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天使の歯

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2011.02.23
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カテゴリ:カテゴリ未分類



元旦以降は、穏やかなお正月休みを送れた。


会いに行く度に擢斗は元気な顔を見せてくれたし、
色々と滞りを見せていたミルクの量も又順調に飲んでくれた。



指をギュッとしてくれる手の力も強くなった。



指が動く様になったと歓喜に満ちていた頃は、小さな小さな
少しだけ開いた指の間に皆自分の指を滑り込ませて幸せに浸っていた。


それが、滑り込ませる事は変わらないまでも、
スッと入れるとゆっくりゆっくりギュッと握るようになり、
面会を終える時にはそっと小さな指を一本ずつ開いて隙間を
作らないと指が抜けないようになっていた。



少し調子が良くなると、新米両親の私達には思ってもみなかった
新しい試みを先生や、看護師さん達から聞かされ喜ぶ事が多い。


声を掛ける、
身体を拭く、
お湯に手を浸す、



薬を減らす、
ミルクを増やす、

小さすぎるけど、
新しいものだらけで、マイナスからのスタートだった私達家族には
とてもとても嬉しい一歩一歩。


今回は、ミルクの温度だった。




具合が悪くなりませんように。
苦しみが減りますように。


そればかりを考えるこの頃の私達にはいつもいつも
なにか当たり前のものが欠けている事が多かった。


だから、温かさや心地良さをスッカリ忘れている。






温かいミルクを飲む。



そんな初歩的な幸せを考えて上げられてなかった。



だから、単純に嬉しかった。















『擢ちゃんはゆっくり飲んでる内にミルクいっつも冷めちゃうから』



と、優しく看護師さんが教えてくれた。








今までの横置き型のものと、
その日からの吊り下げ型のものと、
一体何が違うのか、


そんな事は分からなかったけど、嬉しい。





面会を終えて、ICUを出るとミルクの温度の話がどれだけ
私にとって嬉しいかを彼に説明した。





『俺はずっと気になってたけどね。』





…と、こちらも見ずに一言。











何気ない台詞だったけど、妙に覚えている。



普段の下らない会話だったら、まるで違ったと想う。



『ハイきた。シッタカー』


などと、もしかしたらチャカしたかもしれない。





でもその時は、ごく自然に、



『ふーん… 凄いね。私全然気にもした事なかった。』



と、返した。




もの凄くもの凄く、



心の中が微妙だった。




男であり、父親である彼と

母親の私の視点の違いを感じさせる台詞なのか。



それとも私が必死すぎて、気づけなかったのか。







いや、単に私は小さなことに気づけないのか。




気が利かない。

大雑把。

天然。



私がよく昔から言われる台詞で、
言われる癖に気にも止めなかった台詞。
むしろ、その位が丁度良い…と、都合よく受け取っていた。




その単語が頭の中をグルグルして、






落ち込んだ。


















Last updated  2011.02.23 11:53:19


2011.02.22
カテゴリ:カテゴリ未分類


自分がハロウィンや大晦日・お正月を病院で過ごすなんて、
考えた事も無かった。


明けましておめでとうも、
年賀状やメール・友人との夜中の神社へのお参りで言い合うのが当然で、
出かけないイベントなんて当時20代の私には思いつきもしなかった。



生まれて初めて、
大切な人と一緒にいる事が1番の過ごし方だと知った。


そして、温かな空間にも、
その空間を日々維持してくれている人達にも。



先生・看護師さん、

季節ごとの飾りつけ、

院内のどこもかしこも綺麗に掃除する人、

心を支えてくれる家族、

遠くから支えてくれる友人。


どれか1つでも欠けちゃ駄目なもの。



歳の初めに、擢斗の横で
又新たに思い返し、感謝した。




元旦の擢斗は、昨日までの様子とうって変わり、泣く事が多かった。


午後には母と父が擢斗に可愛い小さなお守りを買ってきた。



擢斗にとって初めてのお守り。




擢斗の周りの、初めてのものはいつも父と母がくれた。




いつもいつも院内にいる事しか考えない私たちには
当たり前の事も思いつかない。



困った時に当たり前にすがる、お守りの存在すら忘れていて、
可愛らしい戌年のお守りが
とんでもなく心強いものに思えたことを覚えている。












Last updated  2011.02.23 11:19:32
2011.02.20
カテゴリ:カテゴリ未分類




小さい頃は毎年大雪が降るのは当然で、
かまくらや雪だるまの未完成品が、近所の至る所に見る事が出来た。


最近はもう積もる雪などめったに見ない。
降っても次の日には溶けてしまう。

あとちょっと
あとちょっと


結局雪かきは3時間近く続き、
気づけば私も何年振りか分からない程の雪かきをした。



高く大きく積まれたいくつもの雪山に興奮する旦那様。


時間を知って驚く私。




『明日、ハウスの人出勤したらびっくりするなー』


『超天気いいから、全部溶たりして…笑』


  『写真撮っとくか!』



私たちは、何枚かの記念写真を雪山の前で取ると、
雪まみれになったジーパンを代えて大急ぎで薬局へ向かった。





本当は、多分誰よりも早く、薬局の初売りにも到着して、
どこのパパやママよりも早く面会へ行く予定だったのに、


薬局ではもうひと仕事終えたようなスタッフの顔が笑えたし、





擢斗のベッドの上には、その日、院内で入院中の子供達が食べた
食事のオマケに付いていたらしい小さな凧が釣って飾ってあった。


























Last updated  2011.02.20 14:03:57
2010.01.13
テーマ:子供の病気(2128)
カテゴリ:カテゴリ未分類
sora3


時間が来ると、到着したからゲートを空けてと
携帯に連絡が入った。

私と違って、時間には恐ろしく正確な所は天候にも左右されない
んだなとコッソリと感心しながら玄関に走る。
自分が正確な分待たされるのは大嫌いで、
こおいう時も走って行かないと、遅いと叱られる。



