2006/06/09(金)09:29
きのっぴディナー
ちくしょう。風邪引いたぜ。
今日で込み込み病原菌生活5日目突入だけど、有り難い事に熱は出ていない(と思う)。
当方はね、風邪引いたかな?と思っても、体温はまず測らない。というのは、熱を測っても下がるわけでもないし、ましてや測って38℃なんかあろうものならその瞬間から「あ~、もう駄目だぁ」ってなるから。知らないほうが良い事の典型的な例だね、これは。
しっかしよぉ・・
寒すぎやっちゅうねん、アルゼンチン。ちなみに今日の朝の気温は4℃、4℃だよ4℃。今現在シトシトと雨が降っております。6月、7月が寒さのピークだからね、老体に鞭打って何とか来月まで走り抜けなければ。
でも寒さがある程度過ぎた8月になったら魔の花粉症の季節がやってくる。
あ~嫌だ嫌だ。
それは良いとして、昨日お値段高めのディナーがあった。気温が4℃とは言っても、6月の頭は季節的には真冬ではなく秋の終わりか冬の入り口くらいの時期。だから今、アルゼンチンはキノコが美味い。
今回のディナーのテーマは【デザート意外全てにキノコを使った】コース。
無論、当方はヒネクレ者なのでそのキノコをあからさまに表立っては使用していない。そう、それはまるでベットの下に隠している青少年諸君のホット・バイブル「ポルノ雑誌」のように上手く隠してある。あ、これだとアレか・・自分だけしか知らない微妙な線になってしまうな。
もとい、言葉を変えて言うなら「女子校生」の短いスカートとでも言ったほうが良いだろうか、「おパンツが見えるくらいまでギリギリみ短くするけど、オヤジには見られたくない。でもカッコいい男にならチョットくらい良いかも☆」という、あぁ、何ていい例えをしたのだ。我ながら我に惚れそうだ。
つまり何が言いたいのかというと、オパンツ・・じゃなくて「キノコ」を「見せたいけど見せたくない」という位置に持ってきたかったのだ。解るかな、この微妙なニュアンスが。
もうちょっと噛み砕いて説明すると、お客さんがコースを食べ終えてから「コースに全部キノコが使われていたね」なんて言葉を当方がかけられたとしたら、コレは当方の負け。つまり、おパンちゅ丸見えだったって事になる。負けというか「上手では無かった」というほうが近いかな。
「全ての皿にキノコを使った」という、自分の仕掛けた罠がバレないように、それでいて「キノコ」がサブ的要要素でもなく、メインでも無いように如何に中間的な位置に持ってこれるかが今回のテーマ。
え?
なんでいつもこんな事するのかって?
仕事=遊び だからさ。今日びピリピリムードの仕事仕事職場なんかクソ食らえだ。
ということで、例のごとくまた半分以上の皿の写真を撮り忘れたっていうオチもあるんだけど、これに関してはもう何時もの事だから突っ込みは無しの方向でお願いしますね☆
-----◇-----
●姫サヨリの軽いマリネ キウイのビネガーソースとエネルドソース
サヨリを3枚に卸し、荒塩・砂糖・ライム、オレンジ、レモンの皮・ローリエ・白胡椒・オリーブオイルを混ぜたもので2時間マリネ。後、オリーブオイルで1時間漬け込んだ後、皮を剥き、薄くスライス。
キウイのソースは、キウイの皮を剥き白ワインビネガーとグラニュー糖少々、オリーブオイルで作成。エネルドソースのエネルドとはディルのことで、微塵切りにしてからオリーブオイルで半日漬け込んだものを使う。ハーブ野菜はルッコラ、バジル、ウイキョウ、クレソン。トマトとイカ墨パスタを高温で揚げたもの、網笠茸のフライを飾る。
-----◇-----
●リー・ド・ヴォーのポワレ トリュフソース
リー・ド・ヴォーはフランス語だけど、スペイン語ではモシェハと呼ばれる。これは内臓肉に属すもので一般には胸腺と言われる部分だけど、判りやすく言えば喉肉と呼ばれている。
モシェハは6時間煮込んだ後、重しをして水分を抜き、整形し、小麦粉をつけてオリーブオイルでソテーする。オーブンで火をいれ、大根のコンソメ煮の上に乗せソースをかける。ソースはマデラ酒とポルト酒の赤を半々で煮詰め、フォンドヴォーを足してオリーブオイルでつなぐ。使ったキノコはトリュフ。
-----◇-----
●シャンピニョンのポタージュ ポーチエッグ添え
個人的にシャンピニョンのポタージュが好きである当方は、自分の朝飯の分まで一緒に仕込んでしまう。盛り付けもシンプルながら、入っているものも至ってシンプルで、オニオン、シャンピ、バター、クリーム、ミルクの5種類だけで作成。キノコ全般と比較的相性の良い、葱を浮き身に使った。
-----◇-----
●ヒラメのムニエルとカリフラワーのグラタン ミルフィユ仕立て ソース・ブールノワゼット
ヒラメは皮付きのまま小麦粉をまぶしてバターでソテーする。一人前5cm角×35g×2でカリフラワーのグラタンと交互に積み重ねる。付け合せはズッキーニ、赤ピーマン、ブロッコリー、牛蒡のフライ、エリンギ茸とポルチーニ茸の生ハム巻きソテー。盛り付けに動きを持たせるために面白い形に焼いたパイを飾ってみた。ソースは焦がしバターのソースで、バターを焦がした後、レモン汁で酸味を持たせ、デミグラスソースを適量加える。クラシックなソース。
-----◇-----
●抹茶とホワイトチョコレートの小菓子 季節のフルーツとジェラード
はい、撮り忘れました。抹茶は何気にアルゼンチン人にも簡単に受け入れられます。というのも、アルゼンチンでは昔からマテ茶と呼ばれるお茶を飲む習慣があるからでしょうか、日本茶なども抵抗なく飲む傾向にありますが、なにぶん高価なのであまり常用はされていないみたいですね。抹茶とホワイトチョコレートは相性が抜群にヨロシイので、これを組み合わせて日本風のデザートを作りました。