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テーマ:戦争・紛争・テロ(901)
カテゴリ:国外・国際問題
シーア派政党が組閣協議離脱を表明 イラク新政府樹立に進展か
組閣作業の続くイラクで12日、イスラム教シーア派の小政党「ファディラ」が「米国からの干渉」などを理由に、組閣協議から離脱することを決めた。 この結果、石油相指名で暗礁に乗り上げていた組閣作業が進展するとの見方も出始めている。中東・カタールの衛星テレビ局アルジャジーラが同日報じた。 シーア派会派「統一イラク同盟」(UIA)に所属する「ファディラ」のスポークスマン、サバハ・サーディ氏はこの日、アルジャジーラの取材に対し、「閣僚選びがイラク団結に向けてではなく、個人の利害で進められている」と批判した上で、「わが党は組閣協議から離脱し、今後は連邦議会で国民の声を代弁していく」との姿勢を表明した。 さらに、サーディ氏は「組閣協議は進展していたが、閣僚選びの段階で暗礁に乗り上げた。政治家、政党が自らの利害を表面に出したからで、これでは本当の新生イラクの樹立は不可能だ」との考えを明らかにした。 石油相指名をめぐる協議では、同党は自派候補を推薦していたが、これに対しUIA所属の主要政党は、核科学者のフサイン・シャフリスタニ氏を推している。 シャフリスタニ氏はフセイン元政権当時、核開発計画への協力を拒否したため、投獄され拷問を受けたという。また、同国シーア派最高指導者であるシスタニ師に近いともみられている。 イラクは世界第3位の原油資源国で、同資源の活用が疲弊したイラク経済の復興の鍵を握っているだけに、石油相ポストは極めて重要とされ、各会派、政党も同相選出でしのぎを削っている。 サーディ氏によると、各政党は新首相に指名されたヌリ・マリキ氏に対し、自派の閣僚候補を選任するよう強い圧力をかけているという。憲法規定により、マリキ氏は今後10日以内に組閣作業を終えなければならない。 ▽「米国が干渉」 サーディ氏はまた、組閣協議に対しハリルザド駐イラク米大使をはじめ、外国からの圧力が強まっているとも批判した。昨年末のイラク総選挙以降、同大使は新政府樹立問題などへの発言を繰り返している。 「ファリダ」の組閣協議離脱で石油相指名問題が進展する見通しも出ているものの、内相、国防相といった主要閣僚の選出でも協議は打開策を見出せないでいる。 スンニ派の小政党および米国は、シーア派警察の”暗殺部隊”の活動を黙認しているとして、内相の入れ替えを要求している。 シーア派が組閣協議離脱! 内紛はまだまだ続く・・・ イラク:サマワで武装集団が複数の警察施設襲撃 陸上自衛隊が駐留するイラク南部サマワで13日未明、イスラム教シーア派の対米強硬指導者ムクタダ・サドル師を支持する「サドル師派」の武装グループが複数の警察施設を襲撃した。警察側も応戦し、サドル師派の1人が重傷を負った。子供を含む2人が銃撃戦に巻き込まれて負傷したとの情報もある。 警察当局は先月、旧フセイン政権の情報当局者殺害事件の容疑者としてサドル師派の幹部を逮捕。同師派は13日の攻撃後、「24時間以内に幹部を釈放しなければ、警察への攻撃を繰り返す」と警告した。 ★ 戦争・テロ・紛争 ニュース ★ お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2006年05月13日 17時15分20秒
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