鰻坂ヒカルのロンドン日記

2005/02/25(金)08:24

死と金の歌BABYSHAMBLES

最近、英国の大衆紙にはこのようなピート・ドハーティの写真が出ていることが多い。彼は大量のヘロインとクラックをしっかりと決めてステージで歌うので、目が反転してしまうのだ。 彼は現在Babyshambles, 元The Libertinesというある程度評価の高かったインディーバンドのヴォーカルで、1日20万円相当をドラッグに費やす筋金入りのジャンキーだ。 なんとなく角ばった顔がイアン・カーティスに似ているし、ライフスタイルのせいかシド・ヴィシャスにびっくりするほど似ていると思うこともある。音楽業界もメディアもピート・ドハーティが死んで伝説になることを期待している部分があるようだ。 私は30歳後半なので「曲の構成がすばらしく、オリジナル性に富んでいて、このレトロでいながら斬新な切り口をもっていて…」とか考えないと音楽が好きになれない部分がある。 しかし、このヴィデオのKILLAMANGIROという曲を聴いて「ナンじゃ、こりゃ?」と思い、それから、この妙な音楽が頭にこびりついた。 「ヴィデオはこちらをクリック」  I Killed a man for a giro (振込小切手(ジャイロ)目的で男を殺っちまったよ)という歌詞もわけがわからなく、題名にこのKill a man GIROを短縮して = キリマンジャロ と名づけるあたりも更によくわからない。まあ死と金は、ロックの真髄なんだろうけど。 White Stripesのパンクっぽい構成に、サイケデリックなギターが重なっている音とでもいうのだろうか? もちろん、この音楽がどの範疇で整理されるべきかなんてどうでもいいのだ。 切なく生々しい音だ。 こいつの音楽は完全に生もので、賞味期限は日が昇れば切れてしまうのだろう。

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