外に出ると、窓から覗くよりも凄い雪の量に驚いた。
深いところだと膝まであり、ジーパンの色が膝下から一気に色が変わる。

一歩一歩何かをまたぐように歩き、駐車場のゲートを明けると
積もった雪を一気に掻き分けて車が入る。
運転席から嬉しそうな旦那の顔が覗く。

雪が多くて重すぎて、車が進む程に雪がきしむような音がした。




あまり普段表情豊かでは無いタイプの旦那がニコニコと、

車から出てくると、挨拶も無く後ろのトランクに周り、
雪かきセットをドカドカ出してる姿を見て唖然とした。



『は?今からすんの?』

『あたりめーだべー!思った以上の量だなー流石。

ハウス誰もスタッフいねーんだろ?
いつもお世話になってんだから、雪かき位するよ。明日驚かせるべ。』


『…自分がしたいだけでしょ』

『まーね。』

『タックンは?』


『薬局まだ開いてねーべ。それまで。』


『寒いから(´・д・`) ヤダ』


会話はそこで終わり、私はハウスの中に戻る。


 
新年早朝。

誰も踏んでいない触っていない真っ白い雪の中に、
ガタイのいいスコップおっさんが1人。


暖かい室内から見るパパの姿は平和で笑えた。






もうあと数時間。

あけましておめでとうの言葉を言う時に
擢斗が泣いていませんように。






sora3














Last updated  2011.02.17 00:36:43
2009.12.18
テーマ:子供の病気(2128)
カテゴリ:カテゴリ未分類
sora3



『よく分からないけど凄いよ!物凄い真っ白!』



私はやっと旦那の興奮に追い着くように大きな声で騒いだ。

ベランダの手すりには10cm近く細く高く雪が積もり、
チョンとつついたらそのままの形で庭に落ちるのが想像できる程だった。



『今からそっち向かってるからね。』



『だから面会一緒に行こう。』


『看護師さんにガーゼ買ってきてって言われてたじゃん。』



大雪とお正月最初の面会に興奮するように
言いたい事だけを伝言ゲームのように電話口で話すと、



『あれ?今日は寝てこないの?』

と、それを割って入った私の質問に、


『当たり前でしょ。お正月だよ!いつもと違うんだよ!』



と、分かってないなというようなちょっと面倒そうな口調で
反論してから、
じゃあね、あとでねと
忙しそうに電話を切った。





電話で聞いた予定は、
1時間後、一緒に薬局の初売りでタックンの
オムツにのせるガーゼを買ってから面会。





私はバタバタと急いでいた時間に余裕が出来て、
ハウスの廊下を歩き、共有スペースに行って
沢山ある大きな大きな窓という窓のブラインドを
開け、その度に各窓から見える雪にビックリして歩いた。



そしてやっと、旦那があんなに楽しそうに電話をしてきた意味が理解できた。



タックンのパパは、
雪かきが大好き。



『俺さ、すんげー歳とったら近所のガキに、雪かきじじぃって言われんだろーな』


毎年、必ずそんな事を言いながら雪が降ると
