ささやかな幸福
先週から、おかあさんとかみさんと温泉銭湯めぐりを再開。おかあさんの入院で、一時は休止していたのだけれど。完全回復に伴い、先週からまた三人で温泉銭湯巡りを始めた。自分は別に温泉銭湯にこだわっているわけではなくて。温泉好きなので、日帰り温泉でもいいのだけれど。かみさんに言わせると、「そんな贅沢する必要ないよ」ということになってしまう。 入館料3,000円くらいで、それほど贅沢というものではないと思うけれど。でも、かみさんの言うことは、いつも正しくて。やはりお一人さま3,000円とかを払って行くのでは、毎週行くことはできない。その点、温泉銭湯は450円。お値段は、銭湯(公衆浴場)。それでいて温泉なのだから、言うことはない。 大田区は、温泉銭湯の宝庫で。特に蒲田周辺には多い。温泉に入ることも、もちろん楽しいのだけれど。知らない街を歩く楽しみ。下町ならではの銭湯の風情。地元の人たちの憩いの場としての銭湯。それらが複合的にかみ合って、なんとも楽しいお出かけになっている。 温泉銭湯から出て、6時近くなって。灯ともし時ともいうべき、夕暮れのいい時間。お風呂から出たいい気分で、今度は飲むお店を探す。先週日曜日に入った中華料理屋は、料理人は店主一人。あとはおかみさんが料理を運ぶ役。二人きりのお店なのに、料理メニューが半端じゃない。しかも、どれもおいしい。どれも安い。 銭湯から上がって、生ビールを飲む。「お風呂上がりのビールって最高ね」とは、おかあさんのセリフ。まさにその通り。何気ない日常の、何気ない幸福。幸せというのは、こんなささやかなものなのかもしれない。