夢を叶えた、というよりも、夢のほうが、僕を選んでくれた――そんな感覚のほうが、近いのです。だから僕は、これからも続けていきます。“選ばれる生き方”を。夢に好かれるような、夢がこっそり近づいてきてくれるような、そんな毎日を、静かに、でも情熱を持って生きていこうと思っています。あえて語れる「きっかけ」はないけれど、それでも、たしかに僕は、今ここにいます。

  2014.10.19

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  変わることを、恐れない。

  「いつも言うことが変わるよね。」僕自身、何度も言われたことがある。そして、僕が役員を務めるもう一つの会社のCEOも、よくそう言われるそうだ。まるで悪いことを指摘するかのように、軽く苦笑いを添えて言われる。けれど、僕たちにとってそれは、むしろ嬉しいことだ。自分が変わっているという証だから。もっと言えば、成長の証でもある。確かに、変わらないことには価値がある。不変の信念や譲れない想い、そういったものがあるからこそ、人は自分を見失わずに生きていけるのかもしれない。でも、「変わること＝悪いこと」とされがちなこの社会に、少し違う風を吹かせたいと、僕は思う。たとえば、勉強をすれば、知らなかったことを知る。そして、知ることが増えれば増えるほど、自然と考え方も変わっていく。それは当たり前のことだと思う。だって、新しい視点を得たのに、昔とまったく同じ考えをしている方が、むしろ不自然ではないだろうか？勉強は、わかるようになることだと、多くの人は考えている。でも僕は、逆だと思っている。学ぶことで、自分がどれだけ何も知らなかったかに気づく。それが、本当の意味での“わかる”ということなんじゃないかと。つまり、「知らなかったことを知る」ことで、ますます“知らない”が増えていく。不思議だけれど、これって、とても人間らしいことのような気がする。特に「常識」や「経営」に関しては、なおさらだ。世の中の価値観や環境は、日々変化していく。市場も、人々の考え方も、技術も、すべてが少しずつ、でも確実に変わっていく。その変化に応じて、僕たちも考え方をアップデートしていかなくてはならない。それが、社会で生きていくということだと思う。だから僕たちは、「昨日の考えを今日変える」ことを、まったく恥ずかしいとは思っていない。むしろ、自分の意見が変わらないまま何年も経ってしまった方が、不安にすらなる。変化を受け入れることは、柔らかく、しなやかに生きることだ。竹のように、風に逆らわず、しなることで強くなっていく。時に周りから「コロコロ変わっている」と言われたとしても、自分の変化に自信を持っていたい。変わることを恐れず、むしろその変化を楽しみたい。成長とは、昨日の自分を手放すこと。だから、今日の僕も、きっとまた明日には少し変わっている。それで、いい。それが、いい。変わり続けることができる自分を、僕は誇りに思いたい。

  2014.10.03

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• 「わからなくても進んでいい理由―知識よりも大切な“知恵”の話

  「わからないまま、進んでもいいんじゃない？」そんな言葉を、私はときどき心の中でつぶやきます。なにかに迷っているとき。先が見えないとき。完璧に理解できないまま、何かを選ばなければならないとき。そういう場面に立ったとき、人はよくこう言います。「もう少し調べてからにしよう」「もっとよくわかってから動こう」もちろん、それもとても大切な姿勢です。けれど、私はこうも思うのです。**“わからなくても、歩きながら学んでいけばいい”**のではないかと。所詮、私たちは一人の人間。一人の人間が知れることなんて、ほんのわずかです。たとえば、「人間とは何か？」「宇宙とは何か？」そんな問いに、完全に答えられる人がこの世にいるでしょうか？科学も哲学も、今この瞬間も進化し続けています。“わかっている”と思っていたことすら、明日にはひっくり返るかもしれない。だからこそ、「わからないまま進む」という姿勢は、決して悪いことではないと思うのです。ただ、だからといって“何も知らなくていい”わけではありません。「知っていることを、より深く知ること」これが、私たちにできる大切な努力ではないでしょうか。一つの言葉、一つの経験、一つの学び。それをただの“知識”にとどめるのではなく、自分の中でじっくり咀嚼して、育てていく。すると、それはやがて“知恵”に変わります。知恵とは、知って終わるものではなく、「行動に移し、そして時に失敗しながら深まっていくもの」。私はそう信じています。たとえば、学校で習った公式も、日常でふと思い出した言葉も、誰かとの会話の中で心に残った考えも、“知った”だけでは不十分。それを、実際に生かしてみること。ときにはうまくいかず、つまずくこともあるけれど、その失敗があってこそ、知識は知恵へと変わっていきます。知恵＝行動＋失敗この公式は、私にとって人生の指針のようなものです。「全部わかってからじゃないと進めない」そう思って、立ち止まってしまうこともあるかもしれません。でも、勇気を出して一歩踏み出せば、“わからなかったこと”が少しずつ見えてくることもあります。完璧じゃなくていい。知らないことがあって当たり前。だからこそ、「わからないまま進む」ということは、不完全な自分を受け入れることでもあるのです。そしてその歩みの中で、きっと、本当の意味での“知恵”が育っていくのだと思います。不安もあるかもしれません。でも、知らないからこそ、歩いてみる価値がある。その先に出会える景色は、今の自分には想像もできないほど豊かなものかもしれません。だから私は、こう言いたいのです。「わからないまま、進んでみよう」と。

  2012.03.18

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• 目標だけでは足りない。人生に“ビジョン”を持つということ

  目標を持つことは、素晴らしいことです。受験に合格したい、プロのスポーツ選手になりたい、大企業に就職したい――目の前に掲げた“目標”に向かって努力する姿は、美しく、力強いものです。でも、ふと立ち止まって考えることがあります。「その目標の“先”にあるものは、見えていますか？」と。目標と目的――似ているようで、違うもの私たちは、つい「目標」ばかりに意識を向けがちです。ゴールがわかりやすく、達成できたかどうかもハッキリするからでしょう。けれど、本当に大切なのは、その目標を「なぜ」達成したいのか、その先に「どんな意味や価値」を見出しているのか――つまり、「目的」を持っているかどうか、だと僕は思うのです。目標＋目的＝ビジョン「プロ野球選手になる」というのは、目標です。でも、「なぜなりたいのか」「その後、どんな影響を与えたいのか」がなければ、仮にその目標を叶えたとしても、心は満たされないかもしれません。実際、今のプロ野球選手のうち70％以上が、何らかの不安を抱えているといいます。夢を実現したはずの人たちが、です。厳しいトレーニングを乗り越え、夢にまで見た舞台に立ったはずなのに――その先に“目的”がなければ、そこはただの通過点になってしまうのかもしれません。目標は、あくまで“通る道”であって、“道を通ってどこへ向かうのか”を示すのが目的です。そして、その両方をしっかりと持つことができたとき、それは「ビジョン」になります。ビジョンを持つことは、誰にでもできる生き方「ビジョン」と聞くと、大きな夢や理想を思い浮かべるかもしれません。でも、そんなに壮大なものである必要はありません。たとえば、「自分の学びを活かして、地域の子どもたちに還元したい」「自分の働く姿を通して、後輩たちに夢を与えたい」「いつか親に安心してもらえる自分になりたい」――そんな小さな想いが、やがて社会を動かすビジョンになることだってあるのです。21世紀は“個人のビジョン”が社会をつくる時代今までは、国や企業、学校といった“組織”がビジョンを掲げ、個人はその中で役割を果たすことが求められてきました。でも、今は違います。SNSやネットの普及によって、一人ひとりが思いを発信できる時代。そして、一人ひとりがビジョンを持てる時代になりました。個人のビジョンとビジョンが出会い、ときにぶつかり、ときに重なり合って、“共通のビジョン”が生まれていく。そのシナジー（相乗効果）が、社会を少しずつ、でも確実に、豊かにしていくのだと思います。まとめ：ビジョンは、自分を社会につなげる橋最後に、簡単な式にしてみます。目標（やりたいこと）＋目的（なぜやりたいのか）＝ビジョン（社会の中での自分の役割）あなたのビジョンは、なんですか？あなたがその目標を通して「何を届けたいのか」、「誰に喜んでもらいたいのか」、「どんな自分でありたいのか」。そんな問いを、時々自分に投げかけながら、目標の“その先”を見つめてみてください。それが、あなただけの人生を彩る、大切な一歩になるはずです。

