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運命館~階~ (Kizahashi)

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2005.12.13
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カテゴリ:峰絵佳物語
父と継母の結婚式は終わったものの、
相変わらず私は、祖父母の家でお世話になっていた。

祖父は、早く私を引き取るようにと
父の顔を見るたびに厳しく言っていた。

父は、その度に「今、家を探しているから
待ってくれ」というばかりだった。

私は、祖父が父にその話をするたびに
自分の居場所がないことが、辛く悲しかった。

祖父と父がやり合う度に、、
近所にあった日蓮宗のお寺で
話が済むまで、過ごしてた。

「私、どこに行ったらいいんやろ?
 お地蔵さん、どう思う?
 私、いらん子なんやと思うわ・・。
 お地蔵さん、お母さんのとこに連れて行って。」


嬉しいことも、楽しいことも、
辛いことも、悲しいことも・・・・

いつもお寺のお地蔵様に、報告していた。

お地蔵様は、何も言わず黙って私を見ているだけだった。

時々、悲しそうな目で私を見たり、
微笑みかけてくれているように見えたり、
子供ながらに、お地蔵様は自分の味方だと思っていた。



そんなある日。

私は家を出る決心をする。
・・とは言うものの、それまでにも数回家出をしていた。

今から思えば、自分の居場所がなかったことが
原因だったと思う。

母親に会いたいと言って、母を捜すために
家出をしたこともあった。



「私がいるとみんながけんかになるから、
 これからは、私一人で生きて行くよ。
 お地蔵様には、いつも会いに来るからね。」

そういって、このときは家出をした。


何時になっても帰って来ない私を
祖母が心配して、警察に捜索届けを出したため
大騒ぎになった。

自治会の人たちや近所の人たちが
みんな総出で私を探し回った。

その頃、私は自宅から20分ほど歩いたところにある
大型スーパーへ行き、ダンボールをもらって
自分の家作りをしていた。

民家と民家が建つ裏路地に、
薄暗いスペースがあることを
遊んでいるときに偶然見つけていた。

何かあったらここに来ようと
決めていた場所だった。

どうにかダンボールの家が出来て、
公園に水を汲みに行き、
やれやれと思っていたところへ
急に雨が降って来た。

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このお話は『5月9日』から連載しています。
申し訳ありませんが、初めて読まれた方は5月9日からご覧下さい。

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Last updated  2005.12.14 16:16:33



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