行動する人は、いつだって少数派「アイデア」よりも「挑戦」を讃えたい理由
起業家の世界には、よく知られたこんな言葉があります。「アイデアを思いつく人は100人いるが、行動に移す人は10人に減り、継続できるのは1人だけ」これは、少し大げさな比喩ではなく、私自身の経験から見ても「驚くほど現実を突いた真理」だと感じています。■「考えていた」と「やっている」は、似て非なるもの起業してサービスを世に出すと、決まって耳にする言葉があります。「あぁ、そのアイデアなら、俺も前から考えてたんだよね」起業家であれば、一度は必ず言われたことがあるのではないでしょうか。そして、その瞬間に胸の奥で渦巻く感情は、たいていこうです。「うるせー。じゃあ、お前もやってみろよ」もちろん、口には出しません。けれど心の中では、ほぼ例外なくそう叫んでいます。なぜなら、「考えていた」と「実際にやった」の間には、想像以上に深く、険しい溝があるからです。■ブームが来て、そして必ず去っていくしばらくすると、その事業がうまくいっているという噂を聞きつけて、後発組が現れ始めます。ここで、少しだけ焦る自分もいます(笑)。大手企業が参入し、他の起業家たちが類似サービスを次々に立ち上げる。一見すると、同じ土俵に多くのプレイヤーが集まり、競争が激化しているように見えます。けれど、数年が経つとどうなるでしょうか。ブームが去り、企業の戦略が変わり、あるいは「思ったより大変だった」という理由で静かに撤退していく。そして10年後、気がつけば「継続しているのは、ほんの1〜3社」だった、ということは決して珍しくありません。■なぜ人は、行動する人を批評したくなるのか世の中には、「あったらいいな」というアイデアが無数に転がっています。だからこそ、誰かがそれを形にしようとすると、「自分も同じことを考えていた」という共通点が生まれます。その共通点は、ときに「親近感」ではなく、「批評したい気持ち」に変わります。あれはこうすべきだった、ここが甘い、もっと上手いやり方があるはずだ――。その気持ち自体を、私は完全には否定しません。人間として、とても自然な感情だと思うからです。■「行動した10%」は、すでに別の世界にいるただ、冷静に考えてみてほしいのです。100人のうち、実際に行動に移したのは「たった10%」しかいない。それだけで、その人はすでに「アイデアだけの人」とは違う場所に立っています。失敗するかもしれない。笑われるかもしれない。時間もお金も失うかもしれない。それでも一歩を踏み出した人です。だから私は思います。「挑戦している人」は、批判の対象ではなく、「応援」や「称賛」の対象であるべきだと。■政治の世界も、きっと同じこれは、起業だけの話ではありません。政治の世界も、まったく同じ構造をしています。「こういう日本になったらいいな」「こんな政策があったら救われる人がいるのに」そう思う人は、きっと大勢います。けれど、それを「実現しよう」と決意し、選挙に立候補する人は、ほんの一握りです。結果がどうであれ、その人は「挑戦した人」です。少なくとも、何もせずに外側から語っている人とは、別の重みを背負っています。■挑戦したすべての人へ、静かな敬意を今回、自分のアイデアを「政治の力」で実現したいと考え、立候補された方々。そして、その想いに共鳴し、応援という形で関わったすべての方々。結果に関係なく、私は心から敬意を表したいと思います。「行動すること」「続けること」それ自体が、もう十分に価値のある行為だからです。本当に、お疲れ様でした。そして、挑戦を選んだその姿勢に、静かに拍手を送りたいと思います。