  2012.02.03

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• 理想を失ったリーダーは去るべきか─「決断」と「理想」の美しい関係

  リーダーという役割を担う者にとって、もっとも大切な仕事は何か。そう尋ねられたら、私は迷わずこう答えます。「決断すること」だと。決断には責任が伴い、時に周囲からの反発もある。それでも一歩を踏み出さなければならない場面が、リーダーには何度も訪れます。でも実は──その決断を「確かなもの」にする鍵があるんです。それが理想という存在です。理想がある人の決断には、一本芯が通っている。理想という羅針盤があるからこそ、いくつもの選択肢の中から迷わず進む道を選べる。それがたとえ、険しく、孤独な道であっても。だから私はいつも思っています。理想を語れなくなったとき、理想を追いかけられなくなったとき、その人はもう、リーダーではいられない。リーダーシップというのは、単に誰かを引っ張っていく力のことではありません。「こうありたい」と願う未来の風景を、静かにでも熱をもって描き続けること。そして、その風景に人を巻き込んでいくことです。その絵が見えなくなったとき──人は方向を見失い、ただの管理者となってしまう。だからこそ私は、理想からかけ離れた決断しかできなくなったとき、潔くその場を去るのが、リーダーとしての最後の責任だと信じています。でも、ここでひとつ気づかされることがあります。理想というのは、叶った瞬間に終わりを迎えるわけではない。むしろ、理想に近づけば近づくほど、その先にあった「次の理想」に出会ってしまうのです。これはある意味、果てしない旅。一つの山を登りきったら、その先にまた新しい山が見えてくるような。決して終わらない、でもだからこそ面白い。理想は、追いかけている“その瞬間”が一番おもしろい。私はそんなふうに感じています。「理想は絵空事だ」と笑う人もいるかもしれません。でも私は信じています。理想があるから、人は今日より少しだけ前に進めるんだと。そしてその歩みは、決して一人だけのものではない。誰かの理想が、誰かの背中を押し、いつしかそれは、小さな波紋となって広がっていく。私もまた、理想を語り続ける人間でありたい。それがたとえ、少しずつ形を変えていくとしても。理想に向かって日々を鍛え、理想を手放さずに語れる大人でありたい。そんなふうに、私は今も、心の中で小さく誓いながら生きています。

  2012.01.24

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• 人と働くということ

  ミーティングというと、どうしても「時間を取られるもの」というイメージを持たれがちです。実際、話し合いと称して、ただの報告や一方的な指示、数字の確認だけで終わるようなミーティングであれば、参加者にとっては“時間のロス”以外のなにものでもないでしょう。僕も、そうしたミーティングには少し疑問を感じています。人を「管理」するためだけの場なら、メールで済むことも多いし、報告だけが目的であれば、わざわざ集まる意味は薄いと思うのです。そもそも、ミーティングは「人を動かす」ための手段ではなく、「人と考える」ための場であってほしい。そうでなければ、そこに集まる人たちは、ただの“手段”にされてしまう。誰かの計画を実行するためだけに集められた歯車のように。僕は、人と一緒に働くうえで、最も大切にしていることがあります。それは、その人を「尊敬できるかどうか」ということです。スキルや肩書き、経験ももちろん大切です。でも、それ以上に「人として心から信頼し合えるかどうか」が、僕にとっては何よりも重要な採用基準です。たとえば、仕事の場で意見がぶつかることもある。予想外のトラブルが起こることもある。そんなとき、互いに人としての敬意があれば、言葉はきっと丁寧になり、姿勢も柔らかくなり、問題の“解決”ではなく、“共に乗り越える”という方向に向かっていける。尊敬とは、「すごい」と思うことだけじゃない。自分とは違う価値観や生き方を受け入れる姿勢だったり、自分が間違っていたときに、素直に認められるその強さだったり。そんな人と一緒に働けたら、それはもう幸せな時間です。だからこそ、ミーティングもまた、互いの価値観や考えを交換し合える、豊かな場であってほしい。人を管理するのではなく、互いの視点に耳を傾け、「この人とだからこそ、いい仕事ができる」と実感できるような時間。どんなに効率化が進んでも、人と人とのあいだにある“信頼”や“尊敬”は、決して省略してはいけないものだと思うのです。「一緒に働きたい」と思える人と、「一緒に働けてよかった」と思い合える関係を築くために、僕は今日も、相手をよく見ること、よく聴くこと、そして、尊敬の気持ちを忘れないことを、何よりも大切にしていきたいと思っています。

  2011.12.16

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• “諭吉の間”から未来を変える：学び舎が描くビジョンと挑戦

