コミックギアの第2号は、発売日に新宿の「コミックZIN」で買った。読み進めて行くと、最後の方に「制作部便り」として、ギアの作家全員の机の写真を載せているページがあった。
何を考えてんだまったくもう! 「読者は自分の読んでいる漫画の作者が、どういう環境で仕事をしているのか知りたいはず。だからリクエストに応えます」って本気で思っているのなら、全然ずれてる。そんなもん見たくないんだよ。読者が知りたいのは、創刊号の大不評に対する、編集部や作家たちのコメントや言い訳や、開き直りなんだから! もう、本当に分かってない!
しかもその写真の画質の悪いこと悪いこと。ケータイで撮ったのか? こんなに粒子が粗くてモアレが出まくりな写真、ヤンマガの巻末モノクログラビアでも使わないって。奥付を見たら、天下の凸版印刷じゃないか。ヒドい仕事するなあ。凸版の偉い人、芳文社に呼び出し食らったりしてないか。
だからなのか、どの写真見ても同じような机にしか見えない。同じ仕事場に勤めていて、同じスケジュールで動いて、同じ机で作業していたら、そりゃ同じような漫画しかできないよ。しかもどうも「制作部」は、「作家全員が同じ所で同じスケジュールで動いていること」を「今や生活の一部になっている」とまとめて、売りにしているっぽいんだよね。「作家自身の個性を生かすより、どんな作家でも同じマンガを生産させます。それがここ、コミックギアの仕事場です」という。
作家たちの考えは見えなくても、そういう所で編集部の目論見やホンネはかいま見えてしまうのだ。確かに養鶏場ならぬ養漫場みたいな待遇で、漫画家が不平も不満もこぼさず、ブロイラーが卵を産むように原稿をポンポン仕上げてくれると、会社としては楽だろうな。
しかし考えようによっては、気心の知れたメンバーが同じ所でダラダラしてるのなら、それはそれで楽しいかもしれないな。合宿とか花火とかすればいいのに。放課後ティータイムか。「ふわふわタイム」ならぬ「フハハハタイム」か。机の上にパソコンよりも、ふでペンボールペンを置いておけ。