浮 世

2006/07/05(水)07:26

自民総裁選:安倍氏「戦略外交」を模索 靖国、竹島で硬軟

日本外交         (120)

自民総裁選:安倍氏「戦略外交」を模索 靖国、竹島で硬軟  安倍晋三官房長官は4日、自民党旧宮沢派(宏池会)の流れをくむ丹羽・古賀、谷垣、河野3派の有志らによる外交勉強会「アジア戦略研究会」で講演した。同研究会は党総裁選に向け「アジア外交重視」を旗印に「安倍包囲網」を形成するのが狙いとも言われるだけに、冒頭「皆さんと考え方が違うとの評論があるが、誤解を解かせてほしい」とくぎを刺した。そのうえで中国が靖国参拝問題で日中首脳会談に応じないことを厳しく批判する一方、韓国に対しては竹島問題で柔軟な姿勢を示すなど、硬軟取りまぜた戦略外交の必要性を強調した。 「アジア戦略研究会」に講師として招かれ、冒頭にあいさつする安倍晋三官房長官          安倍氏は、小泉純一郎首相が8月15日に靖国神社を参拝するかどうかを見極めた上で盆明け以降に総裁選の正式出馬表明を行う考え。こうした中で、有力対抗馬の福田康夫元官房長官の動向をにらみつつ、「小泉外交」の継承と独自性についてどうバランスを取るかで腐心しているようだ。  元来、タカ派と言われる安倍氏は、中国に対して「一つの問題で(日中)首脳会談が行われていないが、全く閉じるのはいかがなものか」と首脳会談に応じない中国を批判。そのうえで「中国政府が(共産党の)1党支配の正当性を維持するために、経済成長と(反日的な)愛国教育の二つを使っている。こうした構造を根本から議論しない限り、靖国問題が片付けば、すべて解決するというものではない」と指摘した。  韓国については「自由と民主主義など日本と同じ価値観を持っている」と評価。韓国による竹島(韓国名・独島)周辺を含む海流調査について、「日本は国際法にのっとって冷静に対応する。調査船に警告はするが、拿捕(だほ)はしない」と柔軟な姿勢を示した。そのうえで「韓国が首脳会談をしない最大の理由は竹島問題で、靖国問題は理由の一つでしかない」と強調した。  今回の講演で、安倍氏は、タカ・ハト派の二元論から脱却した「戦略外交」を強く訴えたかったようだ。「日本は戦後50年間、外国のペースに合わせていい子を演じてきたが、日本が主導するリスクをとる外交を展開していくべきだ」と力説したのはその表れだ。  日中関係についても、硬軟取りまぜた戦略外交の必要性を痛感している模様で、最近は「政治・外交問題にしないためにも、行くと宣言するつもりはない」と自らの首相就任後の靖国参拝には言及を避けている。      目先の問題のみの言及でないのは良いと思いますが、あまり時間をかけるのもどうかと思います。 目先の靖国・竹島問題に積極的に取り組む中であわせて解決していく そんな姿勢を示してほしいです。 ★ 国際問題(国際情勢、国際関係) ★

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