仕事がある日でさえ、時間ギリギリまで家の周りをかいて回っていた。



子供が生まれる頃には、一緒にかまくらをつくれる程
仙台に雪が降るか心配していたのも思い出した。



擢斗は他の子よりもこれからもゆっくりゆっくり大きくなる。
何年か先までもずっとこのくらい雪が降ればいいと思った。






sora3












Last updated  2009.12.21 13:35:55
2009.12.16
テーマ:子供の病気(2128)
カテゴリ:カテゴリ未分類


sora3


新年。

窓の外の明るさで目が覚めた。



寝坊した事に気づき、
モソモソと起き上がると、
いつもより急いで朝の面会にいく準備をした。



顔を洗って、着替えて…


毎日の変わらない動き。


ただカーテンを開けなくても外からの光が
妙に明るいのが気になる位で、

それでもカーテンを開ける時間を惜しむように
部屋の中を走り回っていた。




寝坊した日は、いつも物凄い自己嫌悪。



そんなバタバタとした中、
珍しく旦那からの着信音が鳴った。


この頃になると、擢斗の落ち着いた様子に甘えさせてもらうように、
パパも夜勤明けはほんの少し仮眠をとってから
こちらに来れるようになっていた。

電話が鳴るのは私の『擢斗連絡メール』がエラーで届いてない時のみ。
メールが又届かなかったのかな。と、忙しいのに!という
逆切れもある中、洗面所から慌てて部屋に戻り携帯を探した。


『もしもしどうしたの!?』




新年の挨拶も朝の挨拶すら無く電話に出た私に、
旦那の方が少し驚いたようだった。


『どうしたのって…。あけましておめでとう。おはよう。』


『あー! おはよう。おめでとう。』


新年初の会話は間の抜けた会話だった。
そして一瞬笑った後に、


『外すげーな!そっちもっと凄いんだろうな!どの位ある?』


今度は私がビックリして言葉を探した。



『…?』




『…?』




『…はぁ?』


そう言ったのは旦那だった。


『もしかしてまだ外知らないの?カーテンくらい開けろって。』








そう言われて携帯を左に持ち替え、少し重い、大きなカーテンを一気に
右にスライドさせると、外は信じられない程色が無い
真っ白な世界だった。





sora3
























Last updated  2009.12.16 18:03:33
2009.12.13
カテゴリ:息子とのあゆみ


天道虫ライン.gif

母は、驚きの声を上げながら体制を起こすと、

『えーお母さんいつ寝たの?』
『○○さんが唄ってるとこまではお母さん観てたのね。それって何時頃?』

などなど、謝りながら、言い訳をしながら、
疑問を口に出しながら、忙しく口を動かして、
髪の毛をまとめ直した。



********


擢斗に会いに行ったのは0時半過ぎ。


薄明かりだけが付き、
ピコピコと電子音が鳴る中、
本当に気持ち良さそうに眠っている顔を見て、
私も母も、それを見た看護師さんも
ニッコリと笑って新年の挨拶を済ませた。