  たった一室の、八畳の和室。だけど、そこには夢が広がっている。名前は「諭吉の間」。この小さな空間から、未来の日本を支える人が生まれていく——そんな風に語られる日を目指して、僕たちは今、静かに燃えている。経営の視点から言えば、僕たちはまだ駆け出しです。「起業」という種をまいたのが1年目。ようやく「事業化」に向けて土を耕し始めたのが3年目。そして来たる4年目は、いわば“土台作りの年”。5年目の「完全実業化」に向けて、しっかりと根を張りたい——そんな年です。ありがたいことに、今年度は副塾長が仲間に加わってくれました。そして、来年度には教室長の採用を予定しています。今は、本人と面談を重ねながら、互いに未来のビジョンを描いているところです。お金があるわけでもない。カリスマ性があるわけでもない。けれど、不思議とこの場所に人が集まってきてくれています。それはきっと、「志」があるから。僕一人の力ではなく、この想いに共鳴してくれた人たちと一緒に、この学び舎は形になってきました。ここで、僕が大切にしている言葉があります。それは、「心を病んでまで勉強しなくていい」ということ。受験、進学、成績、偏差値……学びが“義務”になった瞬間、それは重荷に変わってしまうこともあります。でも、本来、勉強はそうじゃないはず。学ぶことは、“したい人の権利”であり、“人生を楽しむ方法”です。好きなことを知りたい。わからないことを理解したい。それだけで、学びはぐんぐん進んでいく。さらに、それが実学となり、実証されていくとき、勉強は単なる知識ではなく、社会の中で役立つ“生きた力”になります。僕たちが目指しているのは、ただ成績を伸ばすことではありません。この学び舎から、未来を自分の手で切り拓く力を持った人を育てたい。そして、そうした人たちを陰で支えることに誇りを持てる人たちもまた、ここで育っていってほしいと願っています。「諭吉の間」から始まった小さな挑戦が、やがて日本という大きな社会の背骨を支える存在へとつながる。そんな未来を夢見ながら、僕たちはこれからも、成長を、そして挑戦を、続けていきます。この学び舎に関わるすべての人が、心から「学びって楽しい」と思えるように。学びが、誰かの人生の中で、しなやかな光となって灯るように。僕たちは今日も、八畳の和室から、未来を見つめています。もしよければ、あなたも少し覗いてみませんか？この「諭吉の間」から生まれる、ちょっと変わった、でも確かな“未来のかたち”を。

  2011.11.02

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• リーダーシップの本質─決断と共感が導く新しい学びの場

  リーダーシップの本質とは、単に指示を出すことではありません。リーダーが果たすべき最も大切な仕事の一つは、決断です。そして、その決断を実行に移すために必要なのが、信頼できる仲間です。誰と一緒に歩むのか、その選択はリーダーにとって非常に重要です。僕自身も、どの仲間をバスに乗せるかという問いには、常に強いこだわりを持っています。リーダーシップにおける決断と仲間選びリーダーは、時に厳しい決断を下さなければならない立場です。その決断が組織やチームの未来を左右することもあります。しかし、決断を下すことだけがリーダーの仕事ではありません。決断を実行するために、どんな仲間と一緒に行動するのかもまた、リーダーの重要な役割です。僕が仲間を選ぶときの基準は、いくつかありますが、最も大切にしているのは、「その人に尊敬できる部分があるかどうか」です。尊敬の念を抱ける人たちと一緒に仕事をすることで、チームは一丸となり、目標に向かって進んでいけると信じています。尊敬できる仲間がいることで、僕自身も成長できるし、その人たちから学びながら一緒に進んでいけるのです。尊敬できる人々と共に歩む今、僕の周りにいる先生たちは、それぞれに何かしら尊敬できる部分があります。知識だけでなく、その人柄や仕事への姿勢に対して、深い敬意を持っています。それが、僕が新たに進む道に対しても、大きな影響を与えているのです。次の展開として、僕は「学び」をテーマにした、全く新しい場を提供しようとしています。それは、学生や大人たちを対象とし、脳にも身体にも心にも栄養を与えるような、豊かな学びの場です。この場を作り上げるために、今、動き出しています。新しい学びの場に向けてもちろん、今の学び舎から離れることはありません。今までの場所で学んだことを糧にして、次の新しい場にリーダーとして関わり、アイデアを提供し、大事な局面での決断を下していくつもりです。その場がどんな場所になるかは、仲間の力と共に作り上げていくものです。でも、僕の中で今、強く感じているのは、共感と共鳴が広がっていくイメージです。僕の想いに共感してくれる仲間が集まり、その仲間たちは、僕が尊敬している人たちでもあります。共鳴し合う仲間たちと共にリーダーとしての役割を果たすためには、何よりも信頼できる仲間を選び、共に歩んでいくことが大切だと感じています。尊敬できる仲間と共に、一つの目標に向かって進んでいくことで、新しい場が生まれ、その場が次の時代を築いていくと信じています。リーダーとしての決断と、その決断を実行に移すための仲間選びが、これからの成功への鍵となるでしょう。そして、共感と共鳴を通じて、より多くの人々に影響を与え、新しい学びの場を作り上げていきたいと思っています。

  2011.09.21

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• 年齢よりも情熱が大切─プロフェッショナルの本質とは？

  プロの世界では、年齢がそれほど重要ではないように思えます。特にスポーツの世界ではもちろん、ビジネスや「先生」と呼ばれる職業にも当てはまるのではないかと、最近強く感じるようになっています。年齢や経験の年数よりも、その分野にどれだけ情熱を注ぎ、時間をかけてきたかという事実の方が、実はもっと重要なのではないかと考えるようになっています。例えば、だらだらと20年、せいぜい1日8時間の仕事をこなしてきた人と、その仕事に対して精一杯情熱を注ぎ、10年かけて成果を出してきた人を比べてみたとき、後者の方がプロとして信頼できると感じるのではないでしょうか。時間の長さや年齢に関係なく、その仕事への情熱と取り組み方が、最終的にその人をプロとしての信頼に繋がると私は思います。プロとしての真の姿では、プロとは一体どんな人のことを指すのでしょうか。プロの定義を考えてみると、「人が思わず『エッ！？』と驚くようなことを、平然と当たり前にこなして楽しんでいる人」のことかもしれません。プロフェッショナルとは、どんな状況でも自分の専門分野で驚くほどの技術や知識を発揮し、それを当たり前のようにこなしてしまう人です。そのプロセスや結果に、感嘆の声が上がることもありますが、その人にとっては、それが当然であり楽しんでいる部分でもあるのです。情熱が生み出す成長結局のところ、プロフェッショナルに必要なのは、単なる年数や年齢ではなく、その分野に対する情熱や愛情、そして不断の努力と成長を重ねてきた証拠です。情熱を持ち続け、その分野に没頭することでこそ、人は自分の限界を越え、さらに高いレベルへと成長することができるのだと思います。年齢を重ねること自体に価値があるわけではなく、その中でどれだけ自分の専門分野に情熱を持ち続け、向上し続けるかが、プロフェッショナルとしての本当の価値を決めるのです。年齢ではなく情熱を重視したいこれからも、私は年齢や経験年数にこだわることなく、情熱と努力を重視して生きていきたいと思います。年齢がどうであれ、どれだけその分野に真摯に向き合い、成長し続けることができるかが、最終的にその人をプロフェッショナルとしての信頼に導くのだと信じています。プロフェッショナルとは、年齢や時間の長さではなく、その道にかける情熱と、どれだけそれを楽しんでいるかが決め手なのです。これからもその信念を胸に、挑戦を続けていきたいと思います。

  2011.09.16

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• 経験の質こそが鍵─『決断の経験』が就職や面接で評価される理由

