2018/04/07(土)21:49
美しい響き
今日は入所式。
日本オペラ振興会育成部選科も11年目になりました。
気持も新たに今年度も歌いまくります。
木曜日に新国立歌劇場の「アイーダ」に行ってきました。
実はその2日前、火曜日にはアトレ会員の抽選に当たってゲネプロ見てきました。
このゴージャスなオペラを2回も見れるなんて、とっても幸せです。
ゲネは1階20列19番
本番初日は1階3列28番での鑑賞でした。
さすが新国が誇るプロダクション、大大大満足でした。
まず舞台を埋め尽くす、合唱・バレリーナ・ラッパ隊・エキストラのみなさんが素晴らしい。
馬も出ました。
衣装が美しい。
装置が大掛かりでまるで古代エジプト。
どこをとっても1枚の絵になります。
アイーダは驚くほど情熱的な歌い方をする韓国人のソプラノ。
小さい身体からオーケストラを越えていく声のパワーと集中力は素晴らしいです。
アイーダを歌う人は大柄な場合が多いですが、彼女は健気に見えてビジュアルもピッタリ。
アムネリスは堂々とした歌唱で、ふくよかな響きがステキ。
こういう響きはロシアとかスラブ系の人に多いのだけど、私は好きです。
演技も上手だし、カーテンコールで見せるお茶目な感じも好感がもてました。
ラダメスは優しい声のハンサムさんでした。
ゲネの時は全部抜いて歌っていたのですが、本番はバッチリ。
ファルセットが多かったのは、まだ調子が悪いのかもしれないけど、十分美しいです。
アモナズロは急遽代わった人でしたが、十分責任を果たされていました。
初日はちょっと喉にひかかってたので、疲れていたのかも?(ゲネはバッチリだったのに)
でも音楽的には本当に鬼気迫る素晴らしいパフォーマンスでした。
と、ここまで書いて「美しい響き」ってなんだろう?と思います。
マスケラに乗せた声こそが大きな劇場で声を届かせる唯一の方法ですが、どうしても金属的な風合が混ざってしまう。
「前」でなく「回したり」「後ろの上」に意識すると響きは柔らかく深くなりますが、それじゃ遠くに届かない。
でも世界の一流歌手は柔らかい響きがありますよね。
私の大好きなヨンチェヴァが東欧の深い声で、あれよあれよとスターダムにのし上がったのを見ても、
時流は深い響きなのかもしれません。
さて私も日本歌曲頑張ってます。
コンサートに来ていただけると嬉しいです。