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狭間2015のブログ

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2020年04月13日
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カテゴリ:科学

私なりに政府の8割削減の意味を考えた。

政府の8割削減の目標は専門家会議の西浦教授の統計的な試算に基づいている。それを分かりやすく解説する。

 

前提条件として西浦教授は、基本再生産数(R0)としてドイツが採用している2.5を用いた。基本再生産数(R0)は、人々の行動変容が起こる前の通常の社会生活を送っているときの一人の感染者が他者に感染させる得る平均人数であり、行動変容を含めた実行再生数(Rt)とは異なる。

 

感染拡大を防ぐ基本的な考え方として、この基本再生産数(R0)を1以下に抑えればいいことは容易に想像できる。

 

基本再生産数(R0)は〔R0=感染率/隔離または回復率〕であるが、当然、人と人との接触回数が多くなれば感染率は大きくなる。言い換えると感染率、あるいは基本再生産数(R0)は人と人との接触回数に比例する。

 

従って基本再生産数(R0)を1以下に抑えるには感染率を2.5分の1、人と人との接触回数を40%以下にすればよいことになるが、40%では新規感染数の増加率は抑えられても一定数で増え続け感染数を抑えることはできない。

 

西浦教授がもう一つ付け加えたパラメータとして、絶対に削減できない社会活動、すなわち医療、電気・ガス・水道などの社会インフラを維持するための活動、食料などの安定供給体制の維持活動がある。

 

仮にそれらを日本全体で20%とすると残りの80%の部分により厳しい活動制限を加えて、40%以下に抑え込む必要がある。それらを加味したものを数式で表すと、

 

日本全体の削減後の活動<40%=削減できない活動20%+削減可能な活動80%X(100-削減目標80%)=36%

 

と辛うじて40%以下になり、さらに36%の活動に抑え込んだ時の実行再生産数(Rt)は

 

Rt=2.5X36%=0.9

 

となる。

 

もっとも西浦教授が想定した削減不可能な活動の数字は公表されていないので明確な値は分からないが、おそらく20%よりは小さい数字であろうと推測する。ここでは概要を理解するために便宜上20%という数字を使ったことを明記したい。






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最終更新日  2020年04月13日 19時43分59秒
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