  経験は確かに大事ですが、その本質的な質が、さらに重要だと思っています。僕がスタッフを採用する際に、最も重視するポイントの一つは、「決断の経験」です。面接の場では、多くの人が自分の経歴や実績をアピールします。「生徒会長をやっていました」「留学しました」「ボランティア活動をしていました」「○○の資格を持っています」「◯◯という役職に就いていました」これらの事実は、もちろん素晴らしいものです。しかし、正直なところ──もう何度も聞き飽きてしまっている話でもあります。こうしたアピールは、もはや他の人と差別化を図るための強力な武器にはならないと感じています。だからこそ、僕が最も注目するのは、その人がどんな状況で、どんな決断を下してきたのかということです。単に結果を語るだけでなく、その過程に焦点を当てることが、最もその人の「力」を伝える方法だと思うのです。例えば、ある場面で、自分の力ではどうにもならない状況に直面した時、その人はどんな決断を下したのでしょうか。失敗を恐れて動けなかったのか、それとも逆境を乗り越えようと挑戦したのか。結果がどうであれ、その決断の過程こそが、その人の本当の力を物語っていると感じます。最近、特に感じるのは、「決断の経験を積んでいる人」と「決断を避けてきた人」の差が、ますます大きくなってきているということです。それは、学生のうちから顕著に現れていますし、大人になってからもその差は明確に現れるようになっています。例えば、今の学生たちは、「誰かの言われたことをそのまま実行する」「誰かに頼る」「自分で考えなくても良い」という意識が強くなってきているように思います。もちろん、指示を受けて行動することは、必要な場面もありますが、そればかりでは、自己成長は望めません。一方で、自分で選び取る力、そしてその選択に責任を持つことができる人は、どんな環境でも強く生き抜いていける力を持っています。決して楽な道ではないかもしれませんが、その決断を積み重ねることこそが、人生において最も価値のある経験だと信じています。僕は、これからの時代に求められるのは、単に与えられた課題をこなすことではなく、自ら決断し行動する力だと感じています。「誰かに言われてやる」のではなく、「自分の意志で選び取る」その力こそが、どんな時代においても求められるものだと思います。だからこそ、今からでも遅くはありません。小さな決断を繰り返すことで、未来の自分を育てていってほしい。それこそが、どんな経験よりも大きな価値を生むはずです。

  2011.08.28

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• 「誰と行くか」が人生を決める─幸せも成功も、その先も

  「何をするか」より、「誰とするか」――この言葉が、最近とても心に残っています。進学でも、就職でも、夢を追いかけることでも、私たちはどうしても“内容”や“場所”に目を向けがちです。でも、ふと立ち止まって考えてみると、「誰と一緒にその道を歩むのか」が、実はとても大きな影響を与えているのだと気づかされます。高校生活を思い返してみても、何かを頑張れたときの背景には、必ず一緒に歩んでくれる誰かの存在があったのではないでしょうか。部活でつらい練習を乗り越えられたのも、仲間がいたから。授業や受験勉強を頑張れたのも、同じ目標をもつ友達がいたから。そうやって、“何をするか”よりも“誰とやったか”の記憶のほうが、心の深いところに残っているものです。幸せとは何か、成功とは何か。人それぞれ考え方は違いますが、それらはきっと「世のため、人のため」につながるものです。誰かを想い、誰かに喜んでもらえたときに、「これでよかった」と思えるのが人間なのかもしれません。だからこそ、その“誰か”が誰なのかが大切なのです。たとえば、仕事を選ぶとき。仕事内容や給与、安定性も大事ですが、「どんな人たちと一緒に働くか」という視点は、想像以上に人生の幸福度に関わってきます。信頼できる人となら、どんな仕事でもやりがいが見つかるし、逆に、どれだけ条件が良くても、人間関係が壊れていれば、心は疲弊してしまいます。そう考えると、何をするかより、誰と行くかを大切にしたいと思えるのです。どこに行っても、何を選んでも、“この人たちとなら楽しい”“この仲間となら怖くない”と感じられる。そんな関係があるだけで、どんな道も、きっとかけがえのない時間になります。そして、もしあなたが「夢」を追いかけているのなら、その夢のそばにいる人たちの存在にも、目を向けてみてください。ともに夢を描き、ともに笑い、支え合って進める仲間の存在は、何にも代えがたい宝物になります。たとえ行き先が、世間的に言えば“茨の道”であっても、「この人たちとなら行ってみたい」と思えるなら、その道はもう、夢への道なのです。むしろ、その“覚悟ある旅”こそが、深く豊かな人生をつくっていくのだと思います。人生の本当の価値は、誰と共に生き、誰と時間を分かち合ったかにあるのかもしれません。だからこそ、今をともに生きる人たちに感謝して、そのつながりを大切にしながら、一歩ずつ、自分らしい道を歩いていきたいですね。

  2011.08.09

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• 【失敗も成功も“未来の一歩”に変える】希望と覚悟が人生を動かす理由

  私たちはつい、「今の結果」だけを見てしまいがちです。合格か不合格か。成功か失敗か。その瞬間に見える成果が、すべての価値を決めるように。でも、それって少しもったいないことかもしれません。結果よりも、未来を見つめていたいもちろん、結果は大切です。努力が実ったときの喜びは格別ですし、逆に思い通りにいかなかったときの悔しさも、忘れがたいものです。けれど、どんな結果にもかならず「過程」があって、その背後にはたくさんの葛藤や工夫、挑戦が積み重なっています。そして、その先には、まだ見ぬ「未来」が続いている。だから僕は、今この瞬間の出来事を「終わり」にしたくない。むしろ「はじまり」として捉えたいのです。大事なのは“次の一歩”の踏み出し方いい結果が出たなら、それは嬉しいこと。でも、そこで満足して歩みを止めてしまったら、その結果はただの“思い出”になってしまいます。逆に、うまくいかなかったとき。落ち込んだり、傷ついたりしてもいい。でも、そこで立ち止まってしまったら、その悔しさは“失敗”として終わってしまいます。大事なのは、どんな結果であれ、「次の一歩をどう踏み出すか」ということ。希望と覚悟、その両方を持っていい結果が出たときこそ、希望をもって、「もっと良くできるかもしれない」と前を向くこと。悪い結果が出たときこそ、覚悟をもって、「それでも自分を信じて進む」と決めること。そして、こう思えるようになりました。「希望ある、覚悟ある一歩は、すべての結果に意味を与えてくれる。」この言葉は、自分自身へのメッセージでもあります。評価されるのは“今”じゃなくてもいい私たちはよく「評価されること」を気にします。けれど、人からの評価はいつも“今”だけを見てなされがちです。あなたの努力の過程を、あなた自身の可能性を、すべて理解してくれる人なんて、そう多くはいません。だからこそ、自分自身だけは信じていたいのです。たとえ評価されなくても、未来はきっと動かせる。それは「一歩」を踏み出し続ける人にだけ、開かれている道だから。結果に一喜一憂するより、人生という旅を歩もう結果は通過点。それに意味を与えるのは、私たち自身の生き方です。歩みを止めないかぎり、今の結果にだって、未来から見ればかけがえのない一部になる。今日のあなたが踏み出す一歩が、誰かにとっても、未来のあなたにとっても、やさしい光になりますように。あなたは、どんな未来に向かって一歩を踏み出しますか？

  2011.07.08

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• 理解だけでは人は動かない：納得が生む本当の行動力とは

