梅子と飼い主と3匹の子ニャン

2016/03/19(土)22:51

ぐるぐる、無限ループ

思うこと(69)

病気がわかっていちばんに襲われたのは、 恐怖よりも強烈な淋しさでした。 そして実際に入院・手術するまで ぐるぐる無限ループでめぐる思い。 少し落ち着いた今、まとまるかどうかわからないけど 書いておこうと思います。 ^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^ 「なんで?」 いちばん最初に思ったことでした。 「なんでわたしが?」   ↓ 「なんで今?」   ↓ 「わたしが何かした?」   ↓ 「でももっと進んだ状態で見つかるよりはよかったんだ」   ↓ 「でも…」振り出しに戻る    ただ、がんに関しては、本当にいつかはなるだろうと思っていたので 「がん」という病気そのものよりは、入院・手術の方がショックでした。 「さびしい」 「ニャンちゃんと離れないといけない」   ↓ 「こんなときに彼氏や旦那さんがいたら…」   ↓ 「じゃぁ、あのときのあの人と結婚してればよかった?」   ↓ 「いや、やっぱり今の自分の選択は間違ってない」   ↓ 「でも…」振り出しに戻る 「男に生まれたかった」 「なんで女に生まれたんだろう?」   ↓ 「子どもは好きじゃない。だからバチがあたったのかな」   ↓ 「ならいっそ男に生まれたかった」   ↓ 「男ならもっと仕事もバリバリして稼いでモテたはず」   ↓ 「男ならこんな思いしなくてすんだのに」   ↓ 「ばかばかしい。今さら何を考えてるんだ」   ↓ 「でも…」振り出しに戻る 「一生懸命生きてきた」 「29歳でグラフィックデザイナー目指して、必死だった」   ↓ 「デザイン業界で食べていけるようになりたかった」   ↓ 「自立したかった」   ↓ 「自立とは、自力で稼いで、自力で生活していくことだと思っていた」   ↓ 「そのために突っ走ってきた15年だった」   ↓ 「この15年があったから、今、独立して仕事して、生活できてる」   ↓ 「でもその結果、彼氏もおらず、ニャンちゃんを預けるのに 結局親を頼らざるを得なかった」   ↓ 「いい年をして、親に頼らんといけないなんて」   ↓ 「情けない」   ↓ 「でも…」振り出しに戻る ^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^ せっかく1年続いた八百屋さんバイト。 独立してわずか1年半だけど、お仕事も生活リズムも とても順調なときにわかった、今回のがん。 「もっとひどい病気の人もいる」 「こんなにもたくさんの人が心配して応援してくれて、 わたしは恵まれているし、愛されている」 「わたしは幸せ者だ」 そういうのが十分すぎるほどわかっていても、 やっぱり「なんで?」と独り身のさびしさは拭えませんでした。 病院が近いとはいえ、自分でスーツケースを引きずって 一人で入院するのは何だか滑稽にさえ思えました。 それまで一人でいることが全然淋しくなかったのは、 常にニャンちゃんが一緒にいてくれたから。 そのニャンちゃんと離れ離れになり、 かわいがってくれてる八百屋さんメンバーとも会えない。 お仕事だって、定期でいただいているものが1回抜けたら、 次はあるかどうかわからない。 がんが命にかかわるほどでなかったから言えることだけど、 病気に対する不安よりも、そういった「元の生活に戻るまでの不安」が とても大きかったです。 ^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^ 入院中に娘さんが乳がんで闘病中という女性と廊下でお話したとき 「なんで?」て考えたらダメよ、と言われました。 わたしは「なんで?」を受け入れて、 自分の中で消化しようとしてました。 いつかきっとこの「なんで?」に答えがでると。 でもやっぱりそれはとても難しくて ひたすら答えのない「なんで?」が繰り返されるばかり…。 でも、その女性に「なんで?と考えない」と言われて 少し楽になりました。 ^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^ 実際に入院すると、淋しさを感じないほど 毎日誰かがお見舞いに来てくれて、きっとみんな忙しいのに 何時間もおしゃべりに付き合ってくれました。 状況を知らせるSNSに、たくさんの温かいメッセージや コメント・メールをいただきました。 退院の日、自分で持ってきたはずの荷物が重くて、 お見舞いに来てくれたツーチームメンバーにメールしたら 当日の朝連絡したにもかかわらず、あっさり来てくれて 家まで荷物を運んでくれました。 明日、ニャンちゃんを迎えにいきますが、 さすがに今のうちに4匹を抱えることは不可能なので 姉が神戸まで一緒について来て運んでくれる予定です。 「自立」て偉ぶっていたけど、やっぱり人間 一人では生きられないんだとつくづく思いました。 「感謝」という言葉が陳腐に思えて使えないほど たくさんたくさん助けていただきました。 これからも、この無限ループな思いは繰り返されると思います。 でも、今回いただいたたくさんの温かい思いを胸に わたしはわたしの大好きな人たちを裏切らないよう 生きていこうと思います。

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