ウナボンの泣き泣き日記

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7.人工授精決行

☆人工授精決行☆

2003.11.20(33歳)

人工授精を行った。(ちなみに\20,000弱)

私は前日の指定の時間に、排卵を促す『スプレキュア』という薬を2回点鼻した。

当日は夫に仕事を休んでもらい、一緒に通院した。
精子だけを持って妻一人で行う夫婦もいるとは思うが、ウチは一緒なので本当に心強かった。

まず、夫が『採精室』にこもって採精。
ビデオ・エロ本・ティッシュ・空気清浄機など用意されているとの事。
‘お膳立てされた一室で夫も屈辱的だろうな~’
と可哀想に思う。

夫の分身の中でも優れた良い子が選び抜かれる。

次に私が呼ばれ、名前の確認。
内診台に上がると「これを入れるからね」と夫の精子が薄められた液体を見せてくれた。
そして痛みもなくアッという間に終わった。
5分間そのままの状態で待つ。
その間、エコーで確認すると液体が子宮の奥に向かってウゴウゴ動いている!
夫の精子が私の子宮を泳いだのは、これが初めてなんだろうな・・・。

‘苦痛も無く可能性が高まるなら、こんなに都合のいい事はない!’

でも、人工授精の成功率はたったの5%だと言う。
今までの人生、特別運が良かったと思える事はなかった。
5%か95%かと聞かれると95%に入るタイプだったので、期待する事は無かったが
初めて妊娠する可能性を与えてくれた治療を済ませた私は、とても気分がよかった。

最後にT先生から説明があった。
今回採用されなかった夫の精子クンを見せていただいた。
ほとんど元気に泳いでいるのだが、中にはミョーに頭の大きいものや、
自分のシッポを追いかけてその場でクルクル回っているおかしなものもいた。
夫婦でT先生にお礼を言って病院を後にした。

今までは、私の不妊を否定する証拠の意味で子供が欲しいだけだったのに、今回人工授精をしてみて
‘これで妊娠するかも’
と期待して気分が高揚している自分に驚いた。
‘私、赤ちゃんが出来たら嬉しいと思うんだ・・・’
自分自身、初めてこの気持ちを意識した。
やっている事に自分の気持ちが追いついた瞬間だ。

何がキッカケだったのか未だにわからないけど、夫と色々協力しているうちに、心からそう思えるようになったのかもしれない。

『可能性』と『期待』
これがいわゆる不妊治療なんだ、と痛感した。
でも、だから『いつまで続けるか引き際が難しい治療』でもあるとも思った。

***** 8.人工授精結果 へ続く *****





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