木嶋坐天照御魂神社(このしまにますあまてるみたまじんじゃ)
車折神社を後にして、木嶋坐天照御魂神社(このしまにますあまてるみたまじんじゃ)へ。三条通りから見える一の鳥居です。少し歩く神社が見て来ました。木嶋坐天照御魂神社は「木嶋に鎮座する天照御魂神の社」という意味で「天照」は「あまてる」と読み伊勢神宮のご祭神である天照大御神(あまてらすおおみかみ)のことではないとされています。この「天照御魂神」がどの神なのか?については諸説あるのですが、元々はその土地の太陽神を祀っていた神社と考えられています。周囲には民家が立ち並んでいますが、境内は木々が生い茂り思っていたよりも広く、ひっそりとしています。拝殿です。拝殿の左奥に見えている鳥居の奥が今回もっとも来たかった場所なのですが、まずは本殿を参拝です。ご祭神:天御中主命 (あめのみなかぬしのかみ) 大国魂神(大国主命)(おおくにたまのかみ) 穂々出見命(ほほでみのみこと) 鵜茅葺不合命(うがやふきあえずのみこと)創建は不明ですが、推古天皇時代頃といわれています。続日本書紀や延喜式にも神社名の記載がある京都市内では最古とされる神社です。古くより祈雨の神としても信仰が厚い神社とされます。本殿の右側には、東本殿の蚕養神社(こかいじんじゃ)。ご祭神:保食神 木花咲耶姫 雄略天皇織物の始祖を祀りしています。通称、蚕の社(かいこのやしろ)とも呼ばれる所以です。松尾大社と同じく、朝鮮半島から渡来した秦氏と縁が深いようです。本殿の左側には、本殿左に末社を祀る合祀殿。本殿の左横の鳥居を潜ると京都三鳥居の一つとされているとても珍しい形をした鳥居があります。明神鳥居を三つ組合せた珍しい石製の三柱鳥居です。中央には石組があり、幣帛が立っています。神のより代であり、宇宙の中心とされています。三つ鳥居といえば、三輪の大神神社や檜原神社に横に組み合わせ並べた形ものがありますが、上から見ると正三角形となるような鳥居は、はじめてみました。鳥居は元糺の池の中にあります。糺とは、正しくする、誤りをなおすという意味があるのだそうです。夏期の土用の丑の日にこの水に手足を浸すと諸病に良いという信仰があり現在枯渇して水はありませんが、かつては湧水が豊富にあったようです。この場所は、元糺の森(もとただすのもり)と呼ばれています。以前ブログでも紹介した下鴨神社の「糺の森(ただすのもり)」と関連がありもともと糺の森があったのがこの地とされ嵯峨天皇の時代に、「糺」を下鴨神社に遷したとされます。神社で感じる清らかなエネルギーというよりは、なんとも言い難い独特で秘めたパワーがあり、少し不思議な空間です。とても気になる神社です。