2005/07/14(木)13:56
抱っこの欲求
土日に竹内敏晴さんの演劇研究所の高田先生による、からだほぐしのレッスンを受けました。
感じたことがたくさんありすぎて書ききれないのだけれど、抱っこの欲求について書いておこうと思う。
からだほぐしのレッスンの最後にした、ブラインドウォーク。
2人1組で、1人は目を閉じてもう一人は目を開けて閉じている人のサポートをするというもの。
目を閉じて歩き出した途端、なぜか私の中に歩きたくない気持ちがわき起こる。
でもみんなが歩いている中歩かないことができず、無理して歩いていた。
でも途中でとうとう、もうどうしても歩けない!という気持ちが高くなり、座り込んでしまった。
座り込んで地面に触れると自然に涙が流れてくる。
誰かに抱っこしてもらいたい、そんな気分だった。
娘がよく「抱っこー抱っこー」と座り込んで泣くのだけれど、その時はこんな気分かなーと思わされた。
私のために何もしてくれなくていいから、ただそばにいて包んでいて欲しいなと思っていた。
でも相手の方は困ったように手をつないだまま立っていた。
どうしよう、動いてあげないから困っているな、動いてあげたいな、でも動けない、、そんなことを思ってぐるぐるしていた。
その時、さっと背中に先生の手が当てられた。
その途端、胸につまっていたものがふっと弛んだような感じがして涙があふれた。
ある程度固まりが溶けて落ち着いたら、自然に歩けるような気分になった。
レッスンが終わった後、先生が私と私と組んだ相手の人を呼んだ。そして抱っこをしてみることになった。
抱っこをしてもらうのだけれど、何だか満足感がない。抱っこされているという感じがない。とりあえず形だけは抱っこしていますよという感じを受ける。
先生が「あなたはあまり抱っこをしたことがないんでしょう。」と聞くと
彼女は「はい、今まで抱っこなんてしたことがありません」と言う。
先生が「抱っこはねぎゅっと自分の方に押しつけるのではなくて、自分の胸をひらいて自分の胸の中に抱きとめるんですよ。」と言う。
そして今度は交代して私が抱っこしてみる
すると相手の方が「力が入っていて痛い」という。
先生が私の肘をみて、「確かに力が入っているね。あなたも抱っこをしたことがないんだね」と言う。
「いえいえ、私は抱っこばかりしているんです。娘がいつも抱っこ抱っこだから。」と自分で言いながら気づく。
「そうか、いつも抱っこ抱っこなのは、実はいつも抱っこされている満足感がないのかも知れませんね。本当の意味では私は抱っこをしたことがないのかも知れません」
そんなこんなで抱っこについてもいろいろ考えさせられたからだほぐしのレッスン。
帰ってから娘に、「お母さんね、いつも優しい抱っこができていなかったみたい。ごめんね。ちょっと練習させてね。痛かったら言ってね」と言って抱っこしてみる。
すぐに「いたーい!」「もっと不安定に!(←こんな言葉どこで覚えたんだか^^;)「もっとふんわりとー!」と泣きながら厳しくダメだししてくれるコーチの娘^^;
最後には一緒に涙を流しながら、抱っこしていました。
娘はふんわりと私の胸にもたれかかって、私の肘の力もすっかり抜けたようでした。
そのまま大分泣いていましたが、その後はすっきりした表情の娘。
はー、抱っこ法というのはこういう抱っこなんだな、とやっとわかったような気がしたのでした。今までのはただ羽交い締めにしていただけだったのだ・・。
その後、、、。
最近は娘も重たくなってきたので、「抱っこー!」と言っても、「もうちょっと頑張って歩こう」と頑張らせることが多くなってきていたのだけれど、ブラインドウォークで抱っこしてもらいたい気持ちを存分に体験した私・・。
これからは本当に抱っこしてあげたい。と思ったので、
「いつでもいっぱい抱っこするからね」と言ったら、嬉しそうににんまりとして、いつも抱っこ抱っこの道のりをすたすたとはずんだように歩いていくではないですか。
抱っこの欲求、包まれたい欲求、これは物理的に抱っこしたかどうかじゃないんだな、心をしっかりと包み込んだかどうかなんだ。と抱っこの欲求をからだで感じた私は思ったのでした。
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