『年越しの瞬間一緒にいたかったんですが…』

と、申し訳無さそうに笑う母に、

『タックン、本当にずっと今日は調子が良いんですね。
起きても、泣いたりしませんし、
吸引も頑張ってミルクも全部飲んで眠りましたよ。』

と、看護師さんが笑った。



新しい年明け、
擢斗の側にはほんの少し。


看護師さんからの嬉しい報告でホッとした事もあったし、
雪が降り続く中、母を早く家に帰したい気持ちも
外に出てみて大きくなったせいもあった。



『今日は安心して休んで下さいね。』



と心強い言葉をもらって擢斗にバイバイをした。



『明日はパパにもみんなでご挨拶しよーね。』


『婆ちゃん寝ちゃってごめんね。』


『おやすみ。』








病院の廊下は早足で歩いた。


外はもう空からビックリする程の大きな粒の
雪が降り続いていて、目を開けて見上げられない位だった。

『気をつけて帰らないとね。』
『でも少し寝たからスッキリした。』
『だから大丈夫。』

そして、ちょっとの瞬間無口になると、
廊下のピンクの壁のずっと続く可愛らしいイラストを見て、

『本当に病院じゃないみたいね。』

と夜に面会に来た時には
必ず言う台詞を小さい声で又つぶやいた。




天道虫ライン.gif






Last updated  2009.12.13 17:52:45
2009.12.12
テーマ:子供の病気(2128)
カテゴリ:カテゴリ未分類


天道虫ライン.gif


時計を見ると0時を過ぎ、
テレビから『あけましておめでとうございます』という
フレーズが何度も聞こえてくるようになった。


生き物はノンレム・レム睡眠を繰り返し、
大体1.5~3時間区切りで体と脳を休ませ
気持ち良く目覚める事が出来る。

そんな雑学で計算した結果、
勝手に割り出した母の起床時間まであと少し。



********



母の荷物をまとめ、面会を終えたら直ぐに帰れるように準備した後、


『起きて』


と、母の肩を揺らした。


そして、案外パチリと目を開けた母に向かって


『あけましておめでとうございます。』


と、からかうように挨拶をした。





天道虫ライン.gif










Last updated  2009.12.12 12:38:46
2009.12.10
カテゴリ:カテゴリ未分類


天道虫ライン.gif


父と弟は身長が180cm位、
私は166cm、


家族が皆一緒にいると、
昔から母の小ささが際立った。


若い頃は155cmあったよという身長も
今はもっともっと小さく見える。


小さく、人一倍働き者の母のせいで、
母以外の家族、父、弟、私は、
人一倍怠け者に育ったかもしれないなぁ。

そんな事を想いながら、


すこし離れたソファーでジャンパーとブランケットで
丸く盛り上がった母のシルエットを見て
突然空いてしまった時間をぼんやりと過ごした。



********



戦時中に生まれた父は家の中では男尊女卑が分かりやすくあった。





幼心に家庭の中でのランク付けが何となく
理解できて悲しかった。

弟と大きな喧嘩をすると決まって
私は別室に呼ばれ殴られた。

180以上の大男に殴られた子供の私は
その度部屋の隅へと吹っ飛ばされ、
顔の半分を赤く腫らしていた。

殴られた顔の半分はジンジンして、痛いというより熱い。
大きな手は耳や頭まで被る為に、
耳の奥も、頭も上も重りをのせられたような鈍痛だった。


そんな時は必ず母が父と私との間に入って
金切り声をあげてかばってくれた。
私にとって唯一、母に絶対的に甘えられる瞬間で
それが嬉しかったのを覚えている。

殴られる度に募る悔しさは、可愛いと思っていた弟も
ずるい嫌な奴にしか思えなくさせた。

(弟には悪かったけど)