  「理解してるんだけど、どうしても行動に移せない」そんな自分に、心あたりはありませんか？あるいは、「どうしてわかってるのにやらないの？」と誰かに対して、もどかしさを感じたことがあるかもしれません。けれど、そこにはとても大切な“間”があります。理解と行動のあいだにある、“納得”という橋。この橋をどう渡るかで、人の行動は大きく変わってくるのです。「わかってる」と「できる」の間には、距離があるたとえば、健康診断で「運動が必要ですよ」と言われたとします。頭ではわかっている。「運動しなきゃ」と思っている。でも、実際にジョギングを始める人はどれくらいいるでしょうか。理解していても、心が動かなければ、身体も動かない。それが人間なのだと思います。理解から行動へ、“納得”が橋を架ける私たちは「理解する」と「納得する」をつい同じように扱いがちですが、このふたつは似て非なるものです。理解＝理屈でわかること。納得＝心の底から腑に落ちること。「なるほど、そういうことか」と思うのと、「たしかに、自分もやってみよう」と思うのでは、行動へのエネルギーがまるで違う。人が本気で動き出すのは、頭ではなく、心がうなずいたとき。「素直な人＝すぐ動ける人」ではない？よく、「素直な人はすぐに行動できる」と言われます。たしかにそうかもしれません。でも、その“素直さ”の正体を深掘りしてみると、ただ指示に従うだけの受け身ではなく、「納得する力」を持っている人なのではないかと、私は思うのです。誰かの言葉をただ飲み込むのではなく、一度自分の中で噛み砕いて、「よし、やってみよう」と自分の足で立ち上がる。その過程を省略せずに進める人が、本当の意味で“素直”なのかもしれません。「納得できない」自分を責めなくてもいい行動できないとき、私たちはつい自分を責めがちです。「わかってるのに、なんで私は…」と。でも、それは納得がまだ追いついていないだけ。心が準備できていないだけなのです。無理に行動を急がなくてもいい。まずは、自分の気持ちに耳を傾けて、納得できる理由を探してみる。それだけで、次の一歩がぐっと軽くなることもあります。理解・納得・行動。そのリズムで人は変わるこの世界には、「わかっているけどできないこと」が、たくさんあります。でもそれは、私たちが怠け者だからではなく、人間らしい“納得のプロセス”を丁寧に踏もうとしているから。人が本当に変わるには、頭と心、そして身体が順番に目覚めていく必要があります。だからこそ、誰かに何かを伝えたいときも、ただ「理解させる」ことだけにとらわれず、「一緒に納得していくこと」を大事にしたい。それができたとき、人は自然と、やさしく、強く、動き出せるようになるのだと思います。おわりに：焦らず、寄り添って、進めばいい理解すること。納得すること。行動すること。それぞれに時間がかかっても、その歩みは決して無駄ではありません。誰かの変化を待つときも、自分の一歩が踏み出せないときも、焦らず、優しく、その“橋”を一緒に渡っていけたらいいですね。

  2011.05.25

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• ゼロから無限大へ：起業家から実業家への成長と学びの大切さ

  起業家としてスタートし、事業家を経て実業家へと成長していく道のりには、それぞれ異なるステップがあり、それに伴う自己の成長が求められます。この進化の過程こそが、最終的にビジネスの成功を支える基盤となるのです。ゼロから１を創り出す：起業家としての第一歩「ゼロから１を創り出す」とは、起業家としての最も初期の段階です。新しいアイデアやビジョンを形にし、無から有を生み出す瞬間は、まさに起業家としての醍醐味でもあります。この時期には、資金も十分ではなく、ビジネスのあらゆる面—開発、営業、経理など—において自らが手を動かしながら、確実に自分のビジネスの基盤を作っていきます。自分が信じるものを立ち上げるそのエネルギーは、どんな苦労にも勝るものがあります。その過程で、自由な発想と行動力が試されることになります。けれど、この時点で多くの起業家は、限られた資源と時間の中で、全ての面をこなす必要があります。そのため、自分の持っているスキルを最大限に活用し、常に柔軟な考え方と創造力を発揮しながら進んでいきます。創り出した１を１０にする：事業家としてのステップアップ起業家としての第一歩を踏み出し、ビジネスが順調に進むと、次に待っているのは「１を１０にする」という課題です。ビジネスが成長し始めると、従業員も増え、会社の規模も拡大していきます。この段階で求められるのは、チームの管理能力と、事業を効率よく運営するスキルです。自分が最初に関わっていた業務を他の人に任せることができるようになると、事業家としての成長が見えてきます。また、この過程では、「使えない従業員」や「自分と比較して能力が足りない」と思ってしまう危険性もあります。しかし、チームとしての成長を意識することが、成功へと繋がるのです。そのためには、従業員を単なる作業員としてではなく、一人ひとりが持つポテンシャルを引き出す方法を見つけることが大切です。ここで、重要なのは自己の成長と柔軟さです。事業家としてさらなる発展を目指すためには、自分自身が一歩先に進み、時には「専門家」としての視点を持つ必要もあります。その１０を無限大にする：実業家としての発展事業家として順調に進み、企業が一定規模に成長した後は、その事業を無限大に広げることが求められます。つまり、実業家としてのステージへ進むことです。ここでは、単にビジネスを続けるだけではなく、事業を新たな視点で発展させていく力が必要です。実業家として成功するためには、自己成長の重要性が一層高まります。従業員やパートナーとの協力を深め、ビジネスの更なる発展を目指していく過程で、新しい市場の開拓やより高度な経営スキルが要求されます。また、事業の社会的責任や企業文化の構築など、ビジネスを超えた視点も取り入れることが重要です。起業家としての成長を続けること一方で、アメリカのベンチャー企業では、企業が一定の規模に達すると、起業家自身が会社を売却し、再びゼロから新しいビジネスを立ち上げるケースが多いことがあります。これは「エグジット・ストラテジー」と呼ばれるもので、起業家としての道を極める方法の一つです。しかし、日本においては、会社を売却するという選択肢はあまり一般的ではありません。私たちが目指すべきは、売却や撤退ではなく、成長と発展を選び取ることです。結びに：自分自身を振り返り、未来に進む現在、私は自分の進むべき道を再確認し、どのような成長を選んでいくべきかを模索している最中です。このように自分を見つめ直す時間を持つことで、今後の目標や方向性がさらに明確になり、より強い決意を持って前進できるようになると感じています。起業家として、事業家として、実業家として、それぞれのステージで必要な成長を遂げ、社会に貢献できるビジネスを築いていくこと。これこそが、私の目指す未来です。

