海と真珠

年末年始の大仕事、娘の成人式、会社の研修と終えて少し気が抜けている。
イベントは嫌いではないが、続くとやっぱり疲れてしまう。

会社では上司に腹が立つことが年末あったので、このところ彼には塩対応で
接していた。うちの店で初めて管理薬剤師を務める事になったこの上司。
基本お坊ちゃまで他力本願だ。

自分の仕事がちょっと手詰まりになると
「僕、大変なんです！僕、いっぱいいっぱいなんです！」
と周囲に自分の大変さを全力でアピールしてくる。
でも、私達が大変な時は見て見ぬふりだ。
全くうざいお坊ちゃまだ、というのが私達の見解だ。

「沙絵子さん、僕売り場をこういう風にしたいんだけれど」
とすり寄ってくる彼を冷たい目で睨み、
「今調剤は暇ですよね。たまには自分で売り場を作ってみたらどうですか！？」
と突き放したら、悲しげな顔で渋々売り場を作り始めた。
「できました！」
と言ってきたので「やればできるじゃないですか。でも、ここはこうした方が
良いと思うので少し手直しをしてもよろしいですか？」と
不完全な部分を仕上げてあげた。

どっちが上司なんだよ、全くもう。
世の中色々な人がいる、と分かるだけでも外で働くことに私は価値があると
思う。自分の立ち位置や振る舞い方。それをいつも考えていく必要もある。
家にいるよりも私には面白いのだが、やっぱり良い上司の元で働きたいものだ。





成人式前に娘のドレスを慌てて栄に買いに行った時、久々に大好きな
カフェで一人ランチを楽しんできた。
忙しく働き、たまにはゆったりした時間を楽しむ。
しばらくはそういう生活を繰り返していこう。


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