|
カテゴリ:カテゴリ未分類
以前から気になっていたアーティスト山口藍の『山 はるる』を見にいってきた。
以前からミズマで開催される個展はチェックしていたが以前から気になっていたアーティストがする個展は初めてだった。 ギャラリーで彼女の作品のファイルを見て思い出したのが以前シュウウエムラのクレンジングオイルの容器を手がけた事があってそれまでシュウウエムラは使ってみたことがなかったのだが容器の可愛さに惹かれて買ってしまったのを思い出した。 実際彼女の作品を見てみると、やはり実物の方がすばらしく、アニメっぽい画風なのだが実はデッサンも上手かったりして、独特の世界観がある。 色はアクセント程度にしか使われてなく、全体的にモノトーンメインの色彩の中の白は、大変深みのある白さだった。 白といえば藤田の白が有名だが、彼女もこの白の色を出すのに独特の手法を用いているという。 貝合せを使ったりと古の日本美を扱っていながらアニメっぽさもある可愛い作風は独特の世界観がある。 実際海外ではもうすでに高く評価されていて人気があるというのを聞いてうなずけた。 もともと村上隆氏率いるカイカイキキに所属し最近独立したそう。 他のカイカイキキ所属のアーティストもそうだけど村上隆はアーティストとしての才能だけでなく人を育てる才能もあるのだ。 気になってギャラリーの人に値段を聞いてみたら、なんとオープニング当日だけで全て作品は完売で売れてしまった作品の値段は教えてくれないそう。 大学の卒論の時にアートマーケットについて論じたが、その時に日本の美術業界の閉鎖性や不透明性についても書いたが、まさに身を持って体験してしまった。 オークションハウスなどでは作品の値段は公表するし、画廊によってははオークションの結果表(価格表)を要求するところもあるくらいである。 新規顧客を獲得する際には目安となる値段をある程度知っておかないと購入する気にはならないので、やはり日本の美術業界の閉鎖性は改善するべきと思うのだが。 画廊めぐりをしていて購入してみたいと思う作品に出会うことはそんなにないのだが山口藍はいつか購入したいと思える作品だった。 蜷川実花の作品を見た時もそうだったがギャラリーを出た後も、しばしその世界観から脱却するのに時間がかかった。 良い作品というのは観た後も余韻が残るのだ。 蜷川実花の後に欲しいと思う作家が決まった今回のギャラリー巡りであった。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
|