「手間をかける」という生き方─教育現場で感じた感動と成長の物語
僕の持論があります。それは——どれだけ多くの作業や仕事、プロジェクトを抱えていようとも、ひとつひとつに、ちゃんと手間はかけられるということ。まるで、何人子どもがいようと、どの子にも等しく愛情が注がれるように。数が増えたからといって、心を込めることをやめる理由にはならない。それは、教育でも、仕事でも、人間関係でも同じだと思うのです。「手間をかける」とは、愛情をかけること今日、一つの「手間」が形になり、無事に幕を閉じました。それが、第4期激励会。中学部の卒塾式も兼ねた、大切な節目です。時間もエネルギーもたくさん使いました。準備にも打ち合わせにも、細かい装飾や演出にも、妥協せずに向き合ってきました。だけど、手間をかけた分だけ、そこには確かな感動が生まれる。与える感動だけじゃなく、自分の胸にも深く残る“もらえる感動”がある。そして何より、言葉にできないほどの達成感があるのです。講師たちへ伝えてきた、たった一つのこと僕がこの塾で、講師たちに一貫して伝えてきたメッセージがあります。「どれだけ手間をかけられる人間になれるか。そして、どれだけ手間をくみ取れる人間であれるか。」たとえば、生徒が気づかないような小さな心配りをする。たとえば、仲間が頑張っている努力の背景に目を向ける。そんな「手間」と「配慮」が、やがて信頼と感動を生むのだと僕は信じています。開校以来、この塾を支えてくれた大学4年生の講師たち。誰ひとり途中で辞めることなく、この春まで走り抜けてくれました。彼らは、単なるアルバイトではなく、“本気で人と関わる”ことの意味を、身をもって体験してくれたと思います。「手間をかけたその先にあるもの」を、言葉ではなく、肌で感じてくれたはずです。それは、感謝や感動という枠をも超えた、人生の中でも特別な体験だったのではないでしょうか。“社会が放っておかない人”と出会えた喜び教育とは、未来を信じて今に手間をかける営みだと思います。効率よく結果を出す方法がいくらでもある時代に、僕たちはあえて、非効率で、まわり道のようなやり方を選ぶ。でも、それがいい。手間を惜しまなかった人間が、手間を惜しまない人間を育てていく。その循環が、いつか誰かの人生の支えになっていくのだと信じています。講師たちは、これから社会に出ていきます。それぞれの場所で、また新たな物語が始まることでしょう。でも僕には確信があります。彼らは「社会が放っておかない人」になる、そういう人たちです。そんな仲間に出会えたことに、心から感謝しています。次なる冒険へ──拡大移転リニューアル!さて、僕たちに残された物語も、まだまだ続きます。新しい教室への拡大移転リニューアル。この場所から、新しい冒険が始まります。「そこまでやるの?」「そんなことまで?」そう言われるくらい、驚きとワクワクが詰まった塾にしたい。学びが“面白い”と感じられる瞬間を増やしたい。ここに通う子どもたちが、「来てよかった」と心から思える場所にしたい。教育という仕事は、完成がありません。だからこそ、常にアップデートし続ける勇気と遊び心を忘れずにいたいのです。(追記)ありがとう、を言いたい相手がいる幸せ最後に。今年もまた、たくさんの「ありがとう」を伝えたい塾生たちに出会えました。それだけで、すべての手間は報われます。この仕事を選んでよかったと、何度も何度も思える瞬間です。来年は、どんな物語が待っているのでしょう。どんな手間を、どんな笑顔のためにかけていくのか。今から楽しみでなりません。