  2011.05.01

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• 最先端の価値とその気づき：新しい世界を切り開く力

  最先端のアイデアや技術、考え方は、最初に登場したとき、必ずしもすぐには理解されません。新しいものは、どうしても従来の枠組みに収めようとする人々の視点では捉えにくいものです。最先端のものが受け入れられるまでには時間がかかり、反発を受けることも少なくありません。しかし、その中にこそ、本当の価値や可能性が潜んでいるのです。最先端の特徴とは最先端には、明確な“築き”は存在しません。それは既存の枠を超え、まったく新しい視点や概念を提供するものだからです。一方で、最先端には“気づき”があると言えます。これまでの常識では考えもしなかった新しいアプローチや方法が、最先端には息づいています。それは、一度気づいてしまえば、もしかしたら誰でもできるかもしれないことかもしれません。この“気づき”が生まれる瞬間、それはまさに革新が起こる瞬間です。誰もがやっていないからこそ、そこにこそ挑戦の余地があり、新しい価値を創造できる可能性が広がります。つまり、最先端というのは、常に誰も見ていない場所に光を当て、新しい道を切り開いていくものです。挑戦する力と自信最先端に取り組むことには、勇気が必要です。なぜなら、ほとんどの人がその価値を理解する前に進み始めるからです。そして、しばらくは孤立感を感じるかもしれません。それでもその挑戦を続けることで、最終的には周囲を驚かせ、受け入れられる瞬間が訪れるのです。そのためには、自分自身の確信を持つことが大切です。“誰もやろうとしないこと”にこそ、新しい未来が待っています。人々がまだ気づいていない問題やニーズに着目し、それを当たり前のように解決しようとすること。その姿勢こそが、最先端のアイデアや技術を生み出す力になるのです。結びに最先端というのは、常に未知の領域に足を踏み入れることです。それは不安であり、時に難しいことでもありますが、最終的にはその気づきが新しい可能性を広げます。誰もやろうとしないことを当たり前にする、その挑戦こそが新しい時代を切り開く力です。最先端に触れることで、私たちは未来をより良くするための第一歩を踏み出すことができるのです。

  2011.04.15

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• 継続と挑戦が生み出す瞬間：自分流の型とその先にある快感

  一つのことを継続して取り組んでいると、自然とその中で「型」ができていきます。それは、まるで自分専用の道しるべのようなもので、少しずつ自分流のやり方が身につき、何となくコツを掴んだような瞬間が訪れるのです。その瞬間、まるで自分が新たなステージに上がったかのような感覚を味わいます。これが「型」を作るプロセスであり、何か新しいことを始めたときに最初の努力が実を結ぶ瞬間です。自分流の型を超えてしかし、その「型」を完成させた瞬間だけで満足しているわけにはいきません。実は、その先にもっと大きな成長が待っています。自分流の型を作った後、その型を自分で破る瞬間が訪れるのです。最初は決して簡単ではなく、自己の限界を感じることもありますが、それでもその瞬間がやってきたとき、それはまさに快感です。その「型」を超えた先に見えるものは、まさに自分の成長そのものです。最初の一歩を踏み出すことから始まり、何度も挑戦を繰り返し、そして新たな視点や方法を見つけ出すことで、限界を超えることができるのです。これは単なる挑戦ではなく、自己の枠を超えて、新たな可能性を感じる瞬間でもあります。挑戦の快感そして、この快感を再び味わいたくて、人はまた新しいものに挑戦したくなります。新しい分野や未開の領域に踏み込むことで、また新たな型を作り、また破っていく。その過程こそが、挑戦者としての喜びであり、自己をより高める力となります。挑戦し続けること、それ自体が成長の原動力となり、次の一歩を踏み出す力を与えてくれるのです。学びの場での「型」と挑戦塾生たちに伝えたいことは、この学び舎で、勉強を通じて、こうした瞬間をいくつも体験してほしいということです。勉強も同じように、最初は基本的な知識を積み重ねるところから始まり、やがて自分なりの解法や理解の仕方が見えてきます。しかし、その先には、さらなる挑戦が待っていることを忘れないでください。学び続けることで、時には「型」を破る瞬間が訪れます。それこそが、勉強を続けることで得られる最大の喜びであり、成長の証なのです。この学び舎で、皆さんが自分自身を超えていくその瞬間を迎えることを、私は心から楽しみにしています

  2011.01.26

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• 信用を築く力としてのお金─“貯める”よりも“活かす”という生き方

  お金の話をすると「タブーだ」とされる空気が、どこかこの社会には漂っています。けれど、あえて私は書きたいと思います。もっとお金について、小中高生のうちから学ぶ機会があってほしい。お金とは何か、どう扱うべきか、なぜ大切なのか。そうした基本的な知識は、数学や英語と同じくらい、生きるうえで大切だと思うからです。私の「お金」に対する考え方は、福澤諭吉先生や本多静六先生の思想に強く影響を受けています。一方で、亡くなった祖父の金銭感覚とは、まったく正反対でした。彼の価値観は、おそらく世間一般では「堅実で正しい」とされるものでしょう。けれど私は、祖父のその部分に、ずっと小さな違和感を覚えていました。お金について以外の面では、むしろ多大な影響を受けています。でも「お金は使わず、貯めるべきもの」という考え方だけには、どうしてもなじめなかったのです。私にとってお金とは、使ってこそ意味のあるもの。使わずにしまっておけば、ただの紙切れと大差ありません。それが通貨である限り、誰かの手に渡って、何かに形を変えてこそ、価値が生まれる。かつての高度経済成長期のように、「今より未来が確実に良くなる」という時代なら、貯金という手段は理にかなっていたかもしれません。でも、今の時代において重要なのは、**「どう使うか」**という問いです。私は、お金を「信用を生む資源」だと考えています。無形の資産──つまり、知識や見識、人との信頼関係、健康──に投資する。そうした使い方が、未来の自分を豊かにしていくと思うのです。たとえば、1000万円を何年もかけて貯めるより、そのお金を使って「期待」や「信用」を積み重ねていくほうが、はるかに現実的で、建設的だと私は感じています。そうすれば、いざというときに、1000万円を調達できる力──つまり信用の“貯金”ができるからです。それは極論を言えば、保険に入らずとも「いざ」というときに誰かが支えてくれる、そんな状態をつくること。私は、その方向に力を注いでいきたいと思っています。実際、今の学び舎を立ち上げたとき、私は大きな額の資金を無担保・無保証で融資していただきました。日本政策金融公庫（旧日本生活金融公庫）の「若年者創業チャレンジ制度」──金利2％前後のその制度を使って、資金調達に挑んだのです。ただし、これは父から課された条件でもありました。「実績も信用もない自分に、第三者が融資してくれるかどうかで、起業の是非を見極めなさい」という意味だったのだと思います。おそらく父は、私は失敗するだろうと考えていたのでしょう。けれど、担当者の方が、私のこれまでの教育に対する経験や想いを丁寧に汲み取ってくださり、ある1枚の書類──私の「ビジョン」が詰まった資料に、強く共感してくれたのです。「ここまでの資料を準備してきた方は初めてです」そう言っていただき、希望額の満額を融資してもらうことができました。さらに、不動産会社の社長さん、大家さんも、私のビジョンに共鳴してくださり、理想的な物件をご紹介いただくことができました。この一連の体験を通じて、私は確信したのです。「想いは、現実になる」そしてそれは、お金を“信用を生む手段”として使うことで、初めて動き出すということ。もし、事業を起こすためにコツコツと資金を貯めていたら、今のこの学び舎は存在していません。開校は数年先、あるいは数十年先になっていたかもしれません。私の事業をきっかけに、当時よりも数段階、信用度は上がりました。それは、次のビジネスで調達可能な資金額という、客観的な数値にも表れています。今では、当初の事業計画を大きく上回る数の塾生と保護者の皆様に支えられています。これは、期待してくださった方々のおかげです。そして、その期待を超えていくことが、私のこれからの使命だと思っています。お金とは、その人の「信用」や「期待値」を可視化したもの。裏を返せば、それらを高めれば、お金は“あとから”ついてくるものです。だからこそ、今の若い皆さんには、「ただ貯める」のではなく、自分自身の価値を高めることに、お金を使ってほしいと思います。たとえば、本を一冊読むこと。たった千円程度の出費で、誰かの人生観に触れ、知識と教養を得られる。こんなに効率的でレバレッジの効いた投資は、他にないと思います。私にとって、これが一番の「贅沢」です。そして、なにより大切なのは、覚悟をもって生きること。リスクを取って、挑戦すること。挑戦の数だけ、信用は積み上がります。その先にあるもの──それこそが、ほんとうの意味での“豊かさ”なのかもしれません。お金は貯めるだけのものではありません。お金は、自分の未来を開く鍵です。そしてそれは、想いと信用でこそ、回り出すのです。どう使うか。それを考えることが、私たち一人ひとりに与えられた、最も創造的な選択だと思っています。

