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2005年09月05日
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1977年大晦日は、SOUL馬鹿一筋で生きて来た委員長のひとつの節目でもあり、新たなチャレンジへ向けた78年の幕開けとして記念すべき日でもありました。

Tomorrow USAの年越しパーティーはドンちゃん騒ぎで盛り上がり、その勢いは衰えることなく深夜番の委員長を筆頭にムラちゃん、シゲル、バンドごっこで大活躍したKGとI君、更に委員長に憧れる山形出身のウェイター小鷹君、その先輩の増田君などと連れ立って明治神宮へ初詣に出かけることになったのでした。
USAグループ一行は、閉店間際のドサクサに紛れて手当たり次第におねーちゃんに声かけまくってナンパ合戦です。初詣の帰りにあわよくば姫始め、などという不埒な下心ミエミエ、神をも恐れぬ不届き者の罰当たり、しょーもない奴らでした。
委員長はといえば、実はしっかりと最近ナンパしたばかりのおねーちゃんC子をこの初詣に誘ってあって、何とか素晴らしい新年を迎えようと企んでいたわけです。

ところが閉店時間を過ぎ、そろそろ出発という時間になってもC子は現れません。
うーん、結局今年も女運はダメかぁ、とやや落ち込んだ委員長ですが、正月気分の盛り上がりの勢いは最高潮に達していますから、店に居残ったおねーちゃん数人を引き連れ、とにかく全員でしゅっぱ~つ!ということで、新宿駅から代々木に出て明治神宮参拝へと向かったのでした。
午前6時、未だ薄暗い参道を、寒さにもめげずぞろぞろと人ごみの中を一団は進みました。お賽銭を投げる神社の境内は、もうとにかく人だらけでお金を投げ込む順番待ちのような有様でした。
ようやく自分たちの番に来た一団は、せ~の!の掛け声と共に一斉に機動隊に向けて百円玉を投げ込んだのでした。拍手を打って各自それなりの祈願をしたわけですが、委員長はもちろん「早くこの生活苦から脱出できますように」という切実な願いを百円玉に託したのでした。
さあ、お参りが済んだらあとはどっかの屋台で一杯やって盛り上がるぞぉ~ってなもんで、一団は代々木方面へと向かいました。
参道の周りは屋台がずらりと軒を並べ、さすがにお正月の賑わいを見せておりました。
行き交う人々もみな完璧に出来上がっていますから、ちょっと油断をするととんだトラブルに巻き込まれたりしてしまいます。
特に、おのぼりさん系の兄ぃなどは、これだけ盛り沢山のジャンルの人を見ただけで興奮しまくってしまいますから、わけもわからず暴れたりします。
年初めから大トラ、大化けで大怪我したり、檻に入れられたり、ニュースになってしまう人々も少なくありません。もちろんニュースになるくらいのトラブルはかなり大きなモノですから、小さなトラブルならあちこちで起こるわけです。
火事見て興奮する奴とか、群集を見て興奮する奴とかは、そのほとんどが自分を見失うことにかけては天下一品、大凶を背負った性格ともいえます。
こういう人達は、「誰か俺を殺してくれ~」とか「誰でもいいから俺を殴って止めてくれ~」とかわめいて歩いているようなものですから、どのみち長生きできるような人生は歩めないでしょう。

さて、委員長の一団も、KG、I君、小鷹君、増田君、総勢5人がアフロ頭、しかも中のひとりは大胆な金髪メッシュ入りで目立ってますから、誰かに絡みたくてウズウズしているあんちゃん達にとっては格好の餌食そのものでした。
KGが空いているオデン屋の屋台を見つけて「ここ空いてますよ~!」と一団を呼び込んだところで、数人の少年ヤクザのご挨拶を受けることになりました。
どうも、自分ら以上に目立つ委員長たちが気に入らないようです。
向こうも女連れならこちらも女連れ、まさか喧嘩にはならないだろうとタカをくくっておりましたが、どうも向こうは正月早々人気者になりたがっているようでした。
早速おとなしそうなKGが因縁コカれていまいます。

「おまえ面白い頭してんなぁ、男か女かどっちだぁ?」

無視するKG。
更にあんちゃんは委員長たち一団に向かって挑発します。

「なんだぁ、オカマの集まりかぁ?」

正月早々弱っちゃったなぁ、ってことで、「触らぬ神に祟りなし」って感じで無視してオデン屋の屋台に腰をかけます。

「シカトしてんじゃねーよ」

どうしても遊んでもらいたいようです。
あんちゃんはKGの前に立ちふさがって脅しかけます。
どう考えても多勢のこちらに分があるにも関わらず、屋台の前まで乗り込んでくるところをみると、よほど軟弱な一団に見えたのか、あるいは皆で袋叩きにでもされたいのか、トラブルメーカーのあんちゃんが吹き上がってこちらの顔ぶれを舐めるように見渡しました。
一瞬全員の背中に戦慄が走りました。
しょうがねぇな、と立ち上がろうとした委員長を飛び越えて、あんちゃんは坊ちゃん顔のシゲルを見て凄みます。

