海と真珠

長～い夏休みを満喫した杏だが、明日からやっと大学の後期が始まる。
やれやれ。
ちゃんと頑張ってしっかり勉強して、単位を取ってこい！
それ以外は割と口うるさく言わない私だ。部屋が汚いのはたまにくらっとする
が、生命に関わらなければまあ、いいか。
こう思えるようになった自分に驚きだ。

子育てとは希望と諦めと悟りの連鎖だ。愛の中に憎しみがあり、平凡な
中に驚きと発見も隠れている。
全くもって面白い体験をさせて頂いたと、娘にそれだけは感謝している。

さて、最近再燃しているコスメ愛。
この時期の問題は、「今年のクリスマスコフレは、何を買おう」だ。
美容雑誌やネットで、各ブランドのラインアップ・発売日・予約開始日の
情報収集をスタートさせる。

ここ数年、絶対これ欲しい！というものに出会わない。
最近入れあげているのはSUQQUだが、ぱっと見魅力的だが「でも、こんな
色のアイシャドウは持っているな～」だ。予約争奪戦に身を投じてまで
欲しいか、と問われると悩む。

シャネルのレキャトルオンブルも優雅で素敵だが、「でも、この色味も
持っているよね」だ。

若い娘の意見も聞いてみよう、と思って雑誌を片手に娘の部屋を訪れる。
とんでもない格好でごろ寝しながら音楽を聴く娘に雑誌を突き出して、
「杏ならどれが欲しい？」と聞いてみた。

娘が「これ、可愛い！」と食いついたのは、シュウウエムラとポケモンの
コラボのピカシュウだ。ふっ、やっぱりオタクにはこれか。
「でも、よく見たらベージュばっかり。こんなにベージュ要らね」
と急に手のひら返しの反応。

「あ、ジル！今年もジルは可愛いよね！！」
やっぱり若い娘っ子はこれか。
「今年もジルを予約するために、大学の授業をサボるやつ続出だよ。
面白いよね～」
お前が欲しいんじゃないんかい。

結局娘の意見は、「どうしても欲しいものはないかな」だった。
私と一緒じゃん。

そんな感じの今年のクリスマスコフレ情報収集編。
1つ分かったのは、案外私と娘ってコスメの好みが似ているかも、だった。
でも、そんな事を言ってもネットで
「この〇〇のクリスマスコフレ、まさに神アイテム！！」
な～んていうのを見ちゃうと、心がざわつくのよ。で、急に欲しくなるのよ。
でも、慌てて探した時は既に完売ってね。

まあ心がときめいたりざわついたり、たかが化粧品に忙しくなる
素敵なシーズンだ。さて、今年はどうなることやら。





私のバイブル「美的」と、今月号の付録のバニティポーチ。
ポーチは家で化粧品収納に重宝しそうだ。


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