  2010.10.13

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  心地よい学び舎と優しい気持ち: 教師たちとの絆

  私が掲げる塾のコンセプトの一つに、「心地よく、嬉しく、優しくなれる学び舎」というものがあります。それは、学び舎としてだけでなく、教師たちにとっても大切な場所であってほしいという願いが込められています。日々の忙しさや厳しさに追われる中で、塾という空間が教師たちにとっても心を落ち着かせ、前向きな気持ちを引き出せる場所であれば、きっと生徒たちにも良い影響を与えられると信じているからです。先日、そんな私の思いが形となって表れる瞬間がありました。ある先生がこう言ってくれました。「階段を上がってくるとき、塾に来るとき、ほっとするんです。優しい気持ちになれるんです。」その言葉を聞いたとき、心の中に温かな気持ちが広がりました。教室での授業の前後や空気に、先生たちが安らぎを感じてくれることが、私にとって何よりの喜びです。自分の立場ではまだ未熟で、塾長としての経験も浅い私にとって、このような言葉をいただけたことは、とても励みになりました。何よりも、この言葉をくれたのは、現場で生徒たちと直接向き合い、保護者の視点からも多くを考えている先生でした。私よりもずっと多くの経験を積んでいる先生からの言葉だからこそ、その重みはひとしおでした。私がどんなに一生懸命に塾を運営しても、現場の声に耳を傾けることがなければ意味がありません。そのため、この言葉は私にとって何よりも貴重なものであり、今後の指針となるものでした。教師たちが気持ちよく授業をできること、それが私の目指す塾の姿です。塾長として、その環境を提供することが最も重要な役割であり、そこにこそ私の真価が問われると感じています。教師たちの安心感や満足感が、最終的に生徒たちの成績向上に繋がり、その先にある成長を支えることができると信じています。これからも、私はさらなる飛躍を目指して努力し続けます。私たちの塾が、すべての人々にとって心地よく、優しさを感じる場所であり続けるために。そのために、今日も一歩前進していこうと思います。

  2009.09.10

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  ちがいが力になるチーム

  講師という仕事に携わるようになってから、私は「人の役割」についてよく考えるようになった。一人ひとりの個性や強み。それらがどう組み合わさるかによって、チームのかたちはまったく違ったものになる。ある日ふと、講師という仕事を3つの視点から見つめてみると、それぞれに異なる輝きを放つ姿が見えてきた。——「何が必要かを常に考えている人」——「必要なことを実行に移せる人」——「ここぞという場面で力を発揮できる人」それぞれが違うようでいて、どれもチームに欠かせない存在。「考える人」は、目立たなくても、全体を見渡して物事の本質を探ろうとしている。「実行できる人」は、即行動に移し、物事を具体的に動かしていく。そして「ここぞという人」は、大事な場面で力を発揮し、チームを支えてくれる頼もしい存在だ。だけど、これら3つすべてを兼ね備えた“完璧な人”ばかりを求めるのは、少し酷かもしれない。むしろ、それぞれの強みを持つ人たちが、互いに支え合うことで、チームとしての深みや広がりが生まれるのだと思う。実際、どんなに実行力にあふれた集団であっても、方向性を見失えば空回りしてしまうこともある。どんなに考える力に優れた集団であっても、行動に移せなければ現実は動かない。だからこそ、バランスが大切なのだ。理想的なのは、考えるスペシャリスト集団と実行するスペシャリスト集団がお互いの違いを尊重しながら補い合い、そこに「ここぞ」の人たちがピンポイントで力を添えるような、そんな風通しのよいチーム。それぞれの強みがぶつかるのではなく、「あなたにしかできないことがある」と思い合える関係。一人で全部やらなくていい。全部を持っている人を羨ましく思わなくてもいい。むしろ、それぞれの「ちがい」がチームの力になる。講師としての仕事も、そして人生という長い時間の中でも、そんなチームで生きていけたら、どんなに素敵だろう。

  2009.01.19

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• 理想のチームとは？情熱を注ぎ続けるための起業論

  起業という言葉には、華やかさと不安定さの両方がつきまといます。自由で創造的な世界に飛び込む一方で、責任やプレッシャーは計り知れません。でも、そんな世界だからこそ、私はこう思うのです。「起業したときには、最高のチームを作りたい。」そう思うのは、決して“夢を実現したいから”ではありません。情熱を、ずっと注ぎ続けたいからです。よく「最高のチームをつくる」というと、優秀なスキルを持った“最高のプレイヤー”を集めることを思い浮かべるかもしれません。ですが、私が目指すチームは、それとは少し違います。能力や実績だけで人を選ぶのではなく、共に歩みたいと思える人、価値観を共有できる人、何よりも、誠実に物事と向き合える人たちと手を取り合いたい。私にとっての理想のチームとは、**「情熱を長く、真っ直ぐに注げる場所」**を共に作っていける仲間たちの集まりなのです。私が目指すのは、「自分が正しいと思ったこと」――つまり「世のため、人のためになる」と信じられることに、誠実に、まっすぐ情熱を注ぎ続けること。それが、私にとっての“幸せ”だと心から思っています。たとえ多くの人に理解されなかったとしても、私の周囲にいる数人が、幸せでいてくれたならそれでいい。もし、私のそばにAさん、Bさん、Cさんという仲間がいたとして、その人たちが、心からの笑顔で日々を生きてくれたなら、それが何よりの手応えです。そして、不思議なことに――Aさんが幸せでいれば、Aさんのまわりの人たちにもその幸せは自然と波及していきます。Bさんの家族、Cさんの友人、あるいは職場の同僚。私に直接会ったことがなくても、私が注いだ情熱や思想は、仲間を通して静かに広がっていくのです。直接的ではなくても、目の前の誰かが心を込めて何かをすることで、次の誰かの心に火を灯すことができる。それはきっと、“チーム”という言葉が持つ、本来の意味に近い気がします。もちろん、現実は理想ばかりではありません。人間関係も、事業の成長も、山あり谷ありです。ひとつの目的に向かって歩みながら、ときには衝突したり、遠回りをしたりもするでしょう。でもそれでいい。事は簡単ではないし、一筋縄ではいかないからこそ、信じ合えるチームの存在が、何よりの支えになる。情熱を絶やさないこと。まじめに、誠実に、続けていくこと。そのプロセス自体が、私にとっての“起業の意味”なのです。起業は、何かを作る行為ではなく、誰かと一緒に「在りたい姿」を育てていく行為なのかもしれません。だからこそ私は、「最高のチームをつくりたい」と願い続けています。それは、私自身が情熱を注ぎ続けられる場所を作ること。そしてその情熱が、静かに、でも確実に、世界のどこかに灯っていくことを信じているからです。今日もまた、誰かの幸せのために、情熱を注ぎ続けます。