「何見てんだ、テメーこの野郎」

静かに立ち上がったシゲル君はゆっくりと屋台から離れて言いました。
「てめぇの顔があんまりみっともねぇツラだから見てんだよ」

「なんだぁ、この野郎」

思いがけないシゲル君の言動に驚いたのはあんちゃんばかりではありません。
オデンの鍋を前にして座っている一団の誰しもが意外な展開を見守っていました。
あんちゃんはシゲル君の背後から肩を怒らせて声を張り上げました。

「やんのか、てめぇ」

あんちゃんの仲間の少年ヤクザ二人が後を追います。
屋台から数歩離れたシゲル君は、後ろから首を振りながらついていくあんちゃんの方にゆっくり振り返りざま、いきなり右フックを喰らわせたのでした。
あんちゃんの顔面が真横に飛んだと同時に、膝からがくんと落ちてその場にドサっと倒れこみました。
冷静なシゲル君は少しも興奮した様子もなく、足元に転がったあんちゃんの後ろに呆然と立ち尽くす仲間二人に対して軽くワンツーのポーズ、無言でにやりと笑いました。

屋台に座った委員長他一団は、顔だけ外側に向いたまま少年ヤクザ二人同様呆然と成り行きを見守っていました。
シゲル君の足元で白目を剥いて口から泡を吹いているあんちゃんを見て、仲間二人は言葉に詰まった様子で倒れたトラブルメーカーを抱き起こして、引きずるように連れ去っていきました。意識の戻ったあんちゃんは自分に何が起こったのかも分からぬまま、ややロレツの回らない口で何かを唸っていましたが、仲間二人が足早に引きずって行きました。

屋台の一同、首だけでシゲル君の姿を追っていきます。
シゲル君は何もなかったように屋台の長椅子に腰かけて一言。

「熱燗にしようかな」

KGが講釈をたれます。

「シゲル君ボクシングやってたんですよね」

一同無言で頷いて納得です。

「モロに入っちゃったからなぁ、今のフックは。ちょっと可哀想だったかな」

おとなしい顔して恐ろしい奴です。
KGが更に調子付いてMCを入れます。

「シゲル君の弟さんも中学から番張ってたんですよ。兄弟で恵比寿ジョーカーズでしたから」

以前のパラキン事件でのシゲルの迫力を知っていた委員長は殊更納得しました。

「余計なこと言うなよ」
シゲル君が静かな口調でKGを制します。

「一度弟さんにも助けてもらったことがあるんですよ」

意外?という顔でシゲルがKGに聞きました。

「マサルに?」

「ええ、前に僕が先輩から毛皮のコート借りたとき、汚れたからって5万弁償しろって脅されたことがありまして、そのときマサルさんが間に入ってくれたんですよ」

「へ~え、マサルがねぇ」

「まあ、まあ、とにかく今日は正月なんだから、まずは乾杯!おめでとうございます」
と委員長の音頭で乾杯。
1978年の始まりも波乱含みのスタートです。

タコやハンペンなどをかじりながら一杯やった一行は、それぞれのお正月を楽しむため帰途につきました。
あたりもようやく明るくなり、周りを見渡すと益々正月気分に沸く元旦の明治神宮でした。
委員長は小田急線なのでここで皆に別れを告げ神宮の参道を、参宮橋駅方面へ向かって歩き出しました。
初詣で歩いてきた道を再び逆行していく委員長、その前方にモロに委員長好みの南方系髪の毛チリチリ女が歩いてくるではありませんか。
しかも委員長の顔を見ています。
おっ~と、なんとそれはC子ではありませんか。
一瞬委員長の頭が炸裂したのは言うまでもありません。

「ごめんね、友達と一緒にいてちょっと間に合わなかったんだ」

そう言って委員長の顔を見つめるC子。
言葉に詰まる委員長。
まさに運命の出会いでしたね。いくら何でも話が出来すぎだろうって?
でもこれは実話なんですよ。何かの縁があったんでしょね。
こいつぁ~春から縁起がいいぜ。
この年一気に舞い上がっていく委員長の忘れられない元旦、1978年の幕開けでした。





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最終更新日  2005年09月22日 15時22分06秒
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