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岩手放送の記事の転載です。
岩手県二戸市の天台寺の名誉住職を務める、作家で僧侶の瀬戸内寂聴さんが9日、心不全のため京都市内の病院で亡くなりました。99歳でした。 徳島市出身の瀬戸内寂聴さんは伝記小説や恋愛小説で人気作家となり、数々の文学賞を受賞。2006年には文化勲章を受章しました。 その一方で1973年には平泉町の中尊寺で得度し、本名を晴美から法名の寂聴に改めました。 1987年には二戸市浄法寺町にある天台寺の住職に就任。毎年、春の例大祭に合わせて境内で行ってきた説法「青空法話」には多くの人が足を運びました。 その後も、名誉住職として天台寺や東北に心を寄せ続けた寂聴さん。東日本大震災直後には沿岸の避難所を訪れ、被災者を励ましました。 (瀬戸内寂聴さん/2011年6月 野田村) 「がっかりしないで、希望を見失わないで」 (瀬戸内寂聴さん/2015年10月 天台寺) 「大切なものはね、目に見えないの。目に見えるものは大したことないの。本当にその人がどんな人かは目に見えないの。 それが分かるようになるのが長く生きているということなんですよ」 (瀬戸内寂聴さん/2016年5月 天台寺) 「何のために生きるかというのはね、愛するために生きるんですよ。何かを愛するために。だからね、どうかみなさん惜しみなく何にでも愛を注いでください。 生きることは愛することです。私の最後のご挨拶、覚えておいてください」 岩手での法話は2017年が最後となりましたが、この時もユーモアあふれる「寂聴節」は健在で、生きる意味を説いた説法は多くの人を勇気づけました。 また、寂聴さんはおよそ35年間住職を務めた天台寺にお墓を設けたと、深い思いを示していました。 (瀬戸内寂聴さん/2017年5月 天台寺) 「私もそこへ入るんです。ちゃんとお墓を買ってあるんです。ちゃんとお金出して買ったんです。一緒に入りませんか?ハハハ。 もう来られないと思いますけど、私の魂はずっと天台寺に留まります」 瀬戸内寂聴さんの訃報を受け、天台寺の菅野宏紹住職は「天台寺の復興、寺の運営に尽力いただいたご恩に感謝するとともに謹んで哀悼の意を捧げたい」と話しました。 また中尊寺の奥山元照貫首は「東日本大震災では物心両面にわたり復興にご尽力いただき、被災地東北の人々に多大なるお力添えを賜りました。謹んでご冥福をお祈り申し上げます」とコメントしています。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2021.11.16 11:30:54
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