2016/08/05(金)21:07
「かっこよかったよ。」
歯医者で珍しく小さな子供が泣いていた。
かなり激しく泣いていた。
しばらくしてお母さんが、しゃくりあげる2歳くらいの子を抱えるようにして待合室に戻ってきた。
この頃小さい子供を見るとたまらん。
だいぶおばあちゃん入ってる。
「がんばったね。」と言いたかったけれど
まだご機嫌が悪そうだったのであとにしようと待っていた。
自分の子供も耳鼻科通いが絶えず特に次男はよく泣いていたっけ。
恥ずかしくなるくらい大きな声で。
このお母さん、子供に怒るどころか
「えらかったね。」
「カッコ良かったよ。」
と。
なんだか、胸がじーんとした。
自分の若いお母さん時代はできただろうか。
そんな余裕があっただろうか。
しばらくすると得意気な表情になった子供。
今度こそ、と思ったけれど
「がんばったね。」
と言うとこちらが涙が出てしまいそうで言えなかった。