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運命館~階~ (Kizahashi)

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峰絵佳

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2006.01.13
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カテゴリ:峰絵佳物語
※黒のバックは読みにくい方はlivedoorの運命館~階~へお越し下さい!!
 同じ内容をアップしています。


バイトを増やし、遊びにも行き、
家にいる時間を減らすものの、
そうなると、どんどん家にいるのが
嫌になっていった。

家にいる間中、暴力と暴言がやまない。

意地を張らずに、門限を守って帰る
ようにしても、結局同じことが繰り返し行われる。

そんな毎日から、飛び出したくて
私なりにいろいろと考えた。

その時に思いついたのが、祖母だった。



「おばあちゃん、一人暮らしって寂しいかい?」

「う~・・慣れれば、気楽なもんだよ。」

「あのさ~、毎晩親から暴力を振るわれたり
 暴言をはかれて、私の居場所がないんだ。
 今までは、仕方なく我慢してたけど、もう~限界だよ。
 どうしようかと考えていたんたけど・・。
 おばあちゃんとこに置いてくれない?」

「まだ暴力を振るってんのか?」

「うん。両親揃って。それにバイト代から毎月3万円
 払ってるんだよ。バイトを始めた時に、
 今まで育ててやった分を返せって言ってね。
 それで、ムカつくけど、生活させてやってるって
 言われるのが嫌で、払うことにしたんだ。」

「そうか~。そんなことがあったのかい?
 なんでもっと早くに相談しなかったんだい?」

「だって、あの親達、おばあちゃんの言うこと聞かないじゃん。
 それに、おばあちゃんも、頼りないし・・。」

「わかった。私が話しをしてやるから
 あんた、ここで生活するといいよ。」

「あの二人が、そう簡単に納得するかな???」

「大丈夫。お金の件もここでの生活も
 私が話しをするから安心しな。」

「いつも頼りにならないおばあちゃんでも、
 相談して良かったよ。じゃあ頼んだよ。」

「いつも頼りにならないから、こんなときくらい
 あんたを助けてやろうとしてんじゃないか。
 でも、あんた強くなったね。」

「そうかな?でも、まだ辛いよ。」

「修行させて良かったよ。」

「・・ってゆうかさ~、出来の悪い息子に育てたの、
 あんたじゃない?あんたがしっかり育ててたら
 あんな父親になってないよ。
 何自分だけいいように言ってんのさ。」

「そういう考え方もある。
 でも、これはあんたの修行なんだからしかたないよ。」

「オイオイ・・。ばあさん、あんたが原因作ってるって
 私に責められても文句言えない立場なんだよ。
 それ、わかってんのか??」

「今さら私を責めても、あの親父は良くならないって。
 あんなバカになるとは思ってなかったよ。ほんと情けない。」

「あんたの育て方が悪いお陰で、孫の私はいい迷惑だよ。
 息子が可愛いからって、なんでもしてやってきたから、
 こんなことになったんだよ。
 もっとさ~、親子の絆とか愛情とか、なんで教えなかったの?
 可愛いだけで育てると、犬や猫と同じじゃんか。」

「だって、可愛いと思ってたんだからしかたない。
 もう~諦めろ。昔のことは言うな。」

「ほんと、いい性格してるよな~。あんた絶対地獄行きだわ。」

「何言ってんだい。そうならないために、あんたを助けて
 いいこともしとこうと思ってんじゃないか。」

「(ーー;)計算かよ!ほんと、親父に似てるわ。」

「あの子と一緒にしないで欲しいね。」

「はいはい。どっちも似たようなもんだよ。」


あの親が、すんなり祖母の言葉をのむとは、
とても思えなかった。

とりあえず、祖母の働きかけを信じて
しばらく様子を見ることにした。

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 □初めてこのブログに起しいただいた方は、申し訳ありませんが、
  『峰絵佳物語』からご覧下さい。m(__)m

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Last updated  2006.01.13 19:54:27



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