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うーたんち

うーたんち

アマ・ラスト@味スタ

2003年11月22日、FC東京VS東京ベルディ―1969戦。
世間では3連休の初日ではありますが、3日とも仕事の予定でした。
とは言っても「東京ダービー」「ホーム味スタ最終戦」なので、23・24日は出るということで休みの予定を入れました。
しかしやはり仕事が忙しく「どうしようか?優勝も正直苦しいし・・・」と、迷いが生じていたのです。
そんな週の半ばに「アマラオが退団」の報が・・・。
「ついにきてしまったか」とPCの前で涙を流し、仕事も一日手がつきませんでした。
1,2日そんな落ち込んだ感じでしたが、
「いつまでもいい年したオッサンが泣いていてもしょうがねーじゃねーか!土曜日は精一杯応援しよう」「泣かずに大声でアマに声援を送ろう」
そう心に決めたのです。

連日の疲れと、ほとんど眠れない夜をすごして22日を迎えました。
結局完全には仕事を休めず、早起きして職場に行き集中して一通り片付けました。
僕の職場にアルビレックス新潟の上野優作選手の弟くんがいます。
先週の土曜日にFC東京がアウエーでガンバ大阪に敗れ、新潟が福岡に負けて昇格を決められなかったのでサッカーの話は全然してませんでした。
仕事の引継ぎを彼にした後、こう言いました。
「悪いけど、後はたのむ。アマラオがやめちゃうんだ。」
「えっ、そうなんですか・・・。」
「明日はそっち(新潟)がんばってな!」
「はい・・・。」兄・優作選手にとてもよく似た彼は静かにしっかりと返事をしました。

新幹線に飛び乗ると、座れないほど人がいましたがみんな楽しそうでした。

今回初めて彼女を連れて行きました。今までどんなに誘っても一緒にサッカーを観に行ってくれなかったのですが、事情を話し来てもらいました。
乗り気じゃないけど初めてのスタジアムへの道のりに色々話しかけてくる彼女に
ぼくは「うん、そーだね」とかほとんど上の空の返事をしていました。

普段より若干早めに味スタに着きましたが、G裏1階はすでに満員。2階席もけっこう埋まっていました。しかし後から後から人があふれ2階席もほぼ満員。バック席も2階まで人がいました。
ベルデーにも今日はいつもより少し人がいました。

アップで選手が出てきました。いつもより大きな歓声です。
2階席からだとホントにちっちゃいけど、ぼくは動くアマの姿を追い続けました。

周りのみんなはベルデーへのブーイングに夢中でしたが、僕はひたすらアマの姿を追いかけていました。

スタメン発表。
「No11!FW!アマラオ!」でスタジアムの興奮はレッドゾーンに。
早くもちょっとうるっときちゃいました。
そしてユルネバ。2階席では普段は、「座ってマフラーを広げふつーに歌う」でしたが、
今日は立ち上がり、そして「泣かずに大声で歌ってやろう」と決めました。
さいわい、さすがに今日は立ち上がっている人もちらほらいる状態でした。

でも歌っているうちにオーロラビジョンに映し出される映像がいつもの練習風景ではないことに気づいたのです。-
FC東京がJ1昇格を決めてアマが胴上げされている場面。その後はアマの活躍シーン(実はこの時点で「観たら泣いちゃう」と思い、よく覚えてないのです)
「うわーん、それはずるいよ」と思いながら、
でもなんとか、声を詰まらせながらも歌うことが出来ました。

キックオフ。FC東京の攻撃は何と言うか、気合が空回りしているような・・・。
対してベルデーはさすがのパスワークから東京陣内に攻め入ります。
そんなベルデー側のCKに、気がつくとゴール前でアマが守っています。
「いいんだよ、アマは。少なくても今日はそんなことしなくて。」
でも、アマは前線でそして自陣ゴール前でボールを受け
ピッチを端から端まで駆け抜けます。

両者お互いに決め手に欠けていましたが、後半30分過ぎに途中出場の阿部のゴールが
決まりました。
湧き上がるゴール裏。陳腐な言い方ですが「優勝したような・・・」
「ワショーイ」も揃わないほど興奮しました。

「このまま、勝ってくれっ!アマに勝利を!ゴールを!」
しかし願いもむなしく土壇場でベルデー飯尾の同点ゴール。
結果はがっくりなものになってしまいました。

ゲーム終了後、選手が場内を一周。
「ア・マ・ラオッ!」大合唱。
僕も声の限界まで叫びました。泣かずに叫んでいたんです。
でもビジョンにアマのアップが・・・あきらかに泣いている・・・。
もうだめでした。「アマー!」と、もはや声になりませんでした。

ラストはスター錦野の替え歌で、
アイシテール!(アイシテルー)ホントニー!(ホントニー)アマが東京にいる限り!
みんなの絶叫のあと、スタジアムに静寂が訪れました。

「終わったんだな・・・」
そんな感想しか持てなかった。まだ最終戦も天皇杯も残っていたけど、
なぜか「最後」と言う言葉しか・・・。

でもアマはいつまでもKing of Tokyoに変わりありません。
いつまでも。


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