  2008.12.13

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• ヘーゲル哲学における英雄の定義とその役割

  ヘーゲル哲学における英雄の定義を考えるとき、その理解は単なる「偉大な人物」という枠を超えた、深い洞察に満ちたものだと言えるでしょう。英雄は、歴史を創る存在として、その活動の中で、伝統的精神を受け継ぎ（即自）、次にそれを根底から打破し（対自）、そして新たな精神を生み出す（即対自）という、継承・破壊・創造の三段階を踏むことが求められるのです。これがヘーゲルの言うところの英雄の行為であり、歴史的な進展を促す原動力となるものです。英雄の「偉大なエゴイスト」としての姿しかし、ヘーゲルの哲学における英雄像は、単に理想的な人物像ではありません。彼が「偉大なエゴイスト」と呼ぶように、英雄もまた自分自身の目的を追い求める存在に過ぎないという点が重要です。英雄は情熱的に自分の欲望を満たすために行動し、その過程で、自分でも意識していないうちに、継承・破壊・創造の三段階を踏み、結果として普遍的な目的を実現してしまうのです。英雄は、世界精神の目的を知ることなく、ただ自らの目的に従い、その結果として歴史を動かしていきます。その行動の中で英雄は、自らのエゴを満たしながらも、最終的には自らの役割を終えて、歴史の舞台から消えていくのです。英雄の役割とその限界ヘーゲルが描く英雄像は、自己中心的でありながらも、その行為が歴史を形作るという逆説的な真実を含んでいます。英雄は自己の欲望を追い求め、その結果として新しい世界を作り出すのですが、その過程で彼自身は歴史の目的を知らないという矛盾があるのです。これは、理性が自己を超越する形で歴史を進展させるというヘーゲルの哲学的観点を反映しています。英雄の「偉大なエゴイスト」としての側面は、その行動の動機を解き明かす鍵であり、またその限界を示しています。英雄は、他者や社会に影響を与えつつも、最終的には自身の目的を果たすことで歴史の一章を終えるという無情さが、ヘーゲルの哲学には表現されています。まとめヘーゲル哲学における英雄の定義は、単なる英雄的な人物像にとどまらず、その行動がいかにして歴史を創り出すか、そしてその背後にある「自己中心的な目的」によって、歴史の進展が実現されるのかを示しています。英雄は「偉大なエゴイスト」として、自己の欲望を追求しながらも、その結果として普遍的な目的を果たす存在であり、その役割を終えた後には、静かに歴史の舞台から消えていくのです。このような英雄像は、単に歴史の作り手としてだけでなく、人間の根源的なエゴと理性の関係を深く洞察するヘーゲルの哲学的視点を表していると言えるでしょう。

  2008.10.24

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• すべては「信・情・理」からはじまる

  アリストテレスが『修辞学』の中で述べた言葉に、私はずっと惹かれ続けている。彼が説いた、説得力ある人間に必要な三要素——エトス（信頼・誠実）、パトス（情熱・共感）、ロゴス（論理・思考）。それは紀元前の理論でありながら、現代に生きる私たちにとっても、色あせることのない指針のように思える。私は、講師という立場で人と向き合うとき、この3つの要素をとても大切にしている。それは、単に「教える人」だからではない。人と人が共に何かを成し遂げようとする時、どの立場であっても必要となるものだからだ。まず、エトス（信頼・誠実）。これはすべての人間関係の“土台”だと、私は思っている。信頼がなければ、どんな言葉も、どんな指導も届かない。誠実さが感じられなければ、心は開かれない。特に子どもたちや若者は、大人以上にその「本気度」や「まごころ」に敏感だ。講師がどんなに知識を持っていようと、まずこのエトスがなければ、「この人の話を聞いてみよう」という気持ちは生まれない。だから私は、組織の中でも、エトスだけは絶対に譲れない“必須条件”として捉えている。全ての講師に誠実さを。これは私の願いであり、信念でもある。そして次に、パトス（情熱・熱意）。人は論理だけでは動かない。心が震えて、初めて一歩を踏み出せる。どんなに正しいことでも、そこに「熱」がなければ伝わらないし、その熱が相手の心に届けば、不思議と行動が変わっていく。講師の語る言葉に、どれだけの情熱が込められているか。それはきっと、静かに、でも確実に、相手の中に火を灯す力になる。パトスは、集団の感情を動かす。クラスの空気を変え、仲間の背中を押し、組織をひとつにする。理屈ではなく、「心でつながる力」。それがパトスだ。最後に、ロゴス（論理・思考）。これは、感情が動いたそのあとに必要になる。「どうやって？」と道を探すとき、「なぜそうなるのか？」と考えるとき、「何を目指すのか？」と共有するとき、ロゴスの力がその場を支えてくれる。私は思う。ただの知識ではなく、**「考える力」**こそが本当に大切なのだと。思考力があれば、自分で学ぶ力も、他人に伝える力も身につく。ロゴスは、組織の軸をつくる骨格のようなもの。だから私は、日々、自分の中のロゴスを鍛えようと努力している。まだまだ発展途上だけれど、それがまた面白い。アリストテレスの理論を、私は今の教育現場に、講師という役割に、そして組織づくりに重ねて考えている。ちなみに、組織における人の関わり方は、「感情的」「報酬的」「規範的」の3つに分類されるらしい。——この組織と一緒にいたい——ここにいれば得られるものがある——社会的にここにいるのが当然だと感じるどれも大切な側面だけれど、やっぱり私は、「一緒にいたい」と思われるチームが理想だ。そのために、まずは自分が、エトス・パトス・ロゴスを兼ね備えた講師でありたい。完璧じゃなくてもいい。足りない部分は、仲間が補ってくれるから。でも、目指す理想だけは、胸にずっと抱いていたい。すべては、「信・情・理」からはじまる。そして、そこに向かって、今日もまた、一歩ずつ。

  2008.06.01

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