君がいるから
BL駄文です。興味ない方、嫌悪感を抱かれる方はご遠慮下さい。そのころ栢山は悶々とした時間を過していた。倉本に任せるといって出来た会社、しかし、それが不安の材料になっていることは間違いなく、そして藤野と今後、どのように向き合っていって良いのかも見失いかけている。それが朝からのミスに繋がり、上司からは帰るように言われたが今帰って藤野と正面から向き合う自信が無いのは言うまでも無い。どのような顔をし、どのような言葉をかければよいのであろうかそれが頭の中を侵している。その点に置いて倉本はきっと普通に接し、普段通りの時間を過しているのだろうと思うと今度は嫉妬心が沸々湧いて来て集中できないからミスが増える。言葉に出せないジレンマ、貧乏ゆすりをしながらペンを走らせる付利をするしかない。今日に限って社外に出る用事が無いのが恨めしい、空いた席を見るのもなんだか辛い、息抜きに喫煙室へと向かうがポケットの中が空なのに気付き、仕方なく自分のデスクにドカッと腰を降ろすと近くの女子社員から『大丈夫かと』声を掛けられ、余計にイラつく自分がいる。こんな時、、嫁ぐ為ために退社した友人で同僚の友里はどのように慰めてくれるだろうか、それとも、こっ酷く怒られるだろうか、いずれにせよ、友里の言葉や態度が妙に懐かしく思える。迷惑かも知れないが彼女に叱ってもらいたいなどと思ってしまった。「電話してみるか・・・」そっと呟き、デスクに向かうとなんだかさっきまで侵されていた頭の中に少し余裕が出来た気がした。にほんブログ村