先日、ある人に会うために横浜に行って来ました。約50年ぶり!
血は繋がっていないけど一応親戚筋に当たる人で、子どもの頃可愛がってもらったことがあります。
私にはきょうだいがいませんでしたから、兄さんのように感じていたのでしょう。
数年続けて奇麗なクリスマスカードをもらったこともいい思い出です。
その人は私の養母の一番上の姉夫婦のところに、高校を卒業した年、養子に入りました。私が可愛がってもらったのはその後です。
大学に行かせてもらい、見合結婚をしたまでは良かったのですが、姑の嫁いびりが度を越して酷く、若い夫婦の両親たちが中に入って協議離縁(養子解消)させ、仕事の関係もあって彼らは関東に移って行ったというわけです。
当然、わが一族はいつまでも彼らの悪口を言い続けました。私はそういうのを聞かされて大きくなったわけです。でも、私は物心ついたころから養母たちを軽蔑していましたから、彼女らが悪態をつけばつくほど心の中では、若夫婦を応援していたのです。
まあ、過去はいろいろありましたが、お互い生きて元気でいる間に一度会えないものかとずっと思いめぐらせていたのです。
居所が分からず消息も不明のままだったのですが、検索魔の奥さんに相談すると、なんと名前と出身大学から見つけてしまったのです。あとはこちらからじわじわアプローチしていったような按配で、今回めでたく再会の運びとなったわけです。
私と彼とは同じ一族の養子となって人生めちゃくちゃにされたという共通の思いがあるので、腹を割ってあんなことこんなこと明け透けに話すことができました。開口一番彼が養母三姉妹のことを「あの三悪」と言ったのには驚きました。三悪に囲まれてお嫁さんが泣かされたこともあるそうです。
私は滅多に人の悪口は言わない方ですが、この時ばかりは60年分の鬱憤を晴らすべく養母の酷い仕打ちを愚痴らせてもらいました。
私が人並みにまっとうな考えを持って生きているのはひとえに人格者であった養父(婿養子)のお陰だと言われました。まったく同感です。