焦れる僕を満たして欲しい実情7
BL小説です。興味ない方、嫌悪感を抱かれる方はご遠慮下さい。実情7全の顔は見えないただ雫が首筋を伝うのが分かる。「全、なぜ泣くの?」「悲しくない、心が苦しいから。。。そしてお前への思いと同じなのかもしれな」なんだろうこの気持ち、胸の奥に風穴が開いたようになった。全の胸が大きく上下動を繰り返して体は細かく震えてる、なんだか言ってはいけない告白をしてしまったようで僕もなんだか罪悪感を抱えた気分だった。「顕一、君は何時から俺の事が好きだった?」問いかける声に蘇るあの日の思い出、そう、初のオフ会のあの日、女子に囲まれる全の姿、側に居たのは僕では無くて僕の姉、オフ会なんて興味ない癖に無理やり付いて来た彼女が全と話をしていた。僕は羨ましいと思っていた。「初めてのオフ会の時かも。。。」「そう。。。」「全は、全は僕の事何時から好きになったの?」もう一度、同じ質問を繰り返してみる。抱き締められていた手が緩められてベッドに横たえられて今度は手を繋がれた。悲鳴を上げていた体が楽になった。手を繋ぐ事によって空いた風穴が埋まる気がした。答えない全にもう一度、尋ねてみる。「僕は答えたのだよ、今度は全が答えなくてはフェアじゃないよ」「。。。そうだな、フェアじゃないか。。。」呟く様に瞳を閉じた、眠ってしまったのかと思ったその時だった。握れれた手を離されて背中を向けて横に成ってポツリポツリと口を開き出した。背を向けることによって壁が作られた気がしたけれど全の照れからなのかと思った、だから気にはならなかった。「ネットを彷徨って君の文章に出会った、女性が書いてると思った、そんな優しい文章だった」とても昔の話だと思った、全はどんな顔で語り始めたのだろうか顔を見たいと思ったけれど全の言葉を妨げたくなくてそれはしなかった。二人の間の壁を壊すように全のバスローブを掴むと背中がピクリした。全は緊張してるのだと思った。「ただ見てるだけで良かった、文字を追ってその世界に浸るのが楽しかった、しかし、その文章を読む度にその向こう側にいるだろう君が気になったから掲示板にメッセージしたんだ、覚えてる?」『気になった』か、だけどそれはまだ僕の事を好きって事じゃないただ文章を書いている僕に興味が有っただけなのだと思った。掲示板のメッセージ?何だったかな?にほんブログ村←ランキングに参加しています、バナークリック宜しくお願い致します。