考える技術・書く技術
零章.良くある誤解誤解=「書きたいことを書く」「思いついたことを書く」。日記や感想文で書き始められないときのアドバイスとしては適切だが、 ビジネスの場では不適切。読み手の立場に立って論理的に書く。忙しい読み手は、書き手の思い付きに付き合っている暇はない。誤解=「起承転結で書く」 物語ならやり方として成立するが、ビジネス文書では結論を最初に書く。一章.読み手に向かって書く●読み手の知りたいことを書く。ビジネス文書を読む人の目的・期待=「現状の仕事を改善する術はないか? 」その目的・期待から外れているものは、読んでもらえない。読み手の関心・疑問を正確に把握することが大事。●OPQ分析読み手の関心・疑問を明らかにするためにOPQ分析をする。Objective:望ましい状況Problem:問題=望ましい状況と現状とのギャップQuestion:読み手の疑問。問題に直面した時にその解決に向けて当然抱くであろう疑問。↓Answer:答え。文章の主たるメッセージ。・OPQでは、同じ比較尺度(レール)が必要。何を基準に物事を考えるか。(ex.売上なのか在庫なのか。財務体質なのか不良資産の監視体制なのか。)基準をはっきりしないと、解決策もあいまいになる。●メッセージを見直す読み手の視点で読み返す。「読み手はこの文章で言いたいことを理解できるか」「この文章で納得するか」「他に何か疑問を持たないか」二章.考えを形にする●文書の構造文書全体で伝えたい考え=1つの主たるメッセージ。(1つ)各章で言いたいこと=1つの章のメッセージ。(3つ)各段落で言いたいこと=1つのメッセージ。章の説明。(7つ)●構成の仕方1.グループ化して要約メッセージを探す。2.メッセージに従ってグループを作る。1と2を繰り返し行う。・注意点:メッセージが一般論にならないようにする(具体的メッセージにする)。 ↓「So What?」それで何が言いたいの?を繰り返し、メッセージを具体的にする。三章.ピラミッドを作る●論理ピラミッド作成の手順1.OPQ分析で相手の疑問を探る2.主たるメッセージを決める3.主メッセージに対して必要な支持メッセージを考える4.主メッセージと支持メッセージを論理矛盾を検証する5.3と4を繰り返しピラミッド完成●構成構想時の注意1.大枠を決めてから細部へ。主メッセージとキーラインを決めてから詳細部分のピラミッドを作る。2.考えるプロセスと書くプロセスを分ける。ピラミッド内で文書を書かない。●メッセージの論理関係・帰納法…具体的事柄から推論する結論+理由「私の言いたいことは~です。理由は3つ。第一の理由は~。第二の理由は~。第三の理由は~。」チェック方法:結論と理由の間に「なぜならば」を入れて論理関係に矛盾がないかをチェックする。・演繹法…真実から新たな真実を見つける。真実+真実→新しい真実。チェック方法:前提となる真実はどの場合にもあてはまるのかを検証する。●要約メッセージ文を作る際の4つの鉄則1.要約メッセージは動詞にして言いたいことを明確にする。(名詞表現にしない)2.具体的な言葉を使う。(あいまいな言葉を避ける×見直し 再構築 問題 適切な)3.メッセージは1つの文章で表現する。4.andを使わない。~し、り、て、が、の接続詞を使わない →論理関係を明確にする。→因果関係、逆接の表現に直す。四章.文書で表現する●文章の書き方結論を提示↓結論を支持するメッセージ(3つ)の紹介↓支持するメッセージの説明●注意点論理構成が分かるようにグループ化する。ブロックごとにグループ化する。1段落につき1メッセージ、1章につき1メッセージandを使わない。~し、り、て、が、の接続詞を使わない→論理関係を明確にする。→因果関係、逆接、対比などの表現に直す。●伝えるべき考えを明確にする。具体的にどのようなメッセージを伝えようとしているのか?なぜそのように言えるのか?