実際、そんな事を想うひねくれた私よりも
素直に笑う弟は他人から見ても可愛かったと思う。

私は父や母が、どんな事を言えば喜ぶのか、
褒められるのかいつも模索して知っていたし、
素直に笑わない子だった。

笑うよりも冷めた事を言う方が、母も喜んだ。

たまにコントロールが効かなくなり、
怒りを爆発させる私に母は困惑し、怒鳴り返した。
そして又、冷めた子を演じた。

予想外に褒められた時はどうして良いか分からずに顔が引きつった。
そして、これも褒められるのかと覚えた。




本当に可愛くない子だったし、ズルイ子だった。




母はいつも父におびえていたし、
父は時代劇に出てくるような父だった。


『お母さんも、お父さんの目が怖くて
あなたには辛く当たってしまった事が多かった。』


と、結婚してから言われた事があった。

そんな事ないよとは言ってあげられなかった。




そんなちょっぴりすくってみただけで色々な葛藤がある中、
私達親子は、仲が悪い訳では無かったが
私の中だけでは、決して良い関係を築いてきたとは
言いがたい関係だったし、
父や母が理解している私は決して本物の私とは近くなかった。










そして今。




初めて、




父も弟も関係なく、ほんの少し甘え、
頼りにし、助けられていると感じるようになった。




私たち夫婦が最も大切にする存在を
同じように大切に重く扱ってくれる大切な存在になった母。





母がいなかったと考えると、ゾッとした。




『お母さんだって、頑張っていた!』





私が責め立てた時そう言った母を、


やっと許せると感じるようになった事にきづいた。






擢斗のへその緒入れの桐のケース、
オムツ、肌着、タオル…
病院のベッドの上でおびえる私に笑顔でどっさりと大きな袋に
入れて持ってきた母を想って、感謝で泣きそうになった。






自分が親になって、やっと理解できた。

縛られ、束縛されていた生活の中、
絶対だと思わされていた親という存在は、
決して絶対ではなかった。




完璧ではない母として今私が存在するように
母も、同じように生きてきただけだった。
理不尽さを感じながらも愛情は日々感じてきた。




まとまりの無い想いを
静かな共有スペースで想い返した。




そして又、
様々な事を気づき、想うキッカケやチャンスをを与えてくれる
ICUで待ってる擢斗を想った。











天道虫ライン.gif








Last updated  2009.12.12 12:16:03
テーマ:子供の病気(2128)
カテゴリ:カテゴリ未分類


天道虫ライン.gif


23時が近くなると机の上に広げたものを片付け、
1度部屋に荷物を持ち帰った。

毎日の擢斗の日記や、
ランドリーでアイロンをかけた擢斗の肌着。
携帯や、雑誌。
2時間の間に丸テーブルは荷物だらけになっていた。


母は相変わらず、同じ体勢で紅白を観ている。


途中で私のコートもかぶり、寒さが落ち着いたせいか、
丸まった姿勢は少し伸びていた。




使っていたマグカップも洗い、
面会後帰る母を見送る準備をし、23時を過ぎた時計を見て
母に近づきながら声を掛けた。


『そろそろ行くよ。』


すると、まるでテレビに夢中になっているように見えた
体勢のまま眠っている事に初めて気がついた。




********



結構長かったと思う。


疲れが隠せない表情で眠っている母の目の前で
ずっと顔を見下ろしながら、起こそうと
伸ばした手をしまって暫く考えた。



今起こして面会に行って帰った方が良いのか。

それとも今もう少し寝かせて面会は顔を見る程度で帰るのが良いのか。




今起こして帰ったらと言っても絶対に帰らない事だけは分かる。

私だけ面会に行っても、結局又ひとりで行くとも言いかねない。



気を使って、母が私に10分置き位で話しかけてきていたのが
無くなったのは何時頃だった?


頭の中で大体いつ位から寝ているのかを想像したり、
計算したりした。





眠くてたまらないまま車を運転して帰らせるのも
心配だったし、1人で面会に行って更に母が帰る時間が遅くなる可能性も
考え、結局私が出した答えは、
このままもう少し寝かせるだった。


再度部屋へ戻り、ブランケットを持って来ると
母の上にかけ、心の中で擢斗に謝った。



ごめんねタックン。
年越しの瞬間は一緒にいられないかも。




天道虫ライン.gif























Last updated  2009.12.10 12:38:45

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